組織統治

基本的な考え方

伊藤園グループは、経営理念「お客様第一主義」に基づいて健全な経営体制を構築し、経営の透明性・健全性・遵法性の確保、迅速かつ適切な情報開示等を実践していきます。

コーポレート・ガバナンス

コーポレート・ガバナンスの方針

伊藤園グループの経営理念は、「お客様第一主義」です。伊藤園グループ基本綱領の中で、当社グループは、そこに働くすべての人とその家族、そして広く社会全体のために存在し、国・地域社会・消費者・株主・販売先・仕入先・金融機関等のステークホルダーと協調して、企業の社会的責任を果たすことを経営の根幹としています。
このグループ経営理念が当社グループの企業倫理の基本的な考え方であり、コーポレートガバナンスを支える不変の真理です。当社グループは、すべてのステークホルダーの信頼に応え、持続可能な社会の実現に向けた経営を全役員及び全従業員一丸となって積極的に推し進めます。
当社グループは、この理念に基づき、「健康創造企業」として中長期ビジョン「世界のティーカンパニー」を目指します。また、世界中のお客様の健康に貢献することにより、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上につなげ、より一層のコーポレートガバナンス強化に取り組みます。
また、適切なコーポレート・ガバナンスを実現するために、監査役会設置会社の形態を採用し、監査役が、グループ会社の代表取締役あるいは担当取締役または従業員に対し、営業の状況、意思決定のプロセス等の確認を行い、監査を実施しています。監査役は、取締役会に毎回出席し、監査の状況につき会社全般または個別案件ごとに客観的かつ公平に意見を述べるとともに、監査役会での監査方針に従い取締役の業務執行を監査しています。

コーポレート・ガバナンスの概要

コーポレート・ガバナンスの概要図

取締役会

取締役会は、原則月1回開催され、経営の基本方針・経営戦略などの重要事項を協議・決定しています。 取締役は14名で、うち4名は社外取締役であり、独立的立場から職務執行を監督・牽制する機能を担っています。

監査役会

監査役会は、原則月1回開催され、監査に関する重要事項を協議・決定するほか、監査実施状況、課題認識等の情報共有および意見交換などをしています。
監査役会は常勤監査役1名、非常勤監査役3名(いずれも社外監査役)で構成され取締役会などの重要会議への出席、重要書類の閲覧、業務執行部署への往査などを通じて、取締役の職務執行の適法性を中心に監査し、必要に応じて意見表明をしています。

指名・報酬委員会

伊藤園は、取締役等の指名・報酬などの特に重要な事項について、独立社外取締役の適切な関与・助言を得ることにより、取締役会の機能の独立性・客観性と説明責任を強化するため、指名・報酬委員会を設置しています。2020年度は2回開催されました。
2021年9月より、同委員会は社外取締役を含む取締役の委員3名以上で構成し、その過半数を独立社外取締役としています。委員は取締役会の決議によって選任し、委員長は独立社外取締役である委員の中から同委員会の決議によって選定しています。

(委員会の権限・役割)
指名・報酬委員会は、取締役会の諮問機関として、以下の事項を審議し、取締役会に答申を行います。

  • (1)取締役会の構成に係る方針
  • (2)取締役、執行役員及び監査役の選解任、候補者案に関する事項
  • (3)代表取締役の選定・解職案、役付執行役員に関する事項
  • (4)代表取締役社長の後継者計画に関する事項
  • (5)取締役、執行役員の報酬枠・報酬制度、報酬額及び監査役の報酬枠に関する事項
  • (6)主要な子会社及び関連会社の役員人事、報酬に関する事項
  • (7)その他コーポレートガバナンスに関する事項

コーポレートガバナンス・ガイドラインの制定

伊藤園は、伊藤園グループの持続的な成長と企業価値向上を目的として、当社のコーポレートガバナンスに関する基本的な考え方の指針を定めています。

関連当事者間の取引

伊藤園がその役員や主要株主等との取引を行う場合には、競業取引および利益相反取引など、当該取引が当社および株主共同の利益等を害することが無いよう、取引条件が一般の取引と同様であることが明白な場合を除き、当該取引についてあらかじめ取締役会に付議し、その承認を得るものとしています。

腐敗防止

贈収賄、資金洗浄、横領、司法妨害等、いかなる相手に対する、いかなる形態の腐敗・不正行為も容認しません。政治家、公務員とは公正かつ透明性のある関係を保ち、政治献金や利益供与など、贈収賄、腐敗防止に関する法令・規範を遵守します。

社外役員の取締役会・監査役会への貢献

伊藤園は、経営の監督機能の強化を図るため、社外役員の拡充に取り組んできました。社外取締役および社外監査役の選任にあたっては、客観的・中立的な視点に立った監査・監督機能を発揮し、健全なコーポレート・ガバナンスの形成に貢献できることを主要条件としています。

内部統制システムの整備

2006年5月の取締役会で決議した「内部統制システム基本方針」に基づき、伊藤園グループの業務運営の透明性を高め、有効性・効率性をさらに向上させること、財務報告の信頼性を高めること、法令などの遵守を図ること、資産の保全を図ることを目的として内部統制システムを構築しています。

サステナビリティ・マネジメント

伊藤園グループは、国際規格ISO26000を活用して、グループCSR憲章を定め、CSR/CSV活動を体系化しています。
また、ESGへの対応を強化するため、これらのCSR/CSV体系の中で重要業績評価指標(KPI)を設定しています。さらに、社長を委員長とするESG推進委員会を年に4回開催しています。ESG経営などの強化を目的として、ESG推進体制の確立、行動計画の策定、ESG課題について対策と方針を審議し、取締役会および執行役員会で報告しています。
伊藤園グループにおいても、グループ会社との連携強化のため、担当者連絡会議を定期的に開催しています。

ステークホルダーとの対話

伊藤園では、ステークホルダーとの対話を重視し、有識者とのステークホルダーダイアログ、消費者・消費者団体代表との対話、消費者へのアンケートを実施するなど、幅広くご意見をいただき経営に反映させています。

株主との対話

株主に対する適時・適切な情報開示にも努め、決算説明会、当社ホームページによる積極的な情報発信により、伊藤園の経営戦略や事業環境に関する理解を深めていただくようにしています。さらに決算発表後の取締役会においては、株主やアナリストから寄せられた意見を共有し、経営戦略のレビューなどに積極的に活かしています。
また伊藤園では、必要に応じて実質株主調査を実施し、株主構造を把握しています。

IR活動の推進

伊藤園では、管理本部の所管として広報部IR課を設置し、経営トップが先頭に立ち積極的かつ機動的なIR活動を推進しています。情報発信・開示については、公平性の観点から、通期および第2四半期決算説明会発表後、連結および単体の決算短信、決算説明会資料(IR資料)を速やかにホームページに掲載し、個人投資家、決算説明会に出席できなかったアナリスト、機関投資家の皆様が閲覧できる環境を整備しています。その他にも伊藤園統合レポート、事業報告書、月次販売速報、ニュースリリース、有価証券報告書、株主総会招集通知なども掲載し、投資家の理解を深めるさまざまなツールを用意しています。また、外国人投資家にも配慮し、決算短信、決算説明会資料(IR資料)、一部のニュースリリースおよび伊藤園統合レポートの英語版も作成しています。

情報開示(ディスクロージャー)

伊藤園グループは、会社の経営や活動の状況を広くステークホルダーに開示していくことが重要な責任の一つと考え、積極的な情報開示により経営の健全性・透明性を常に高めるよう努めています。

リスクマネジメント

統括的なリスクマネジメント

伊藤園グループは、リスク担当部署を設け、 規程やガイドラインを策定し、的確に対処するための組織横断的なリスク管理体制を構築してリスクマネジメントを行っています。①コンプライアンス上のリスク、②情報セキュリティー上のリスク、③品質および環境上のリスク、④財産保全上のリスク、⑤災害および事故のリスクなどに対し的確に対処するための体制を整え、リスクマネジメントを行っています。コンプライアンス委員会、安全衛生委員会、災害対策委員会などの関連委員会も整備しています。

BCP(事業継続計画)によるリスク管理

伊藤園では、2011年3月11日に発生した東日本大震災の経験を踏まえ、すでに策定済みのBCPの浸透を推進するため、各部署にBCPマニュアルを配布し、教育を重ね事業継続力の強化を図っています。また、全国の各拠点の立地状況について、国土交通省及び各自治体のハザードマップから、津波、浸水、揺れ、液状化現象などの危険度を把握し、リスクに備えています。
この他、地方自治体との協力体制の整備を進めることに加え、消費財流通業界の企業が主体となって2011年8月に立ち上げた「日本TCGF」に所属しており、会合や防災訓練に参加するなど積極的な情報収集と運営方法の検討を行っています。

情報セキュリティの強化

伊藤園グループは、取り扱うすべての情報の資産価値を認識し、情報の適切な保護・管理に努め、情報セキュリティの強化を図っています。また、個人情報保護方針を定め、保有する個人情報は適切に取り扱い、厳重に管理しています。

コンプライアンス

伊藤園グループ行動規範・行動基準

伊藤園グループでは、法令、基本綱領、社内規程、社会規範、倫理などの遵守を徹底し、公正・誠実な競争による事業活動を推進するとともに、生活者の視点と立場を重視して事業活動を行っています。
その実践に向け、「お客様第一主義」を具体化した「伊藤園グループ行動規範・行動基準」の徹底がコンプライアンスの基本と認識し、グループで浸透を図っています。
伊藤園グループ行動規範は、法令・基本綱領・社内規程との関係を整理して、9項目を定めています。また、役員および社員一人ひとりが企業としての事業活動を行うにあたり遵守すべき事項を、さらに具体的に細分化した行動基準を定めています。
また、伊藤園グループは、全社員を対象に、「社是」を具体化した“5つの観点”から一人ひとりの「行動チェックポイント」を定め、日ごろの活動の中で留意するとともに、定期的な教育の実施などを通して周知徹底しています。

コンプライアンス体制の確立

伊藤園では、コンプライアンスの徹底を図るため、全社のコンプライアンスマネジメントに責任を持つ企業倫理担当役員を任命し、「法令遵守」を経営の基本方針に掲げ、「コンプライアンス企業・伊藤園グループ」の確立を目指すことを宣言しています。
2004年に取締役会の諮問機関であるコンプライアンス委員会およびコンプライアンス室を設置し、コンプライアンスに関する重大事案が発生した場合には、迅速に対応策を検討し、実施する体制を確立しています。2020年度はコンプライアンス委員会を年4回開催しました。
さらに、各部署・拠点に「推進責任者」を、全国の営業本部および地区には「コンプライアンスリーダー」を配置しています。各部門が連携してコンプライアンス違反の予防や再発防止について詳細に検討し、コンプライアンスの強化を図っています。

コンプライアンス体制図

グループコンプライアンスの強化

伊藤園グループは、グループ間でのコンプライアンスに関する連絡・情報共有・意見交換等のための仕組みとして、「コンプライアンス推進担当者」を国内・海外グループ企業に配置し、定期的に「グループ企業コンプライアンス連絡会」を開催しています。

内部通報制度

伊藤園グループでは、内部通報の受理窓口として、お客様を含めて誰もが利用できる「企業倫理ホットライン」を設け、労働環境、人権侵害、贈収賄、資金洗浄、横領、司法妨害等のあらゆる腐敗防止を含めた諸事案の早期発見に向けて社内・社外からの通報、相談、質問等を受け付けています。また、職場におけるいじめ、ハラスメント(パワーハラスメント、セクシュアルハラスメント、妊娠、出産・育児、介護休業等に関するハラスメント等)の相談も受け付けています。
通報等の方法は以下のとおりです。

(1)口頭(2)郵便(3)電話(4)電子メール(5)FAX送信

通報者等は実名を用いることを原則としていますが、匿名での通報も受け付けています。(その場合、調査・対応が十分に行えない可能性があることも併せて周知しています。)通報、相談した事を理由に不利益な扱いを受ける事はありません。公益通報者保護法に基づき、通報情報は受付窓口関係者以外は秘匿とし、対応に必要な場合は本人の承認を得ます。これにより、通報者の匿名性を確保しています。 内部通報などで把握した事案は、コンプライアンス委員会に報告し、顧問弁護士などと連携を取りながら対処しています。

コンプライアンス教育の推進

伊藤園グループでは、贈収賄防止を含めたコンプライアンス全般の意識を高めるため、全役員および社員を対象に、コンプライアンス教育・研修を計画的に実施するなど、全社的にコンプライアンスの浸透を図っています。2020年度は、管理職・指導職を含めた全社員を対象にコンプライアンスに関する基礎知識や法令遵守、職場のコミュニケーションについての教育・啓発を実施しました(受講者数:6,578名)。 また、E-learningによる「ハラスメント防止教育」を実施し、社会背景や実例を交え、社員一人ひとりが必要な知識や予防対策に理解を深め、ハラスメントのない 「安心・安全に働くことのできる職場作り」に取り組んでいます。 さらに、各組織のコンプライアンスリーダーには、コンプライアンスに関する検定試験の受験を推奨し、現在では7割以上が資格を保有しています。

コンプライアンス違反への厳正な対処

コンプライアンス違反事案が発生した場合には、正確な事実関係の把握と真因の究明に努めたうえで、事実を真摯に受け止め、再発防止策の徹底、違反した社員の適正な処分などを行い、厳正に対処します。
なお、2020年度に贈収賄により法的措置を受けた事例はありません。