トップメッセージ

ウエストアップ写真

「健康創造企業」として、
「世界のティーカンパニー」
を目指します

株式会社伊藤園
代表取締役社長 執行役員
本庄大介

中長期経営計画
(2023年4月期~2027年
4月期)

伊藤園グループは、今年度、2026年度(2027年4月期)を最終年度とした新・中長期経営計画を策定しました。改めて「世界のティーカンパニー」を長期ビジョンに掲げ、お客様の健康で豊かな生活と持続可能な社会に貢献する「健康創造企業」をミッションとして、再チャレンジしていきます。
長期ビジョン「世界のティーカンパニー」の実現に向けて、新・中長期経営計画では、3つの柱「グローバル」「価値創造」「ユニーク」を設定しています。まずは日本を代表するブランドとして「お~いお茶」を世界に広め、さらには世界各地域の茶文化とつながり、伊藤園グループの技術とバリューチェーンを通じて、世界規模で新たな茶文化と茶市場を創造し、広くお茶の価値を伝えていきます。

サステナビリティ経営

中長期経営戦略を進めていくにあたり、サステナビリティ重要課題(マテリアリティ)を見直し、「食生活と健康への貢献」、「持続可能な国内農業への貢献」、「環境」、「地域社会・コミュニティとのつながりの深化」、「持続可能なサプライチェーンへの貢献」、「多様な人財と全員活躍の推進」、「コーポレート・ガバナンス」の7つを設定しました。抽出した社会課題を社内・社外の双方から重要度を評価し、有識者の方々のご意見をいただいた後、取締役会で審議し特定しました。

当社は、1976年から「茶産地育成事業」を展開していますが、2001年には茶殻のリサイクル技術を確立し、多様なパートナー企業と共に茶殻リサイクル製品を生み出すなど、「茶畑から茶殻まで」の社会課題に取組んできました。近年、事業を取り巻く外部環境が著しく変化する中で、企業の社会的責任としてこれらの課題解決に取組むと同時に、これまで積み上げてきた強みをさらに磨き、機会にもつなげていきたいと考えています。例えば、長年にわたるお茶の健康機能性の研究成果や減農薬や有機栽培などにより、健康価値の高い製品をお届けすることで、お客様の「食生活と健康への貢献」ができます。そのためにも「持続可能な国内農業への貢献」は今後ますます重要になってくると考えています。

また、「地域社会・コミュニティとのつながりの深化」の根底には、伊藤園グループが創業当時から続けてきた地域とのコミュニケーションが息づいています。私たちはこれまで、「ルートセールスシステム」を全国に広げ、地域社会に根ざした活動を展開してきました。ところが現在、人口減少や小売り流通網の効率化が進み、支店や営業所のあり方を見直す必要が出てきています。しかし、地域社会は伊藤園にとって大切なステークホルダーであり、事業を支える基盤でもあります。そこで「伊藤園ティーテイスター」による食育活動や社会環境課題に対する自治体との協働などにより、コミュニティの活性化や地域振興に継続的に取組むことで、より地域社会とのネットワークを強固なものにしていきたいと考えています。

さらに、2022年4月に「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言」に賛同し、CO₂排出量削減目標について、2050年度のカーボンニュートラルの実現に向けて2030年度目標の引き上げを行いました。また、「伊藤園グループプラスチックに関する方針」と2030年度目標に向けて、容器包装に関する資源循環の取組みを進めています。サステナビリティ関連情報の開示を強化し、リスクと機会の両方の観点からサステナビリティ経営を推進していきます。

ステークホルダーへの
メッセージ

私が大切にしていることは、「未来志向」であることです。外部環境などによって多様な経営課題がありますが、これまでも「明日はきっと良いことがある」と胸に刻み邁進してきました。明るい未来があると信じれば、人を幸せにすることや面白いことを成し遂げることができるはずです。

伊藤園グループは、創業以来、当社に関わる全ての方々との強固なパートナーシップにより、お茶をはじめ自然の恵みを活かした製品、事業などを通じて、お客様の健康で豊かな生活に貢献してまいりました。これからも、この強みをさらに進化させ、日本企業では伊藤園グループにしか成し得ない「世界のティーカンパニー」の実現という、明るい未来へ向けて前進していきます。