トップメッセージ
変革とグローバル成長を加速させ、
「健康創造企業」として
100年企業を目指します
株式会社伊藤園
代表取締役社長 執行役員
変革の時代における
伊藤園グループの使命
伊藤園グループは創業以来、経営理念「お客様第一主義」のもと、すべてのお客様に対して「今でもなお、お客様は何を不満に思っているか」を常に考えるSTILL NOWの精神で事業活動を行ってまいりました。
現在、世界は激動の時代にあります。急激なインフレ、AI技術の発展など、私たちを取り巻く環境は劇的に変化しています。このような急激な変化の中で、2024年に発表した5カ年の中期経営計画の遂行とともに、当社グループ全員に対して「意識や行動の変革・改革」の必要性を強く伝え、100年企業としての歩みをスタートさせています。「根本から見直すべきことは何か、継続しつつ改革する点は何か」を各自が考え、変革を能動的に進め、チーム「伊藤園グループ」として組織全体の力で持続的な成長を実現する体制を確実に構築していきます。
グループミッション「健康創造企業」として目指す、
長期ビジョン「世界のティーカンパニー」
当社グループは、「心身の健康」「社会の健康」「地球環境の健康」の3つの健康価値を創造し、お客様の健康で豊かな生活と持続可能な社会を実現するグループミッション「健康創造企業」を掲げています。この3つの「健康価値の創造」は、事業活動を通じてグループ経営理念「お客様第一主義」を具体的に実践することと言えます。
また、「健康創造企業」として目指す長期ビジョンが「世界のティーカンパニー」です。「茶産地育成事業」による畑からの製品づくりなどの「ユニークさ」と「強み」を持ち、さまざまな茶製品と事業活動を通じておいしさや健康といった「価値創造」を行い、それを「グローバル」に広めていくことで、「世界のティーカンパニー」の実現を目指します。
中期経営計画
5つの重点戦略
『「お~いお茶」のグローバル化』を図る海外事業は、今後さらなる成長を見込んでいます。2025年4月期には海外事業の収益性が大きく改善し、特に米国事業においては、「お~いお茶」ブランドの販売強化により高い収益性を実現しています。海外での緑茶・抹茶の先駆者として売り場でのリーダーシップを発揮する一方、販売網や製品供給体制の強化を進めることで、規模拡大と収益性の両立を目指しています。(2025年10月末時点で「お~いお茶」は50ヵ国・地域で展開しており、2026年4月にはインドに事業拠点設立。今後はアフリカ大陸への進出も計画)
海外事業の成長を支える基盤として、『国内既存事業の盤石化』に向けた構造改革にも本格的に取組んでいます。改めてすべてのコストの見直しに着手し、代表的な取組みとしてサプライチェーン全体の最適化を進めています。2026年4月期からは私の直轄でサプライチェーン戦略部を新設し、製品の企画・開発、原料調達から販売までを俯瞰した本格的な構造改革に取組んでいます。あわせて、営業拠点や物流の在り方についても、小売・流通や消費者の購買行動、物流網の変化に対応した見直しを進めています。営業拠点の再編や配送業務の外部委託を通じて業務構造の最適化を図り、営業担当者が売り場づくりや販促提案に注力できる体制へとシフトしています。こうしたサプライチェーン全体での構造改革を着実に進めることが、当社の成長戦略と市場競争力の強化につながると考えています。
また、『新たな事業の創出』においては特に抹茶に注力し、事業領域の拡大を目指しています。世界的な抹茶ブームは、当社にとって大きな市場機会となっています。2026年4月期からは抹茶事業を一層強化し、原料調達から製品開発、販売までをサプライチェーン全体で連携させ、海外における「日本の緑茶、抹茶」のさらなる普及と定着を牽引していきます。
サステナビリティ経営の推進と、7つのマテリアリティの特定
将来へ向けた持続的な成長のため、100年企業へ向けた中長期視点での取組みも着々と進めています。
その一つが、外部環境の変化や中期経営計画の策定を受けて見直し、新たに特定したマテリアリティの取組みです。中期経営計画の重点戦略と連動しその取組みを具体化させた内容となっており、経営基盤の強化とともに、事業を通じて前述の3つの健康価値の創造に貢献し、当社グループの持続的な成長と社会・環境課題の解決の両立を目指すものです。
特に、緑茶・抹茶・コーヒーなどによる「食生活を通じたウェルビーイングの実現」と「持続可能な農業・サプライチェーンの構築」は、成長戦略である海外事業や国内構造改革とも大きく関連しています。
これらの取組みを支え、構造改革や事業変革を着実に推進していくためには、人材の確保と育成が極めて重要であると認識しています。採用環境が大きく変化している中、当社では現有社員一人ひとりの能力を高める人材育成やキャリア支援、働きやすい職場環境の整備を重視しています。社員が自ら考え主体的に行動し、少ない人員で高い成果を生み出すため、労働時間や働き方の見直しを含めた生産性向上や高効率な組織運営への転換を進めています。
組織風土や価値観の変革、経営層自らの改革を通じ、社員一人ひとりが主役として活躍できる環境を整備することで、グループ全体の力を最大化し、持続的な成長を実現していきます。
中期経営計画の達成と100年企業へ向けた長期の視点と合わせて、「サステナビリティ経営」を推進していきます。
日本文化の緑茶・抹茶を世界に広め次世代に継承するために
伊藤園グループは創業60年を迎え、国内・海外に計46社(2025年4月末時点)となりました。現在、創業以来の大きな変革・改革期にあります。現・中期経営計画を通じてグローバル化とスピード感を持った国内構造改革により、持続的な成長への基盤を固めていきます。この変革・改革は一朝一夕では成し得ませんが、次の世代に誇れる「新しい伊藤園グループ」へと発展させるべく、経営者として強い覚悟を持って前進していきます。
投資家の皆様には短期的な業績改善への期待もあることを理解していますが、当社の成長を中長期的な視点で見守っていただき、新たな成長に向けて共に歩んでいくパートナーシップを築いていきたいと思います。
私たちの祖業はお茶屋です。お茶のリーディングカンパニーとして、「お~いお茶」ブランドを通じて、日本文化の緑茶・抹茶を世界に広め次世代に継承することは、当社グループの使命だと考えます。また、当社グループは茶事業に限らず、コーヒーや野菜・果実、乳製品といった、「おいしく、健康に資する」製品やサービスを多数有しており、これらを総体として成長に結びつけていきます。
チーム「伊藤園グループ」で一丸となり、茶事業でグローバル化の基盤を構築して「世界のティーカンパニー」を目指すとともに、事業領域を拡大して「健康創造企業」として100年企業へ向けて歩んでいきます。