茶殻をアップサイクルした「茶殻配合防音パネル」を開発

4月1日に新稼働する東洋メビウスの新設センター「熊谷物流センター」に初採用

株式会社伊藤園(社長:本庄大介 本社:東京都渋谷区 以下、伊藤園)は、独自技術である「茶殻リサイクルシステム」により、岐阜プラスチック工業株式会社(社長:大松栄太 本社:岐阜県岐阜市 以下、岐阜プラスチック工業)と共同で「茶殻配合防音パネル」を開発しました。この「茶殻配合防音パネル」は、東洋製罐グループの東洋メビウス株式会社(社長:篠山健司 本社:東京都品川区以下、東洋メビウス)が2023年4月1日に新稼働する熊谷物流センターの防音壁に初採用されます。

当社は本年、“茶殻”をアップサイクル(※1)した茶殻配合樹脂を応用して、岐阜プラスチック工業と「茶殻配合軽量パネル」を共同開発しています。今回、「茶殻配合軽量パネル」を応用した新素材開発として吸音性に着目し、検証によりパネル表面に微細な開孔を設けることで高い防音効果が得られたことから、新たに「茶殻配合防音パネル」を共同開発しました。「茶殻配合防音パネル」は、上述の防音効果により騒音を平均16dB、最大で20dB抑制します(※2)。また、一般的な防音パネルと比べて軽量化しているため、「茶殻配合防音パネル輸送」時のCO2排出量の削減、設置作業の省力化を実現します。

今回開発した「茶殻配合防音パネル」は、東洋メビウスが2023年4月1日に新稼働する熊谷物流センターの防音壁(全長 約60m)に初採用されます。本パネルを採用した防音壁には、「お~いお茶」600mlペットボトル換算で約200本分の茶殻を配合しており、一般的な防音パネルと比べて重量が約2,100kg軽量化しています。

今後も当社は、お茶の持つ可能性を追求し、「お茶をお客様の身近な製品へ活用する」というコンセプトのもと「茶殻リサイクルシステム」をはじめとした環境にやさしい製品の研究開発を通じて、持続可能な社会の実現に向けて取組んでまいります。

 

〇設置経緯
東洋メビウスでは、経営理念・経営方針で「地球環境に配慮し人類の生活文化向上に貢献する」などの意思を表明しCSR活動に積極的に取組んでいます。今回、熊谷物流センターの新設で地域住民の方々への配慮のもと遮音・遮光壁の設置を検討していたところ、新開発品である「茶殻配合防音パネル」を知り、初採用に至りました。
なお、当社の持続可能な社会の実現に向けた取組みに共感いただき、熊谷物流センター事務所2階には茶殻入りデザインウォール「エコアートプラス」などの茶殻リサイクル製品も採用されています。

〇「茶殻配合防音パネル」
当社は“茶殻”をアップサイクルした茶殻配合樹脂を応用して岐阜プラスチック工業と「茶殻配合軽量パネル」を共同開発し、当社営業車両の架台部分に採用することで、非鉄金属の使用量を削減するとともに従来車両と比較して最大で110kgの軽量化に成功し、燃費向上とそれに伴うCO2排出量削減(※3)に成功しています。この度、上述の軽量パネルを応用した新素材開発として吸音性に着目し、“茶殻”をアップサイクルした「茶殻配合防音パネル」を新たに共同開発しました。

〇「茶殻リサイクルシステム」
当社は、2000年より茶系飲料の製造過程で排出される茶殻を、含水のまま工業製品の原材料に使用する独自技術「茶殻リサイクルシステム」の研究開発を開始し、2001年に第1号製品である「茶配合ボード」を開発しました。その後、コンクリートなどの「建材」、エアコンフィルターなどの「樹脂製品」、封筒や名刺、段ボールなどの「紙製品」等、様々なアップサイクル製品を異業種企業と共同し、総計100種類の茶殻リサイクル製品を研究開発しています。
なお、第1号製品である「茶配合ボード」は、2002年に茶殻リサイクル製品では業界初のエコマークを取得し、これまでに20年間エコマークを維持・管理するなど、伊藤園独自の「茶殻リサイクルシステム」は、飲料廃棄物のアップサイクルの新たな分野を築いています。
飲料廃棄物のリサイクルは、コスト問題や設備投資や商品の不具合などの影響により継続的に取組めなくなる例が少なくありません。当社は今後も、茶殻配合製品の研究開発に積極的に取組み、かつ普及させていくことで、「茶殻=捨てるもの」ではなく「茶殻=身近な有用資源」という意識付けに役立ててまいります。

 

(※1)サステナブルなものづくりの方法論のひとつ。リサイクル(再循環)とは異なり、単なる素材の原料化や再利用ではなく、元の製品よりも次元・価値の高いモノを生み出すことで「創造的再利用」と表される
(※2)2022年12月14日における工事時の騒音を騒音計NL-42(リオン社製)を用いて測定。茶殻配合防音パネルの前後で騒音を測定し、その差を求めた
(※3)当社営業車両全台に展開した場合、石油資源(軽油)を約750kl削減し、CO2排出量を約1,930t削減(物流分野のCO2排出量に関する算定方法ガイドライン(経済産業省・国土交通省)をもとに推算)

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