ニュースリリース

茶殻をアップサイクルした「茶殻配合軽量パネル」を開発。営業車の架台に採用することで石油資源の削減やCO2の排出削減に貢献。

株式会社伊藤園(社長:本庄 大介 本社:東京都渋谷区)は、独自技術である「茶殻リサイクルシステム」により、岐阜プラスチック工業株式会社(社長:大松 栄太 本社:岐阜県岐阜市 以下、岐阜プラスチック工業)と共同で「茶殻配合軽量パネル」を開発し、当社営業車両の架台に採用することで従来に比べて110kgの軽量化(※1)に成功しました。

左:110kgの軽量化に成功したモデル車両(架台のドアパネル、床材に「茶殻配合軽量パネル」を使用) 右:「茶殻配合軽量パネル」

当社が運用する営業車両などトラックの架台は、軽量化と強度確保のためアルミ材が多く使用されていますが、アルミ材など非鉄金属は世界情勢の影響を受けやすく安定供給に課題があります。そこで、当社独自技術「茶殻リサイクルシステム」により“茶殻”をアップサイクル (※2)した茶殻配合樹脂を応用して岐阜プラスチック工業と共同開発した「茶殻配合軽量パネル」を代替素材として、営業車両の架台部分(スライドドアやバックドア、床材)に採用することで、非鉄金属の使用量を削減するとともに従来車両と比較して最大で110kgの軽量化に成功しました。また「茶殻配合軽量パネル」を採用したことで、スライドドアやバックドアの開閉時に必要とする力を、従来と比較して約1/3(※3)に省力化することが可能となりました。

当社はバリューチェーン全体でCO2排出量の削減に取り組んでおり、Scope1におけるCO2排出量の削減目標を2050年度までにカーボンニュートラルとする中長期環境目標を策定しています。今回、「茶殻配合軽量パネル」を採用した営業車両の第一号(上図のモデル車両)を当社八幡支店で導入し、CO2排出量の削減目標達成に向けた取組みを推進します。なお、当社営業車両全台に展開した場合、石油資源(軽油)を約750kl削減し、CO2排出量を約1,930t削減できます(※4)

当社は、今後もお茶の持つ可能性を追求し、「お茶をお客様の身近な製品へ活用する」というコンセプトのもと「茶殻リサイクルシステム」をはじめとした環境にやさしい製品の研究開発を通じて、持続可能な社会の実現に向けて取り組んでまいります。

〇「茶殻配合軽量パネル」

当社は、茶殻をアップサイクルする独自技術「茶殻リサイクルシステム」により、ハニカム構造体連続成形技術を持つ岐阜プラスチック工業と共同で車両などの架装に使用する「茶殻配合軽量パネル」を開発しました。この「茶殻配合軽量パネル」は、岐阜プラスチック工業の軽量・高剛性素材の樹脂製ハニカムパネル「テクセル」に茶殻配合樹脂を組み合わせた複合パネルです。

当社は今後、架装メーカーと当社営業車両のさらなる軽量化に取り組んでまいります。また、当社営業車両の軽量化で培った技術をもとに、各架装メーカーより、当社営業車両以外への販売も視野に入れ、物流時の石油資源の節約やそれに伴うCO2排出削減に貢献してまいります。

「茶殻配合軽量パネル」を採用した車両を取り扱う架装メーカー
・三友ボディー株式会社(社長:竹平 元彦 住所:福岡県糟屋郡久山町猪野878-24/TEL:092-976-1761)
・株式会社東洋ボデー(社長:中条 充啓 住所:東京都武蔵村山市伊奈平2-42-1/TEL:042-560-2111)
・須河車体株式会社(社長:須河 進一 住所:京都府綴喜郡宇治田原町立川坂口13番地/TEL:0774-88-4611)
・株式会社北村製作所(社長:小川 雅博 住所:新潟県新潟市江南区両川1丁目3604番地12/TEL:025-280-7120)

〇「茶殻リサイクルシステム」

当社は、2000年より茶系飲料の製造過程で排出される茶殻を、含水のまま工業製品の原材料に使用する独自技術「茶殻リサイクルシステム」の研究開発を開始し、2001年に第一号製品である「茶配合ボード」を開発しました。その後、石膏ボードやコンクリートなどの「建材」、エアコンフィルターなどの「樹脂製品」、封筒や名刺、段ボールなどの「紙製品」等、様々なアップサイクル製品を異業種企業と共同し、これまでに約100種類の茶殻リサイクル製品を研究開発しています。

なお、第一号製品である「茶配合ボード」は、2002年に茶殻リサイクル製品では業界初のエコマークを取得し、これまでに20年間エコマークを維持・管理するなど、伊藤園独自の「茶殻リサイクルシステム」は、飲料廃棄物のアップサイクルの新たな分野を築いています。

飲料廃棄物のリサイクルは、コスト問題や設備投資や商品の不具合などの影響により継続的に取り組めなくなる例が少なくありません。当社は今後も、茶殻配合製品の研究開発に積極的に取り組み、かつ普及させていくことで、「茶殻=捨てるもの」ではなく「茶殻=身近な有用資源」という意識付けに役立ててまいります。

 

(※1)従来使用していた当社営業車(3トン車)のドアパネルや床材を軽量化し、改装前後の重量を測定(三友ボディー株式会社製)
(※2)サステナブルなものづくりの方法論のひとつで、リサイクル(再循環)とは異なり、単なる素材の原料化や再利用ではなく、元の製品よりも次元・価値の高いモノを生み出すことで「創造的再利用」と表される
(※3)各ドアに荷重測定器を取り付けて開閉時の荷重を測定
(※4)物流分野のCO2排出量に関する算定方法ガイドライン(経済産業省・国土交通省)をもとに推算

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