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基本素材

「茶殻リサイクルシステム」により誕生した茶殻リサイクル製品は、主に3つの基本素材があります。

建材

素材特長(茶配合ボード)

主に畳材や床下材、屋根下地材に利用されるインシュレーションボードに、茶殻を配合したのが「茶配合ボード」です。 畳の専門商社と共同で開発したお茶入り畳「さらり畳」は、「茶配合ボード」を畳床に活用しています。 緑茶成分の働きによる消臭効果などにより、快適な住まいを創造していきます。また、茶殻の有効活用、木材の使用量削減といった点で環境に配慮した製品として、「茶配合ボード」は、2002年9月にエコマーク製品として認定されました。

担当者の開発秘話

2001年3月、茶殻を配合した木質繊維板“茶配合ボード”ができました。しかし、茶配合ボードを開発してもどうして良いか分からず、しばらくしてから会議で営業課長に提出すると…“こんなおもしろい素材、もっと早く教えなさい”と怒られました(笑)

樹脂

素材特長(茶配合樹脂)

日油株式会社と共同開発した、茶殻を配合した樹脂製品が「樹脂(茶配合コンパウンド)」です。樹脂を金型の押し出し口から通過させて棒状・板状にする「押出成形」によって手すりや板材などに、また金型に流し込む「射出成形」によって日用品や文具などに活用できます。

担当者の開発秘話

樹脂ペレットの製造過程で含水の茶殻を配合した“茶配合樹脂”を開発。緑茶ポリフェノール、茶の香りなどの固定に成功しました。ところが、その頃、世間の環境に対する具体的な関心が高くなく、一部の企業を除いてまったく注目されませんでした。しかし、現在は“使いたい”と問い合わせてくださる企業が増えまして、時代の移り変わりを感じます。今では、茶配合樹脂はベンチ、ボールペン、日用品など多くの樹脂製品に使われています。

素材特長(茶殻入り紙製品)

茶殻を紙パルプと混合して製紙したのが「紙」です。紙は「1層抄き紙」、「多層抄き紙(茶殻配合印刷用紙)」、「茶殻入り段ボール」の3タイプに分けることができます。

「1層抄き紙」は、茶殻を繊維化して紙パルプと混合して製造しています。一般の森林木や非木材を使用した紙製品と異なり、茶殻が入っていることが見た目と香りでわかります。

「1層抄き紙」は、細かい文字を印刷すると茶殻により印字が見えづらくなるなどの問題点がありましたが、「多層抄き紙(茶殻配合印刷用紙)」は、茶殻を微細・繊維化して中層に配合することにより、こうした問題点を克服しています。

「茶殻入り段ボール」は、レンゴー株式会社と共同開発しており、茶殻を配合することにより、古紙のにおいの低減や紙原料の削減にもつながります。段ボールとしての強度は通常のものと変わりありません。また、使用後も通常どおり段ボール古紙として何度でもリサイクル可能です。

担当者の開発秘話

紙は通常、木のチップから作られますが、そのほとんどが海外産の木材です。しかし、「お~いお茶」の茶殻なら、すべて国産100%。海外産の木材に比べて輸送燃料が少なく済むうえ、省資源にもつながります。茶殻配合印刷用紙は、伊藤園の事業報告書や名刺に採用し、名刺は2008年5月から伊藤園の全社員で使用されています。

その他

素材特長(茶殻配合シート)

建材・樹脂・紙の他にも、シート、人工芝の充填材など、様々な製品に茶殻を配合しています。

「茶殻配合シート」は、営業の声から生まれた製品です。ある時、営業から「京都などの景観配慮が求められる自動販売機は、茶色などに塗装されており、夏場に直射日光が当たると熱くて触れない場合がある」という声が上がりました。そこで、茶殻の持つ高吸水性能に着目して、ヒートアイランド緩和効果のあるシートを開発し、同時に「茶殻配合シート」を貼付した自動販売機を開発しました。

「茶殻配合シート」は、ヒートアイランド緩和効果だけでなく、抗菌・消臭性能、ウイルス減少効果もあるため、景観配慮型自動販売機として開発しましたが、病院や屋内施設にも人気があります。

また、2020年には、「茶殻配合シート」を加工したシールを作製して、自動販売機の購入ボタンや取り出し口に貼付するなど使用用途も広がっています。

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