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お〜いお茶 新俳句大賞

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お〜いお茶新俳句大賞 > 佳作特別賞 その3

 

第二十八回 お〜いお茶新俳句大賞

佳作特別賞 その3

佳作特別賞 その3

産声が少し早めにさくら咲く

福岡県

落合 あゆみ

24歳

いつの間に昼寝の母を案ずる子

大分県

福満 みこと

24歳

表札に名前が増えた春日和

東京都

池田 翔平

25歳

愛犬の重みで起きる寝正月

東京都

佐山 優

25歳

三日月やゆっくりミシン踏む窓辺

神奈川県

井寺 仁美

25歳

一月のまっすぐな風ここに在り

神奈川県

坪井 千明

25歳

大空に雲が一匹お留守番

岐阜県

多田 悠夏

25歳

秘密基地今は背丈に伸びた草

愛知県

工藤 将宜

25歳

生きてんの訊かれて嗤う油蝉

大阪府

居原田 博子

25歳

コスモスを聖書に挟む指細く

奈良県

奥田 祐子

25歳

冬空の並ぶ譜面に白い息

福岡県

佐古 聖也

25歳

月になら自分の気持ち言えるかな

茨城県

菊池 明子

26歳

ただいまと霜降る土を踏みしめて

埼玉県

前田 未来

26歳

横文字を理解できずも利用する

埼玉県

金井 駿輔

26歳

負け戦握りこぶしの温かさ

千葉県

廣木 俊成

26歳

小さな手窓にいくつも雪の朝

千葉県

飯野 浩子

26歳

洗い立てのトマト明るし若夫婦

東京都

城戸 彩香

26歳

東京で同じ桜の影をみる

東京都

若山 梨恵

26歳

猫の背にひだまりおちる春うらら

東京都

木下 賀央里

26歳

一人旅賢治になって紅葉踏む

神奈川県

水野 真由美

26歳

そのままでいてくれ君と通り雨

長野県

川上 貴哲

26歳

白銀を背にして抱く初孫や

京都府

久保野 鞠子

26歳

初夢の中でも僕は残業だ

大阪府

山中 健太

26歳

餅を焼き膨らむ姿に我を見る

大阪府

宮田 新菜

26歳

初夢に願いを込めすぎ不眠症

福岡県

要 祥太

26歳

ふるさとは知らないうちに無人駅

福岡県

吉野 あずさ

26歳

嫁にでて実家のごはんご馳走に

佐賀県

牟田口 聖子

26歳

指切りをしてみませんか星月夜

北海道

田中 幸奈

27歳

自販機のホットが消えて夏告げる

茨城県

鈴木 陽介

27歳

幸せは笑っていたら落ちてくる

栃木県

伊藤 羅奈

27歳

手のひらを選んで落ちるさくらばな

埼玉県

石井 僚一

27歳

北辰や灯台守をつとめをり

東京都

宮崎 薫子

27歳

玄関に出迎え父の雪だるま

東京都

鎌田 亜美

27歳

二重丸あげたき顔や運動会

東京都

嶺村 遥華

27歳

一つずつみかんの座るこたつかな

東京都

佐野 あゆみ

27歳

夕東風を切り裂いてゆく陸上部

神奈川県

池田 真那美

27歳

寒い冬五臓六腑に茶がしみる

岐阜県

長浜 令奈

27歳

菜が揺れて父の遺伝子子の笑顔

愛知県

長谷川 未来

27歳

自転車を停めて手袋おそろいで

大阪府

田中 愛美

27歳

二重跳びとぎれとぎれの冬の暮れ

大阪府

中邑 篤彦

27歳

天気予報花見幹事の曇り顔

福岡県

中村 将太

27歳

自転車に添いて走るは空つ風

熊本県

福田 智裕

27歳

日が射して屋根から落ちる雪の石

北海道

丸田 絵理

28歳

この街が目覚める前に深呼吸

宮城県

齋藤 彩香

28歳

世界から壁が消えたら繋がる手

埼玉県

砂田 恵理

28歳

いつだって暖かいのは母の声

東京都

甲斐 慎也

28歳

モネ想うひまわり畑駆ける君

東京都

江島 ゆきな

28歳

枯葉たちくすぐりあってかけていく

石川県

中村 優子

28歳

色ひとつわびしき部屋に金魚玉

長野県

中村 未来

28歳

歯の治療付き添いなのに口が開く

岐阜県

田中 舞

28歳

ただいまの小さな手には雪だるま

岐阜県

倉成 彩花

28歳

なんだろうこの匂いがくると秋なんだ

静岡県

赤岩 良太

28歳

春茜人恋ふ頬をなお紅く

愛知県

傳田 陽香

28歳

母の日に浮かぶ故郷の筑前煮

大阪府

北川 侑瑛

28歳

障子貼り光に透ける角隠し

兵庫県

永松 美優紀

28歳

冷蔵庫私と同じ食いしん坊

兵庫県

森井 美佳

28歳

笹舟が運ぶ願いと幼な声

熊本県

森山 幸

28歳

加湿器が喧嘩の後で鳴いている

熊本県

水本 麻美

28歳

三寸の虫の咀嚼の音響く

沖縄県

庄山 翠

28歳

血統を語る鬣風光る

北海道

三島 知浩

29歳

温かく土が香りて春芽吹く

茨城県

佐藤 拓実

29歳

光る雲黄昏時に父想う

茨城県

斎藤 豪人

29歳

あいつとはもう会わないとみかんむく

埼玉県

水田 真衣

29歳

聖剣を抜いたみたいにごぼう抜く

埼玉県

大野 美波

29歳

知ってるよ背中は嘘を語れない

埼玉県

目崎 良

29歳

想いまで吐き出せたなら白吐息

千葉県

桂 望

29歳

本心を封筒に入れ春の宵

東京都

堺 公美

29歳

睡蓮がシャッター音で目を覚ます

東京都

呉 穎

29歳

君がいるただそれだけでいいわけない

東京都

児玉 純子

29歳

海だけが知ってる淡き恋心

東京都

國府田 曉生

29歳

いつまでも変わらぬ嘘に雪積もる

東京都

原田 茜

29歳

七月のボールと球児と駆ける風

静岡県

橋本 綾乃

29歳

どんぐりを目指して歩くもみじの手

愛知県

國井 有美奈

29歳

花嫁を映して光る銀食器

愛知県

山口 咲良

29歳

狛犬と背中合わせの仔猫いる

大阪府

長畑 亜由美

29歳

十坪に慣れたる暮し野春菊

大阪府

石倉 萌

29歳

さみしさと期待が混じる新年度

兵庫県

大本 藍

29歳

「おまたせ」と頭に積もる雪はらう

北海道

小坂 まりな

30歳

ため息を受け流してはうろこ雲

青森県

藤原 雅人

30歳

鶏頭と野良の猫との背くらべ

栃木県

高木 千穂

30歳

野の花の名前を知った日曜日

千葉県

蛭間 美貴子

30歳

きみの方向いて食べよう恵方巻

東京都

畑 安香里

30歳

スマホ持つ手下ろし仰ぐ天の川

東京都

水戸 紫衣

30歳

鯉のぼり子らに忍法風ノ術

東京都

山本 直毅

30歳

オリオン座私の指にはめてみる

神奈川県

川口 友美

30歳

プロポーズの指輪を提げて寒夕焼

愛知県

恩田 祐輔

30歳

夏の児ら丈の揃わぬ色鉛筆

愛知県

青木 祐太

30歳

蹴散らして進む我が子の紅葉道

京都府

松井 亜沙美

30歳

雨音を率いて刻むメトロノーム

大阪府

山田 由紀子

30歳

ママ聞いて雨粒さんが歌ってる

兵庫県

坪井 奈美

30歳

冷蔵庫伝言張りし母は留守

徳島県

田中 真由美

30歳

曲がる道行き過ぎ秋の山開く

愛媛県

小泉 春菜

30歳

のっそりと顔出す亀と冬の朝

福岡県

岡田 史子

30歳

厳しさに耐えて美し波の花

長崎県

末永 淳也

30歳

風吹いて家の中まで金木犀

鹿児島県

鯵坂 和可奈

30歳

朝の音やかんの汽笛走る母

宮城県

武田 祥子

31歳

愛猫は私の悪事を知っている

東京都

北村 早耶花

31歳

落ち葉道カイロ代わりの小さな手

神奈川県

金田 夏子

31歳

寝返りの打てない幸せ両手に子

神奈川県

ジョンソン 和香子

31歳

女子会でぼやく白玉つつきつつ

静岡県

有岡 萌

31歳

診察券財布の中で最前列

京都府

坂田 涼

31歳

舌先に苦み残して夏はゆく

岡山県

藤森 沙織

31歳

紺碧の甍に雲引く帆かけ舟

福岡県

熊谷 恵美

31歳

風花にただ身を任す帰り道

福岡県

深江 桃実

31歳

すすき原背丈100センチの冒険

福岡県

清藤 てる実

31歳

こっち見て君じゃなくって秋桜よ

鹿児島県

松元 優子

31歳

ブランコの揺れ幅そろって笑う春

東京都

高津戸 仁美

32歳

初雪や祖母の足取り逞しく

東京都

大野 雅史

32歳

七輪で焼いたサンマが人を呼び

神奈川県

松川 玄太

32歳

初節句母の気合いのちらし寿司

神奈川県

田村 真梨子

32歳

青嵐ちぐはぐに乳吸う子かな

新潟県

田中 秀顕

32歳

おんぶひもずっしり重い未来かな

長野県

吉澤 彩香

32歳

若桜カッターシャツの糊固し

岐阜県

勝 千紘

32歳

大仏の黄砂吹き消す吐息かな

愛知県

川口 由佳

32歳

この鍋にどんな魔法をかけようか

愛知県

松永 美沙

32歳

触れられぬ淋しさ隠す長電話

三重県

植垣 奈央

32歳

恋みくじ君のをそっと覗き見る

京都府

塩谷 杏美

32歳

刺繍針昨日の虹を描いてる

大阪府

田邊 紗絵

32歳

口下手の父と眺める浮きの先

大阪府

小村 年男

32歳

切り株の生きてをるなり花見酒

愛媛県

守谷 和之

32歳

蝶ひらり風に五線譜描きながら

鹿児島県

大貝 ひとみ

32歳

菜の花や風がなでゆく地平線

北海道

松本 紗矢子

33歳

蚊柱にごめんなさいを隠されて

山形県

徳田 和樹

33歳

母と撮る背中にひろがる紅つつじ

埼玉県

芳野 尚子

33歳

響く音白木蓮が散っていた

千葉県

神野 智尚

33歳

里帰り隙間を埋める芋煮汁

東京都

佐々木 潤

33歳

チョコレートビターもミルクも経験値

愛知県

戸田 アユミ

33歳

少女らが発声練習風光る

大阪府

林 明日美

33歳

看板は右読みレトロな春の街

大阪府

今任 恵里子

33歳

小指だけ君に触れたい帰り道

岡山県

柴田 春与

33歳

育メンと呼ばれてゐたるサングラス

広島県

赤松 佑紀

33歳

銀竹の屋根をにらんだ蕗の薹

山口県

宗正 いぶき

33歳

娘より母が婚活熱心で

鹿児島県

昇 祐歌

33歳

初恋を娘に語るパパの留守

茨城県

桑田 由季子

34歳

福袋開けてみるまで福袋

埼玉県

安藤 温子

34歳

ぼくはぼくわたしはわたしつくしんぼ

東京都

榎本 実和

34歳

一億の想い煌めき星走る

東京都

松田 翠

34歳

風船をもらった子から雲に乗る

東京都

諸星 千綾

34歳

モノクロの田舎繕う木守柿

神奈川県

三枝 侑子

34歳

曖昧な返事が夫婦の隠し味

神奈川県

清水 友紀

34歳

しわしわの手の中祖母の生きた道

富山県

折田 祐美子

34歳

グローブに夏のにおいが残ってる

愛知県

松永 智文

34歳

田植え後並んだ苗見て腰叩く

滋賀県

中原 明美

34歳

冬景色フロントガラスにご挨拶

大阪府

大平 優香

34歳

言い訳は何でも良くて秋の夜

兵庫県

楠本 直人

34歳

新品の空貼り付けて初電車

兵庫県

堀口 美穂

34歳

一秒と同じ顔ない空の雲

岡山県

庄司 千栄美

34歳

冬銀河呼吸してゐる旅鞄

香川県

三枝 みずほ

34歳

朝露のひかる窓辺のさくらんぼ

熊本県

古澤 里美

34歳

うそつきとそっぽを向くや猫じゃらし

大分県

高司 香織

34歳

はちみつが恋の涙に効くといい

茨城県

小野 由美子

35歳

年賀状幸せ自慢はもう勘弁

東京都

園田 麻衣子

35歳

春が来てボールの弾む声がする

新潟県

藤井 幸恵

35歳

いつもより犬も尾を振る七五三

長野県

下岡 佑子

35歳

残されるほうがせつなき桜雨

静岡県

伊木 由美子

35歳

青春の心一筋つくしんぼ

大阪府

浅井 拓也

35歳

おばけだぞ毛布を頭にハロウィーン

兵庫県

飯干 奈央子

35歳

もう会えないあの日のあなた遠くなる

鳥取県

渡部 智恵

35歳

かくれんぼ公園遊具になりすます

長崎県

松下 裕也

35歳

メダカ飼い家族が増えたと子が笑う

熊本県

増田 小百合

35歳

柏餅兜と並ぶ丸い頬

茨城県

益子 紘子

36歳

ひょっこりと笑った畑のねぎ坊主

東京都

福本 弥生

36歳

列なして大縄くぐるモンキチョウ

東京都

小野 史

36歳

口笛を鳥と競ひて聖五月

東京都

新倉 麻希

36歳

草毟り水のうまさが甦る

東京都

鮎川 薫子

36歳

お正月白いお餅と丸い嫁

東京都

保科 明正

36歳

もろこしの焦げた香りに父母の顔

静岡県

大野 洋介

36歳

おばあちゃん八十代で二重飛び

愛知県

鳥居 佳代

36歳

泣き袋入りきらない思い溜め

京都府

藤原 友子

36歳

眉だけは父に似ている心太

大阪府

 有果子

36歳

罪悪感まとめて捨てる大掃除

兵庫県

谷 活恵

36歳

黄昏の沈む夕日はまっしぐら

徳島県

大永 恭嗣

36歳

万華鏡見える銀河を独り占め

茨城県

村山 仁美

37歳

かまくらで見上げた星に手を伸ばし

埼玉県

山内 恵

37歳

子どもらの列の上吹く青田風

千葉県

三幣 望未

37歳

初日の出家族みんなで手を繋ぐ

千葉県

吉本 天

37歳

黄金の波天まで届け銀杏並木

東京都

末野 早智子

37歳

夏空を百年杉が押し上げる

東京都

長峯 雄平

37歳

青稲の匂い十代遙かなり

東京都

鈴木 雄平

37歳

春一番決意をこめた逆上がり

神奈川県

宇野 明信

37歳

涙目の君さらい行く最終便

新潟県

藤田 憲子

37歳

ため息に娘がキスをくれました

愛知県

新谷 真帆

37歳

肩先でトンボ休ます涅槃像

大阪府

中川 文子

37歳

家族の輪大きな一つの体なり

大阪府

原 啓輔

37歳

長老の知恵や人格百日紅

大阪府

西出 和彦

37歳

夫婦石時にぶつかり丸くなる

兵庫県

岡本 孝司

37歳

若草や早駆け馬に声重ね

島根県

高麗 達也

37歳

花鋏松竹梅と菊を切り

長崎県

前川 亜矢子

37歳

背伸びせず母と並んだ寒い春

山形県

鈴木 世志樹

38歳

飛行機が書き初めをする青空に

群馬県

長谷川 裕香

38歳

松かさのそっと置かれしポストかな

埼玉県

清水 智子

38歳

風邪ですか今週からは花粉です

千葉県

長谷川 康彦

38歳

映写機に残る記憶は冬の白

東京都

江夏 博子

38歳

秋刀魚焼く家の裏手の猫会議

東京都

小島 三貴子

38歳

名を呼んで十四の朝ののど仏

静岡県

高林 裕香

38歳

露の世も隠れるほどに燕子花

三重県

高山 賢治

38歳

炎天下太陽電池で動く犬

大阪府

神原 晃子

38歳

ゴリラ似の入道雲が隆々と

大阪府

樽見 拓

38歳

遠足の大人一列並びけり

岡山県

内田 友見

38歳

一房のぶどうに込める祖母の愛

広島県

福田 真美

38歳

風見鶏雪降る町を灯しつつ

山口県

秋山 桂

38歳

師走時諭吉と仲間も走り去り

群馬県

平田 信也

39歳

青空の桜を揺らすサクソフォン

千葉県

山下 和則

39歳

だいしゅきと孫から告白糸電話

東京都

笠間 千草

39歳

日米は何平米かと問う息子

新潟県

平野 恵子

39歳

紅もみじ散りゆく先はめだか鉢

静岡県

小柳津 あつ子

39歳

赤ん坊に熊の耳ある冬帽子

静岡県

山本 景子

39歳

日向ぼっこ背中の影も丸きまゝ

三重県

梅田 景子

39歳

緋色なる一刀彫や彼岸花

京都府

佐藤 友恵

39歳

花屑の湿りをつけて靴の底

大阪府

鎌田 修平

39歳

花筏浮かべてみたい笹の舟

兵庫県

前田 香織

39歳

母さんがテントウムシになったのか

奈良県

北本 もも子

39歳

極寒の身体に染みる風枕

岡山県

新井 健太

39歳

猫様に踏まれて起きる日曜日

徳島県

富永 郁美

39歳

目じるしの石おいて明日砂遊び

埼玉県

荻野 美枝子

40歳

満月にはしゃぐあなたを好きになり

埼玉県

瀬戸 桃子

40歳

夜学終え鞄の中身冷たかり

東京都

小林 真美

40歳

真っ直ぐに前髪揃え春隣

静岡県

浜野 直子

40歳

助手席の手の置き所山つつじ

滋賀県

杉谷 竜平

40歳

遠くから聞こえる口笛父帰る

大阪府

平部 明子

40歳

自販機に未だに張り付く雨蛙

宮城県

清水 浩一郎

41歳

ほんのりと水面燻らす花篝

群馬県

外丸 幸子

41歳

十代の傷跡が笑む登山靴

東京都

一瀬 達也

41歳

帰り来て布団の重き田舎かな

神奈川県

大谷 憲司

41歳

雪景色はしゃぐ主人にまた恋す

兵庫県

今井 聡子

41歳

ジャングルジム天辺登り卒園す

広島県

村田 留美子

41歳

辛い今日明日は辛いと限らない

福岡県

成瀬 由美子

41歳

マフラーをほどいた首に陽を巻いて

東京都

大島 大

42歳

この闇を切り裂きそうな三日月だ

東京都

富田 江里子

42歳

しぐるるやゴールキーパーひくく待つ

神奈川県

岩橋 麻友子

42歳

七月のだらしないほど長い猫

大阪府

岡久 麻衣子

42歳

お雛様出しっぱなしにしたいパパ

大阪府

星川 洋子

42歳

ふみしめる氷の下の息吹あり

モンゴル

山本 哲史

42歳

一筆にかける思いと炭の濃さ

宮城県

奥山 みどり

43歳

年賀状読めぬ名前の子が増えて

栃木県

半田 良浩

43歳

発表会かわいいオオカミ踊り出す

千葉県

佐藤 俊傑

43歳

ネギ刻んでも刻んでも消えぬ恋

神奈川県

加藤 美恵子

43歳

言いそびれていることがあります蝉しぐれ

神奈川県

生倉 安加根

43歳

旧姓を知ってる人と春の月

静岡県

杉山 聡

43歳

つくしんぼ春一番の背比べ

奈良県

和田 啓秀

43歳

ハッカ飴砕けて広がる冬銀河

埼玉県

山田 祐美

44歳

秋空をクロワッサンのような雲

千葉県

高橋 三恵

44歳

芽が出たよ!君の心も育ってる

東京都

菅田 順子

44歳

子と同じ歳を重ねて花水木

東京都

今井 妙子

44歳

柱傷八つの私見つけたり

愛知県

生田 千鶴

44歳

反抗期そっと置かれたプレゼント

広島県

斎藤 寿子

44歳

リフォームで明るくなった部屋と嫁

埼玉県

福田 修

45歳

大丈夫言えば心が大丈夫

千葉県

金子 まゆみ

45歳

どんぐりに肩を叩かれ気が変わる

東京都

大江田 由香

45歳

蔓ひけば空より灯るからす瓜

東京都

中村 光

45歳

川面ゆく月の涙を手にすくう

東京都

安藤 泉

45歳

苦と楽の重なり見ゆる巣立ちの日

和歌山県

山本 健一

45歳

牛突きや陽炎の立つ隠岐の島

島根県

亀山 美雪

45歳

雲雀鳴く白杖止まる石畳

愛媛県

田上 理絵

45歳

十六夜に宇宙と話すインターフォン

宮城県

柿本 淳子

46歳

母という鎧を脱いで酒交わす

大阪府

嶋田 真由美

46歳

猫の居るせいにしている春炬燵

大阪府

林 泰子

46歳

通り雨映画みたいに君がいる

アメリカ

井出 由佳

46歳

折り鶴よ未来へ届け千の意思

北海道

北川 藤季子

47歳

老農夫少年となり蝶を追う

群馬県

新井 美妃

47歳

入学式今日から兄妹違う道

東京都

池田 早苗

47歳

巻貝に秘密告白夏の夜

東京都

加藤 宗一郎

47歳

裸木に黄ボール一つ残りけり

京都府

濱野 由見子

47歳

君の手を日差しの温みごと握る

大阪府

上田 清美

47歳

日盛りに白い歯きらり郵便夫

島根県

山坂 真澄

47歳

父親の湯呑みで覚えた魚へん

宮城県

林 雅人

48歳

残業は致しませんと冬陽落つ

福島県

伊東 昭子

48歳

映り込む冬の車窓に老けた顏

神奈川県

金城 珠里

48歳

冬に入る体に鍵をひとつ掛け

静岡県

城内 幸江

48歳

ネクタイを締めて闘う顔になる

兵庫県

北迫 嘉幸

48歳

点滅の青に急かされ歳暮るる

広島県

荒金 千佳子

48歳

子と並ぶ双子のような雪だるま

千葉県

今井 なぎさ

49歳

よく食べて忘れる家系栗ごはん

東京都

矢部 なぎさ

49歳

マスクの目ばかりの医院待合室

愛知県

清水 匡

49歳

主無き碁盤に埃日脚伸ぶ

奈良県

水谷 あづさ

49歳

空耳の続き探して日向ぼこ

福岡県

野口 栄子

49歳

寒風や海へ海へとペダル踏む

東京都

田口 雅子

50歳

夜勤明け家路に高き冬の月

東京都

長谷川 麻理

50歳

午前より午後は永くて日向ぼこ

東京都

羽生 広

50歳

風光る乳母車より犬の耳

東京都

碩 真由美

50歳

イチジクがとってくれよと頬染める

愛知県

林 朱美

50歳

教壇にぽつり残りて春霞

大分県

山田 ゆう子

50歳

粉雪や退職告げし葉書き着く

栃木県

伊藤 雅代

51歳

人類は私だけです唐辛子

埼玉県

芹澤 順子

51歳

空箱に空箱しまふ十二月

千葉県

高山 絵美

51歳

春風をちょっとつまんで味見する

千葉県

半澤 さとみ

51歳

チューリップ開きすぎたる部屋の中

東京都

二階堂 恵理

51歳

勝ち負けを付けない隠岐の相僕かな

大阪府

浅野 敬一

51歳

やさしき手おたふく風邪にすりりんご

北海道

中村 能久

52歳

蝉しぐれ水琴窟の中におり

青森県

木村 千尋

52歳

春立つやボロ布にそっと刺繍する

東京都

大松沢 ともえ

52歳

バテてたら叱られそうな入道雲

神奈川県

足立 美代子

52歳

夏ふたり遥かに青と蒼と碧

静岡県

山本 昌信

52歳

江戸川を越えて都心へ雲の峯

茨城県

大谷  裕子

53歳

夏富士よ帽子をどこに忘れたか

東京都

池本 由子

53歳

砂一粒滑り落ちたり蟻地獄

神奈川県

姉歯 豊

53歳

お産とは熱帯夜かもしれぬ

福井県

池田 西弘

53歳

腐葉土に夕立深く息を吸う

大阪府

甲木 千絵

53歳

また一つテイッシュを開けて春が来る

大阪府

荻野 直樹

53歳

指文字でハートを作る共白髪

岡山県

安西 典子

53歳

啓蟄やタイマー合わせ起きる虫

広島県

畠山 厚子

53歳

枇杷の花乞はれて人の妻になる

徳島県

山田 絵里

53歳

魚跳ねきらりと光る川面かな

宮崎県

川末 節子

53歳

ちんどん屋木枯し連れてやって来る

栃木県

中田 敏子

54歳

風まとひ母訪れし桜餅

東京都

高橋 栄美

54歳

ごめんねのすき間をうめるスイートピー

東京都

澤田 八栄子

54歳

ひぐらしや廃校にあるミシン台

愛知県

伊藤 昌之

54歳

水温む犬の形のボロ毛布

愛知県

水野 育子

54歳

考え過ぎてぐるっと廻って春の闇

兵庫県

高橋 玲子

54歳

アネモネや不機嫌さうな肖像画

愛媛県

毛利 晴美

54歳

雪雲や白きベールが海に落つ

福岡県

松尾 和俊

54歳

小春日の日差し身体に詰め放題

宮城県

千田 康司

55歳

結び目の上手くいかない寒稽古

千葉県

坂西 早苗

55歳

雲梯は一つ飛ばしよ夏の空

東京都

蔵田 香織

55歳

友と食むとうきびの味雲ひとつ

東京都

伊東 千尋

55歳

誰とでも仲良くなれる夏帽子

静岡県

村松 達也

55歳

幼な子の両掌にちょんと春を置く

大阪府

坂本 珠恵

55歳

母の日やそっと置かれし包みあり

大阪府

奥野 章子

55歳

いわし雲に近づく高速エレベーター

兵庫県

井上 美知枝

55歳

心臓の音が聞こえる麦の波

福岡県

木本 京子

55歳

呼び捨てにされてほほ笑む春の風

北海道

加藤 京子

56歳

トンネルの出口にいつも居る案山子

北海道

鹿又 正樹

56歳

菜の花の中を笑顔の電車来る

秋田県

鈴木 仁

56歳

鹿威し音で清める大晦日

秋田県

今野 慎吾

56歳

手鏡に母の面影雛飾る

茨城県

小室 久仁子

56歳

黄昏て夕日の描く影絵かな

神奈川県

笹本 佳英子

56歳

小春日の日曜画家の背の丸み

長野県

杉本 裕

56歳

葱光る祖父の育む黒き土

広島県

古山 礼子

56歳

蜻蛉玉みんな違って風光る

宮城県

渡辺 安子

57歳

薄氷鏡代わりに髪なおす

群馬県

廣田 かづ子

57歳

軒に吊る十薬は花付けしまま

埼玉県

坂東 輝一

57歳

引力に負けじ背伸びの霜柱

埼玉県

吉野 信幸

57歳

母ひとり子ひとりの家冬銀河

東京都

小澤 俊彦

57歳

車窓から大きな富士がのぞきこみ

神奈川県

井寺 三夕貴

57歳

水張ってやさしき里になりにけり

静岡県

野月 真人

57歳

広重の線の太さの大夕立

和歌山県

池永 泰久

57歳

ひまわりがそれでいいよと道標

広島県

望月 聡恵

57歳

生きるすべ神のみぞ知る酷暑かな

埼玉県

屋敷 桂子

58歳

短日や影が飛びつく靴のうら

東京都

川辺 靖

58歳

晩秋や栞の千切れた文庫本

神奈川県

吉田 洋和

58歳

蟻と象命の重さ紙一重

神奈川県

坪井 正子

58歳

げんこつで凹み直して夏帽子

神奈川県

岩瀬 雅史

58歳

心太知らないことが多すぎる

愛知県

井上 清香

58歳

本当は起きてほしくて毛布かけ

兵庫県

松谷 一

58歳

秋深し白き格子の洋食屋

愛媛県

宮井 園江

58歳

爺さまと縁側にいる穴惑い

神奈川県

末吉 真由美

59歳

凍滝は円空仏か水脈のまま

長野県

穂苅 稔

59歳

空缶に野菊みっちり無人駅

福島県

中山 雅弘

60歳

プロボーズまずは愛犬手なずけて

埼玉県

小林 久利

60歳

夕月の香り残して帰る君

埼玉県

鈴木 哲也

60歳

栄養のゆきわたりたる雪だるま

埼玉県

川鍋 千栄子

60歳

大掃除古手拭に湯宿の名

千葉県

加藤 智

60歳

ショパン弾く無人のピアノそぞろ寒

神奈川県

岡 まゆみ

60歳

真白なる航跡一本夏来る

兵庫県

𠮷永 尚

60歳

木の洞に妖精の息風光る

和歌山県

財津 京子

60歳

駆ける子の声巻き込んで入道雲

北海道

増田 千香子

61歳

田螺ゆく全速力の微動かな

栃木県

山田 雅己

61歳

飛ぶ夢を見ている春のキャベツです

群馬県

永島 直子

61歳

蒼天に放つごとくに布団干す

千葉県

宇壽山 孝子

61歳

みちのくの祈りの息の白さかな

東京都

曽根 新五郎

61歳

ふらここの大空へ子を放ちけり

大阪府

瀬戸 順治

61歳

退職日壁高くまで蟻のぼる

千葉県

門田 弘

62歳

井戸水の光の中に夏野菜

石川県

澤田 穣

62歳

高原は地球の背中秋薊

愛知県

高松 正明

62歳

煮凝の澄んで魚の目大きかり

岡山県

姜 月順

62歳

宇宙から一人戻れり昼寝あと

福岡県

山内 庫光

62歳

パスポートなんか野暮よと渡り鳥

アメリカ

シャッツ 裕子

62歳

古雛や飾り終えての息ひとつ

福島県

斉藤 香苗

63歳

百千鳥全校生徒百五人

栃木県

手塚 巳鏡

63歳

玉葱の透き通る頃仲直り

埼玉県

小山 典子

63歳

伊太利亜の歌に祝がるる花ミモザ

東京都

田口 しのぶ

63歳

雪吊りの雪落ちる音旅の夜

東京都

ニコル 実千代

63歳

缶蹴りの子ら散り散りに町を出て

神奈川県

中村 裕

63歳

サクラサク天に突き出す両拳

神奈川県

田村 美穂

63歳

心地良い網目のリズム蜘蛛の糸

長野県

坪内 惠津美

63歳

茶柱がたくさん過ぎる何かある

長野県

宮島 善英

63歳

電線の意外に太し星月夜

滋賀県

井田 あさみ

63歳

大空を大きく吸えば大嚏

京都府

中井 康司

63歳

田のカカシ母校のジャージよく似合う

広島県

亀井 千代蔵

63歳

出稼ぎへ支度を急かす雪起こし

大分県

久田 正己

63歳

プレッシャーの向こうに光るメダルかな

栃木県

栗原 辰治

64歳

コオロギやまだ生きてたか石地蔵

東京都

星 雅明

64歳

ヘルメットかぶる過保護の案山子かな

神奈川県

西岡 和久

64歳

晩学や手垢のついたコンサイス

神奈川県

延沢 好子

64歳

山笑う空までみがくガラス窓

愛知県

野村 はる江

64歳

春一番赤信号を吹き抜ける

愛知県

川上 智生

64歳

どの顔も知りたる村の初詣

愛知県

鍋田 久子

64歳

髪伸ばす春に失恋するまでは

愛媛県

熊本 妙子

64歳

赤ダリア只一点を見つめてる

福岡県

藤田 由美子

64歳

子育ての悔い残してやかき氷

北海道

泉 美年子

65歳

煤逃げの何もせぬ手を洗ひをり

青森県

くどう ひろこ

65歳

春風を吹き込む稚児の紙風船

埼玉県

服部 幸雄

65歳

下駄箱に団栗二つ孫帰る

東京都

橘 かおる

65歳

桃甘しひとり暮しの独り言

東京都

宮崎 愛子

65歳

八月の雨はアスファルトの臭い

福井県

木村 れい子

65歳

大人だねやさしい嘘が光ってる

長野県

大場 和晴

65歳

今ここで言っておかねば忘草

岐阜県

鈴木 由美子

65歳

この旅の栞のように冬干潟

福岡県

船津 喜久夫

65歳

撓ふだけ撓うて飽くる竹の秋

山形県

鈴木 周子

66歳

五歳児の英語とび出すお元日

埼玉県

森田 照子

66歳

ゆらゆらとやかんと母娘丸三つ

埼玉県

上野 ちはま

66歳

読み返す古きノートや鳥雲に

神奈川県

篠原 広子

66歳

いいことがあつて朝顔咲きにけり

滋賀県

中島 正則

66歳

静寂のしみいる冷気の心地よさ

大阪府

横山 正康

66歳

春うらら縄の電車とすれ違う

大阪府

内本 惠美子

66歳

退職の机の広さ春日射す

兵庫県

由良 裕樹

66歳

月明かり鍵穴ひとつままならぬ

茨城県

牧 和義

67歳

自転車が雑魚寝している春一番

東京都

森住 一義

67歳

風神の転がり落ちぬ大嚏

東京都

松岡 加代子

67歳

引力の少し弱まる春の暮

神奈川県

内藤 保幸

67歳

百人に一人足りない雪解村

長野県

酒井 美知子

67歳

独り身の老婆の庭に実南天

長野県

向山 房子

67歳

団栗やこの駅出れば子は父に

広島県

筈谷 美保

67歳

落葉掃く落葉重なる音の中

山口県

森口 育美

67歳

床上げの母の髪解く秋日和

福岡県

田村 幸子

67歳

手を打てばその手も楽器秋澄めり

長崎県

西 史紀

67歳

かなたまでさみしいふゆのつきあかり

北海道

滝沢 喜久子

68歳

老犬と特等席で春を待つ

茨城県

小野 典子

68歳

花の下ちょっとかくれて人を待つ

千葉県

松岡 悦子

68歳

宿の子の宿題解いて夏の旅

千葉県

冨田 柊二

68歳

定形に戻りたそうな秋扇

千葉県

山田 和子

68歳

山笑う五百羅漢の大欠伸

神奈川県

ウインガム 絹子

68歳

一振りの刀となりし冬の滝

神奈川県

吉川 弘子

68歳

天神にタイ語の絵馬や水温む

静岡県

原田 幸次

68歳

皿洗ふ音やはらかに水温む

三重県

中村 益恵

68歳

人間に近づきたくて初雀

大阪府

一門 彰子

68歳

夏草や弟がんこ姉がんこ

兵庫県

石川 街子

68歳

しだれ梅薄紅色の滴かな

奈良県

山中 由子

68歳

雪女小さき嘘を嘲笑う

群馬県

後藤 純子

69歳

少年は無口を通す青毬栗

東京都

望月 皓美

69歳

転びそうで転ばない母冬菫

東京都

太田 節子

69歳

麦秋やバターのやうな陽が落ちる

東京都

溝口 健一

69歳

ひらがなの風が後押すランドセル

神奈川県

鈴木 伸男

69歳

ブランコを漕ぐ老人の影長く

神奈川県

小林 登志子

69歳

ストローに言葉残して夏終わる

神奈川県

関口 徹夫

69歳

あと幾つセーター編めば母国かな

神奈川県

町野 敦子

69歳

トウシューズ星降る夜に濯ぎ干す

福井県

塚崎 広美

69歳

あきらめと希望は振り子日脚伸ぶ

愛知県

稲垣 三千代

69歳

小春日や母の音してメール来る

大阪府

浅野 ミキヱ

69歳

水族館エイの前にも雛人形

和歌山県

竹原 秀子

69歳

夜は壇を下りてきそうな雛かな

大分県

富尾 和惠

69歳

外で逢う夫へ寒紅濃く引いて

沖縄県

渡嘉敷 敬子

69歳

稲香るとおい駅舎に灯がともる

群馬県

小林 孝男

70歳

夕映えに山茶花優し帰路の道

埼玉県

保科 美代子

70歳

うららかや海に生命起源説

千葉県

加藤 義秋

70歳

菜の花の風くすぐったくて海へ行く

千葉県

松本 美智子

70歳

にんげんの容に毛糸編んでいる

東京都

千石 としひろ

70歳

赤ちゃんのおくるみほどの春の雲

東京都

大髙 洋子

70歳

窓越しの鴉と目合ふ万愚節

東京都

梶原 和美

70歳

鳥雲に迷わず渡る沈下橋

神奈川県

島田 紀行

70歳

埋火やあっさり言えばすむものを

愛知県

奥平 あき子

70歳

天道虫並んで歩いただけの恋

大阪府

川阪 潤子

70歳

一湾の闇を借り切る鬼火かな

兵庫県

川端 初恵

70歳

烏瓜おんな一筋縄で行かぬ

兵庫県

音羽 和俊

70歳

小鳥来る落書き自由アート展

奈良県

髙嶋 瑞枝

70歳

教科書に正座で名書く新学期

広島県

石崎 勝子

70歳

肩書きもみんな外れて秋高し

青森県

中堤 武美

71歳

薄氷を割って捨てたる少年期

群馬県

尾形 郁子

71歳

年の瀬の壁に黄ばみし火伏札

埼玉県

椎林 佳代

71歳

冬帽子少女の顏で友来る

千葉県

鎌田 道子

71歳

山茶花や散り敷く道に香を残し

愛知県

伊藤 弘子

71歳

小魚を手拭い広げ追った夏

大阪府

笠原 義夫

71歳

ほんとうは方向音痴道おしえ

大阪府

小森 孝敏

71歳

受験子に目玉が二つある玉子

岡山県

船越 洋之

71歳

老松の掘られし跡に雪積る

福岡県

穆谷 祥子

71歳

自然薯を折らずに掘った名人芸

埼玉県

角貝 和子

72歳

免許証返し深々冬帽子

千葉県

柳下 勝

72歳

節分や一合枡で足りる福

千葉県

長田 和子

72歳

独楽の軸やや傾きて反抗期

東京都

佐藤 諒子

72歳

春炬燵尼僧の足の太きかな

神奈川県

島田 千鶴子

72歳

日暮には案山子も酒をのみたかろ

神奈川県

折山 正武

72歳

影ひとつ横に座らせ日向ぼこ

神奈川県

山下 俊勝

72歳

赤い羽根少女の声のよくとほる

長野県

高橋 鴻志

72歳

大夕焼どの子も泥のユニホーム

大阪府

建石 信夫

72歳

白髪染め止めし頭にあげは蝶

カナダ

小野 仁子

72歳

あの谷が笑い皺らし山笑う

福島県

末永 淳子

73歳

雲海の流れの早き師走かな

千葉県

金子 日出子

73歳

部屋干しの洗濯物も春を待つ

神奈川県

磯崎 照子

73歳

譲りたる仔犬賀状で里帰り

愛知県

安井 則吉

73歳

咲き満つる金婚の日の八重桜

青森県

西山 イチ

74歳

夫ありて今朝も湯気たつ根深汁

茨城県

海東 ときえ

74歳

大きいぞ耳で見ている遠花火

千葉県

正野 貴子

74歳

はなまるの数を増やして卒園す

千葉県

土子 トミ子

74歳

清貧を諾ひ妻と仰ぐ虹

静岡県

伊藤 昭一

74歳

朝顔や古希の手習い棋譜並べ

愛知県

石神 勝

74歳

シャワーから湯が出るまでの物理学

大阪府

野口 征四郎

74歳

ありつたけ冬灯ともして一人膳

広島県

正山 史明

74歳

無花果やもう食べごろと下を向き

福岡県

小西 章雄

74歳

唱歌ほどには団栗の転がらず

福岡県

大津 英世

74歳

煮凝や母の笑顔をくしゃくしゃに

宮崎県

松浦 奈保子

74歳

校長も一年生も一人かな

岩手県

和城 弘志

75歳

竹の葉にふくら雀が似合う雪

福島県

日下 博和

75歳

婆ちゃんの声の弾みてクロツカス

茨城県

藤 實

75歳

消印の押されぬまゝにゆく秋よ

群馬県

佐藤 多喜子

75歳

卒業はまだ先のこと喜寿米寿

埼玉県

北出 一清

75歳

ほんとうのところは聞かぬ日向ぼこ

埼玉県

清水 三郎

75歳

バイク便コトリと春を入れて去る

千葉県

江澤 純子

75歳

水鉄砲ぼうず頭の敵味方

千葉県

八川 信也

75歳

朝寒やスプーンのひかる日曜日

東京都

三木 弘之

75歳

女子会の鮟鱇鍋を食べ尽くす

東京都

金子 文衛

75歳

山茶花を散らせコミュニティバスが来る

東京都

石橋 玖美子

75歳

月がいて昔語りの二人膳

神奈川県

金井 利子

75歳

げんげ摘む園児に蜂の光るかな

静岡県

水野 征男

75歳

コスモスの海原分けて一両車

京都府

廣川 孝彦

75歳

治癒礼に野崎参りの春の川

大阪府

井上 鞠子

75歳

水面にて大欠伸する金魚かな

大阪府

森田 忠夫

75歳

秋日和京都一日乗車券

大阪府

太田 紀子

75歳

春一番南の島より転校生

大阪府

太田 勝彦

75歳

走り根の大地もみ上ぐ大暑かな

兵庫県

瀬川 正子

75歳

熱燗や夫には夫の孤独あり

和歌山県

溝口 圭子

75歳

ひなたぼこさがしてもらえそうな場所で

福岡県

岩坪 英子

75歳

真っ白な母の髪梳く良夜かな

埼玉県

中田 富佐枝

76歳

己が身の影たのしめり揚羽蝶

埼玉県

深沢 ふさ江

76歳

階段を二段飛ばしに冬落暉

千葉県

鈴木 一弘

76歳

雷鳴が野菜畑を黙らせる

神奈川県

南 和男

76歳

ころげ落つ一粒までも山椒の香

京都府

中川 加代子

76歳

強くなれ孫に勧めるほうれん草

大阪府

芝口 和康

76歳

ポケットに薬いっぱい着ぶくれて

大阪府

井上 昌子

76歳

あの案山子かつては軟派だったかも

長崎県

麻生 勝行

76歳

一椀に籠る潮騒雑煮餅

北海道

鹿又 健太郎

77歳

鮟鱇や顎の力を残し置く

埼玉県

佐藤 貴白草

77歳

万歳の形で浜の荒神輿

千葉県

山之内 俊一

77歳

身のたけに生くる幸せ花は葉に

東京都

河田 公枝

77歳

打ち水に濡れてはしゃいで園児の輪

神奈川県

久保田 義照

77歳

「コン」と置く銀河の下の湯桶かな

静岡県

味田 豊

77歳

ものの芽や忍者屋敷の草の屋根

三重県

湯浅 重好

77歳

寒晴や一樹つぎつぎ鳥放ち

福岡県

尾形 康子

77歳

吹雪街耐えるだけ耐え力湧く

埼玉県

安部井 佳子

78歳

上流に平家の流れかずら橋

千葉県

有薗 哲也

78歳

パリに来ておっとどっこい柏餅

東京都

三浦 正明

78歳

どんどの火我が煩いも焼き尽くせ

東京都

大原 朋子

78歳

明日という生きたき日あり釣忍

神奈川県

板倉 孝敬

78歳

碁敵の長考せかす貝風鈴

神奈川県

志村 かをり

79歳

曼珠沙華へのへのもへじを知らないか

奈良県

前田 幸雄

79歳

外野ゴロ蛇の脱殻にて止まる

大分県

今田 幸正

79歳

指先は無口にあらず牡蠣むき女

宮城県

斉藤 徹

80歳

裏山がつぎつぎに産む春の雲

福島県

天野 明

80歳

人間が心底好きな草虱

茨城県

小池 勉

80歳

小春日やほつかりと在る飛行船

茨城県

三田村 o右

80歳

歳重ね秋刀魚一尾を持て余し

愛知県

堤 千枝子

80歳

卆業の娘が来る桜いろをして

岡山県

江尻 容子

80歳

秋雨や古きミシンの機嫌とる

愛媛県

柴垣 伶子

80歳

合格のハイタッチしてハグもして

青森県

工藤 千紗子

81歳

悪筆も魅力のうちや良寛忌

秋田県

石田 敏子

81歳

笑ってるような鯛焼き二つ買う

千葉県

菊間 敏子

81歳

敬老日人のことだと思ってた

長野県

新井 イチエ

81歳

下がり目の青鬼にあふ節分会

愛知県

伊井 寸美子

81歳

単線の音に育ちし蕗のとう

埼玉県

安井 栄

82歳

賽銭を投げて届かぬ初詣

愛知県

舩橋 晨夫

82歳

パスポート出番なきまま年流る

大阪府

中田 タマ

82歳

爽やかや無口なれど気の合う人

滋賀県

福井 廣子

83歳

天空を睨み寒鱈切られけり

山形県

安部 宏

84歳

春光や子等の渦なすすべり台

埼玉県

髙橋 喜子

84歳

天の水分けへだてなく千の田へ

神奈川県

浦上 昭一

84歳

笑ってすむ話でなくなり生身魂

岐阜県

武藤 善尚

84歳

獅子舞のくさめをしたる後ろ脚

広島県

別祖 満雄

84歳

己が影駱駝は運ぶ熱砂の上

東京都

新井 不二夫

86歳

繋がれし小舟たゆたう鵙日和

大阪府

三島 得子

86歳

嬰を抱く漁師の腕に光る汗

大阪府

田村 多美子

86歳

新しき生命の音の種袋

東京都

神部 しげ

89歳

薄氷の底に紅ある金魚鉢

山口県

赤松 多榮子

89歳

足どりの乱れもよろし祭酒

兵庫県

松木 精司

93歳

第二十八回伊藤園お〜いお茶新俳句大賞 各部門受賞者
優秀学校賞 英語俳句の部 佳作特別賞その3 佳作特別賞その2 佳作特別賞その1 佳作特別賞 都道府県賞 後援団体賞 審査員賞 一般の部B(40歳以上) 一般の部A(40歳未満) 高校生の部 中学生の部 小学生の部(幼児含む) 優秀賞 各部門大賞 文部科学大臣賞