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【契約栽培】鹿児島県大隅地区 株式会社 堀口園・鹿児島堀口製茶 有限会社

若い茶業家の育成にも力を注ぐ老舗のお茶企業

お茶づくりの基本は、茶生産家との信頼関係

『堀口園』社長 堀口常弘さん

茶葉を検茶する、『堀口園』社長 堀口常弘さん。

伊藤園とは、40年以上の付き合いがありますが、緑茶飲料原料向けの契約栽培を始めたのは、2006年からです。メーカーが原料の生産地まで降りてくるということは、本腰を入れて取り組む姿勢のあらわれであり、生産側の我々は大歓迎でした。伊藤園からオーダーされた分は、品質をクリアすればすべて買い上げていただける。伊藤園の高い要求に応えることは、茶産地として大きなやりがいではありますが、責任も重大です。人生をかけて取り組もうと思いました。

私が1984年に産地問屋として独立した頃の市場は、煎茶用のリーフが中心。二番茶以降の夏場は赤字続きで、経営は不安定でした。しかし、伊藤園との契約栽培を始めることで、経営は順調に拡大し、荒茶を新鮮なまま真空パックにできる自動真空機、大型冷蔵庫と、大量の茶葉を管理するためのインフラを徐々に整えることができました。このように、大規模な取引のためのノウハウを積み上げましたが、品質と安全性の向上にも妥協はしません。

我々が伊藤園に質の高い茶葉を納め、緑茶飲料がさらに美味しくなれば、消費者に喜んでいただける。ひいては、緑茶の需要が伸び、お茶市場全体の拡がりにつながります。そんな大きな思いで納めていきたいと思っています。質の高い茶葉を納め続けるために一番大切なことは、生産家との信頼関係です。持ち込まれた茶葉に適正な値段をつけるため、品質や相場の勉強は日々欠かしていません。

品質向上とコストダウンを両立する画期的なアイデア

『鹿児島堀口製茶』社長 堀口泰久さん

『鹿児島堀口製茶』社長 堀口泰久さん。自ら畑に足を運び、触って確かめる。

今後の事業規模拡大の課題として、海外産の緑茶にも対抗できる国際的な競争力、つまり“低コスト・高品質”のお茶づくりがあげられます。2006年には、直営の茶園と系列農家の約200haから運ばれてくる茶葉を受け入れることのできる荒茶の大工場が完成しました。しかし、これに甘んじず、一層の品質向上とコストダウンを両立する提案をしていかなければなりません。

そのひとつとして、ある日、台風直後の畑には虫がいないことに気づき、これをヒントに“ハリケーンキング”を開発しました。高圧力の水と空気で害虫を吹き飛ばして駆除するので、農薬を使わずに済み、コスト削減になります。その他に、肥料のやりすぎも、窒素が地下水へ流出することも、ぜひ回避したかったので土壌分析機と茶成分分析機を導入し、肥培管理や摘採時期の適切な決定ができるようになりました。総合的に土壌の環境を損ねずに済んでいます。

品質向上とコストダウンのための取り組みは、茶畑に足を運び続けていたからこそ気づき、提案したものばかりです。伊藤園の求める品質の基準が厳しいからこそ、我々、作り手のモチベーションも上がり、さまざまなことに取り組んでいこうと思います。

若手が持ってきた荒茶のサンプルを査定する常弘さん。

『堀口園』のある大隅地区は、お茶の専業農家が多く、後継者に若手が多いのも特徴です。収穫時期になると、早朝5時から、二代目、三代目の若手たちが続々と荒茶のサンプルを持って『堀口園』に訪れてきます。しっかりと厳しい目でそれらを私が査定している 一方、茶畑では、弟(泰久さん)が若手たちに手取り足取り、ノウハウを伝えていっています。ネボスケな若手がいたら早朝から家まで迎えに行き、茶畑に連れ出すそうです。

そんな彼ら若手たちは、後継者の会“若葉会”に所属しています。“若葉会”では、お茶の勉強会はもちろん、ボランティアで小学校をまわってお茶の煎れ方を教えたり、お茶の新製品を開発したりと、非常に精力的に活動しています。

“若葉会”に所属している若い人たちには、祖父や父から代々続く家業を引き継ぐ者として、また、次の代に渡すという大切な任務であることを自覚して、取り組んでほしいですね。若いうちに茶づくりに没頭し、楽しみながら汗をたくさんかいてお茶をつくってほしいです。

産地情報

所在地

鹿児島県志布志市

農家名

株式会社 堀口園・鹿児島堀口製茶 有限会社
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