ニュースリリース

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平成22年

2010年11月30日

緑茶摂取によるインフルエンザ予防の可能性を確認

ヒトを対象とした臨床試験で、緑茶に含まれるカテキンとテアニンが
インフルエンザの発症を減少させることを確認

静岡県立大学薬学部、社会福祉法人白十字会との共同研究内容を
「第31回 日本臨床薬理学会年会」で発表

株式会社伊藤園(社長:本庄大介 本社:東京都渋谷区)の中央研究所は、静岡県立大学薬学部の山田浩教授、社会福祉法人白十字会・白十字ホームの田熊規方医学博士との共同研究で、緑茶に含まれるカテキンとテアニンが、インフルエンザの発症を減少させることを、ヒトを対象とした臨床試験で確認しました。この結果から、緑茶はうがいだけでなく、積極的に毎日飲むことによってもインフルエンザの予防に有効である可能性が示唆されました。この試験結果の詳細は、12月1日(水)から国立京都国際会館(京都府京都市)で開催される「第31回 日本臨床薬理学会年会」で発表されます。

≪ 経緯 ≫
インフルエンザは毎年流行する急性かつ重症の上気道感染症であり、肺炎や脳症など重い合併症を引き起こすこともあるため、その予防が重要です。これまでの基礎研究により、緑茶に含まれるポリフェノールの一種であるカテキンはウイルスの細胞への吸着や細胞内での増殖を阻害することが報告されています。また、緑茶に含まれるアミノ酸の一種であるテアニンは、免疫力を高める効果が報告されています。そのため、緑茶はインフルエンザを予防する効果があると期待されますが、ヒトにおける科学的な報告は、緑茶のうがいによる効果が検討されている程度であり、経口摂取による効果は明らかではありません。
今回、緑茶に含まれるカテキンとテアニンの経口摂取によるインフルエンザ予防効果を明らかにすることを目的として、成人ボランティアを対象としたランダム化二重盲検比較試験(※1)を行いました。

(※1) ランダム化二重盲検比較試験:
対象者を無作為に複数の群に振り分け、試験を担当する医師などの研究者、被験者ともに、どの試験群に属しているかわからない状態で行う試験

≪ 研究内容 ≫
試験は、介護・医療福祉施設に従事する成人ボランティア200名を対象に、緑茶成分群または対照群(プラセボ群)にランダムに振り分けて行いました。2009年11月から5ヵ月間、緑茶成分群は1日3回、1回2カプセルの摂取により、1日あたりカテキン量378 mg、テアニン量210 mgを摂取しました。
試験期間中のインフルエンザ発症の有無を比較し、緑茶に含まれるカテキンとテアニンが、インフルエンザの予防に有効かを判定しました。

≪ 結果 ≫
解析は、除外基準に抵触した4名を除いた196名(緑茶成分群97名、プラセボ群99名)で行いました。緑茶成分群およびプラセボ群の、臨床診断によるインフルエンザ発症者は、それぞれ4名(4.1%)と13名(13.1%)であり、緑茶成分群において発症割合が有意に低下しました(P = 0.022)(※2)。

(※2) P値:
結果が偶然の産物であるかを示す確率。P値が0.05(5%)未満であれば、結果は偶然ではないと考え、有意な差があると解釈する。

カテキン・テアニン摂取によるインフルエンザ予防効果の検討:発症割合の比較

以上の結果より、今回の試験により、緑茶を積極的に毎日飲むことがインフルエンザの予防に有効である可能性が示唆されました。

当社はお茶を中心とした食品を通じ、幅広く美容や健康との関連について研究を進めております。未知の可能性を秘めているさまざまな有効成分の研究とともに、その活用方法について、今後も提案し続けてまいります。

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