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  • 第二十三回

 

お〜いお茶新俳句大賞とは

最終審査会風景

お〜いお茶新俳句大賞最終審査会の様子(第二十三回)

お〜いお茶新俳句大賞最終審査会の様子(第二十三回)

審査員のご紹介(敬称略・五十音順)

伊藤園お〜いお茶新俳句大賞の審査は、従来の俳句の決まりごとにとらわれず、自由でフレッシュな感覚や表現をもつ素晴らしい作品が選び出せるよう、俳句界をはじめ演劇、文芸、写真、書道など、さまざまな分野の方々9名を審査員にお迎えして行っております。

日本語俳句

阿川佐和子(作家)

阿川 佐和子(作家)

今年は最後にどんでん返し案を囁いたらご採用いただいて、誰より驚いているのは私ということになっております。また、前回から新たに武田さん、黒田さんが加わったことで審査会に新しい空気が吹き込まれ、以前からの審査員もオチオチしていられなくなりました。在宅審査で選んだものでも実際には選ばれない状況も度々あり、ここの場において読み直して、皆で審議することがいかに大事かを改めて思いました。


浅井愼平(写真家)

浅井 愼平(写真家)

今回の審査会は最後のところで皆が全てを出し切って、まるでスポーツのロスタイムでゲームが決まったようにエキサイティングで、しかし結果は爽やかでとても良かったと感じました。人間というものは時間や空間をイメージして旅ができるようになっていて、この場では俳句という装置があって、思いや作者やそういったものの中を飛び交いながら、ピュアな議論ができた。予期しなかった様々なものが新俳句大賞の中に生まれているのだと改めて感じました。


金子兜太(俳人)

金子 兜太(俳人)

選をしていて気持が弾んでくることが嬉しい。あちこちで俳句の選をしているのだが、渋い気持になることが多いのだ。賞を決める選考会の雰囲気も明るい。だから賞に選ばれる句が自由で変化に富む。今回でも「あら雪と云ふおゝ雪と応えけり」(木村武馬さん)や「富士山を背中にしょってスキーした」(佐藤ひよりさん)のような軽妙な作品があり、「走る人生どこで信号待つのかな」(久保智夏子さん)のような多感な句もあり、多彩だった。


倉橋羊村(俳人)

倉橋 羊村(俳人)

協会や結社に関わりが多いが、俳壇の外にありながら俳句を作り、一芸に秀でた仕事をしつつある人達を選者とした従来からのメンバー構成が年々熟した効果を挙げつつあるという印象を深くした。それぞれの世界で、充分実績は持っているものの、節度ある表現で、俳句の新しい将来を見守り励ます雰囲気に溢れている――という本年の感想だった。俳句大会の選者を務めている俳壇側のメンバーも、学ぶことの多い選者会議になりつつある。


黒田杏子(俳人)

黒田 杏子(俳人)

審査会の最後、一日かけて選考した作品に順位をつけていく際に、一般の俳句大会は選者が別々に選出したものを合計点別に集計して決めるのですが、新俳句大賞ではディスカッションで決めるので、それがとてもよかったと思います。そのため、とてもよい選になったと思います。170万句を超える膨大な応募句が背景にあるわけですが、その数からも新俳句大賞が俳句界のひとつの運動となっているのだということを実感しました。


武田双雲(書道家)

武田 双雲(書道家)

俳句の奥深さ。たった1文字違うだけで、世界がガラリと変わることがある。今回は、個人的には格差が大きかったような気がする。みんなを感動させられる句とあまり個性を感じられない句の差を前回より感じた。その差は何だろう。ひとつ考えられるのは、「感動したい」「感動させたい」という思いの強さではないだろうか。まだまだ、その先に深い感動があるのではないかという探究心。審査員とは貪欲な生き物だ。もっと感動したいのだ。


吉行和子(女優)

吉行 和子(女優)

今回もスリルのある審査会でした。一句がまるで生きてこちらに語りかけてくるような感じで、その受け答えにドギマギさせられました。刺激一杯の時間が続きました。十七文字の短い言葉が、これほど人間の心に深く入り込んでくることを、ますます実感させられました。文部科学大臣賞の句は、のっしのっしと登って来て勝利を勝ちとりました。檜波田富郎さま、おめでとうございました。


英語俳句

フィリップ D.ジトウィッツ(明治大学教授)

フィリップ D.ジトウィッツ(明治大学教授)

以前、優れた投稿の多くは東欧等の地域からのものでした。しかし、この数年、日本、とくに若者からの投稿に優れた作品が目立つようになってきたように思えます。このためか、英語表現は若干シンプルなものが目立つようになったように見えますが、若者の純粋さ、魅力、創造性が作品に華を添えているようです。今、日本の若者による英語俳句のルネッサンスが起こっているのかもしれません。


星野恒彦(俳人)

星野 恒彦(俳人)

上位入賞者を見ると、中高年の外国人に対して、17歳くらいの日本人高校生の活躍が目立つ。若々しい感受性と固有の青春性が魅力ある作品を結実させている。ただ全体的には、気になる傾向が感じられた。具体的に言うと、前置詞や冠詞(時には動詞も)を省略しすぎて、ぽんぽんと単語・名詞を並べただけのスタイルが少なくない。短ければよいというものではなく、舌たらずの電文のようではダメだ。英語のリズムや音調にもっと留意しよう。