ナビゲーションをスキップ


  • お〜いお茶 新俳句大賞TOP
  • 第二十一回

お〜いお茶新俳句大賞 > 第二十一回 > 佳作特別賞 その3

 

第二十一回 お〜いお茶新俳句大賞

佳作特別賞 その3

第二十一回伊藤園お〜いお茶新俳句大賞 各部門受賞者
優秀学校賞 英語俳句の部 佳作特別賞その3 佳作特別賞その2 佳作特別賞その1 佳作特別賞 都道府県賞 後援団体賞 審査員賞 一般の部B(40歳以上) 一般の部A(40歳未満) 高校生の部 中学生の部 小学生の部(幼児含む) 優秀賞 各部門大賞 文部科学大臣賞
佳作特別賞 その3

猫の居て犬の字になる昼寝かな

兵庫県

市川 勝芳

35歳

田植え終え野溝に浸す白き足

和歌山県

田口 美和

35歳

伝えたい今流れ星見つけたよ

和歌山県

古川 純子

35歳

おかえりと抱き止めて春一年生

広島県

今村 妃佐

35歳

冬の月また十字路に立っている

福岡県

北山 めぐみ

35歳

咲いて知る森に隠れし山桜

山形県

橋見 奈美

36歳

この気持ち真空パックしたい冬

埼玉県

萩原 祥子

36歳

夕立が去るまでと決め君想う

東京都

高嶋 久美

36歳

右左もういちど右黄水仙

東京都

大野 由香

36歳

ブランコは揺れてきしんで置いてかれ

東京都

太田 登洋

36歳

月の夜東京タワーのノスタルジー

東京都

本田 直人

36歳

猫じゃらし落として歩く道しるべ

東京都

中村 修一

36歳

百歳のイチョウの木陰かくれんぼ

神奈川県

箱崎 裕美

36歳

どんぐりが座席にひとりしたり顔

神奈川県

須田 恵子

36歳

父さんを奪い合う子等カブトムシ

石川県

木原 学

36歳

家族とはこれこの重さ吾子を抱く

長野県

 修史

36歳

秋晴れの空にとんぼのイヤリング

三重県

村瀬 千恵

36歳

早く去れ夜の雷児が起きる

滋賀県

木村 晃子

36歳

青春切符道草ばかり食っている

大阪府

奥田 愛

36歳

パレットを神が広げた秋の山

大阪府

佐藤 あゆみ

36歳

ころころと春星フルーツドロップス

愛媛県

西原 真樹

36歳

寒そうね今朝はもみじがグーしてる

長崎県

 加奈

36歳

菜の花よそこに屋久島手に届く

鹿児島県

石原 小織

36歳

新姓の賀状姿勢を正し書く

埼玉県

斎藤 美秋

37歳

夕焼けのパズル崩して赤とんぼ

埼玉県

吉田 誠

37歳

菜の花や猫は欠伸の真只中

東京都

渡辺 あずま

37歳

藤村が通いし小路の桜咲く

東京都

住谷 公次

37歳

冬将軍足音立てず練り歩く

神奈川県

吉野 光春

37歳

大根群白い肩出し誰を待つ

神奈川県

雨谷 久美子

37歳

孫が来る買い物カゴはてんこ盛り

神奈川県

八木田 純子

37歳

空を舞う雪も行方を探してる

愛知県

富岡 亜希子

37歳

豆ごはん小さな釜が笑ってる

大阪府

葛城 裸時

37歳

寒空に帰る場所在る有難さ

大阪府

佐野 剛

37歳

落葉踏む季節と会話するやうに

大阪府

澤田 仁子

37歳

とび込んで来た春カーテンいらないね

岡山県

石田 明日香

37歳

里帰り織姫みたいと母笑う

岡山県

小西 華江

37歳

恋多き蔓の下には山の芋

徳島県

竹内 康晴

37歳

綿入れの胸深く子は泳ぎけり

福岡県

鍛治 尚子

37歳

帽子からピョンピョン跳ねるポニーテール

沖縄県

屋宜 政則

37歳

チューリップ黄色の濃さに力得て

岩手県

坂下 安紀

38歳

分別は貴方が上手と妻上手

秋田県

伊藤 智

38歳

振りむくと足音もなく秋がいる

茨城県

本間 智子

38歳

初恋やケイタイ光る冬の夜

群馬県

小林 さわ子

38歳

雪の朝妖精たちと出勤です

埼玉県

和田 恵

38歳

飛び立てば空気の隙間親ツバメ

埼玉県

田原 孝幸

38歳

柚子香る親子でハミングぽかぽか湯

東京都

佐藤 美保子

38歳

ブランコも初孫乗せたら宇宙船

東京都

藤原 美和

38歳

今だけは異次元にいる夏休み

神奈川県

馬場 美香

38歳

ちぐはぐな蝶々結び冬うらら

長野県

清水 恵子

38歳

友の子が後輩となる春近し

静岡県

工藤 真一

38歳

氷上の華を見るため正座する

愛知県

石原 実代子

38歳

真夜中の電話二度鳴る雪もよひ

愛知県

櫨 高子

38歳

厳冬も我の笑顔で切り開く

愛知県

土居 忠幸

38歳

回り道して夕虹に逢いました

愛知県

白井 隆文

38歳

青空のしわを伸ばして夏開き

愛知県

林 直紀

38歳

那智滝の飛沫に潤す蝉時雨

三重県

坂本 弓恵

38歳

遠花火さみしい人の手の温し

京都府

小谷 知里

38歳

幼子のぬくもりを抱く冬の夜

京都府

橋 麻由美

38歳

まるかぶり家族そろって恵方巻き

奈良県

松室 京子

38歳

コンビニもない村だから見える星

奈良県

森野 順子

38歳

一椀の白湯のうまさや揚雲雀

広島県

安冨 公剛

38歳

病室のベッドの祖母と目で会話

山口県

島村 洋子

38歳

青空に舞い上がる色こいのぼり

山口県

秋枝 美和

38歳

土の中静かに過ごし春よこい

愛媛県

武田 幸江

38歳

冬の鯉相寄り合ふて相触れず

熊本県

伊津野 貴子

38歳

氷河期をゆくリクルート・スーツかな

埼玉県

橋 圭介

39歳

クーラーをかけずにがまんエコ家族

東京都

和田 裕子

39歳

あの人を目に焼きつける卒業式

東京都

本橋 みゆき

39歳

ロボットが歩きだしてた新宿区

東京都

高月 芙蓉

39歳

恋終わり冬の三日月ブランコに

東京都

松田 茂

39歳

天空を支えて笑う春の山

東京都

宮野 稔子

39歳

肌をさす空気がしらせる富士日和

神奈川県

冨田 由紀

39歳

童心の母と戯むる赤とんぼ

新潟県

吉田 恵子

39歳

木枯らしがきーんと身体を突き抜ける

石川県

前田 恭子

39歳

また一歩ふみだしてまた峰の雪

石川県

水上 猛之

39歳

つくしんぼ素直な気持ち聞いてみる

石川県

冨岡 香矢乃

39歳

書初めの娘ロックで筆揮う

長野県

小林 久美子

39歳

春の月私の知ること知らぬこと

岐阜県

堀田 幸子

39歳

ラージヒル雪の地球を蹴って飛び

静岡県

湯浅 浩明

39歳

てんでんに太陽の子の昼寝かな

大阪府

古賀 悦子

39歳

春風の匂い運んだ君の肩

大阪府

景山 克子

39歳

約束の地は蒲公英の絮に聞け

大阪府

河本 朋広

39歳

夢の国までの切符や虫の声

大阪府

かざみ 漣

39歳

カマキリが乗車してくる田舎駅

和歌山県

西林 香菜

39歳

秋晴れに輪を描きたる鳩の群れ

和歌山県

河本 めぐみ

39歳

犬叱りなきやんだのは我が息子

広島県

飯田 郁江

39歳

上京しいない娘の魚焼く

岩手県

小山 奈美

40歳

春の森アリスの国の地図拾ふ

宮城県

村上 誠治

40歳

縁側で勾玉になる猫二匹

茨城県

森田 茂

40歳

石仏を優しく濡らす菜種梅雨

東京都

加藤 宗一郎

40歳

雪だるまいくつになっても作りたい

静岡県

若味 信枝

40歳

涙目に雲を映して家路ゆく

愛知県

亀井 亜沙子

40歳

約束も束縛もない金魚の日々

大阪府

前田 佳子

40歳

補助輪を外す脱皮をするように

兵庫県

牧野 千春

40歳

描きかけの夏空がある祖父の部屋

福岡県

吉良 修

40歳

日だまりを追いかけ少し席ずらす

福岡県

城戸 泉

40歳

レコードと一緒に時間がまわる夜

宮城県

林 雅人

41歳

柿落ちて赤城の口笛からっ風

群馬県

鈴木 広子

41歳

椅子取りに勝って花咲く十五の春

埼玉県

小杉 英徳

41歳

霜柱樹々の形で解け残り

千葉県

萩原 英樹

41歳

庭石の背中にすがる濡れ紅葉

東京都

藤木 隆

41歳

陽の差して女雛の顔の輝けり

鳥取県

近藤 慶子

41歳

駆け出せばうさぎの心地雪の中

宮城県

渋谷 史恵

42歳

このまんまジャムになろうか冬至の湯

神奈川県

鈴木 寿美子

42歳

冬空の蒼さにすこし怖くなる

新潟県

橋立 英樹

42歳

街灯が包む親子の影法師

静岡県

狩野 順子

42歳

真夜中の月を見てゐる魚かな

愛知県

鈴木 幸絵

42歳

運命線くっきり長く独身者

京都府

黄 寿恵

42歳

春の雨ワルツのやうに窓たたく

大阪府

松本 ひろみ

42歳

母の日がただやわらかく過ぎてゆく

奈良県

水谷 あづさ

42歳

腕の中生命がぐいぐい乳を飲む

岡山県

難波 安津子

42歳

花吹雪いちねんせいの親となる

熊本県

下西 伸子

42歳

花ことば知らずに紫陽花ひっそりと

宮崎県

柏田 清美

42歳

卒業の君は光のど真ん中

アメリカ

野島 美奈子

42歳

温泉のまんじゅう屋から甘い湯気

山形県

松井 幸子

43歳

春雷を思わすような出会いです

埼玉県

飯嶌 直樹

43歳

ふらここや北の大地の笑い声

千葉県

長妻 謙治

43歳

子を抱く未来がここにある不思議

長野県

青山 昌代

43歳

すり抜けた風現れる麦畑

愛知県

天野 佳子

43歳

信号のむこうで春が呼んでいる

滋賀県

龍田 裕子

43歳

グランドの白球伸びる花菜晴

大阪府

堀脇 正一

43歳

古稀の母百回楽よと毬をつく

奈良県

外輪 能隆

43歳

音ひとつポストに入れし秋の暮

愛媛県

川野 尚子

43歳

たましいのようななすびを収穫す

福島県

佐藤 美弥子

44歳

初恋や虹噴き上げる象の鼻

群馬県

関 あゆみ

44歳

青春の六畳一間夢の城

東京都

岩瀬 公治

44歳

我が人生吹雪の中で出口無し

長野県

松島 吉隆

44歳

思春期の語尾はあいまい春の月

和歌山県

大北 美年

44歳

おひな様寝癖も着物も整えて

徳島県

河野 ひとみ

44歳

ソーダ水透けて見えるは青春期

愛媛県

紙崎 照明

44歳

おはやうを返さぬ子がゐて霜柱

高知県

小松 桂子

44歳

街路樹もビルも男も萌える春

鹿児島県

西 正智

44歳

新しいグラブの匂い春の闇

神奈川県

三橋 英之

45歳

傘地蔵今ではビニール傘になり

新潟県

田辺 照光

45歳

引越の荷物に不安詰め巣立

石川県

川渕 渉

45歳

木の芽風ホルンの穴は横向いて

愛媛県

井上 幸代

45歳

膝小僧八つ並んで雛の家

大分県

松本 みゆき

45歳

いにしえの風をいざなう薪能

宮城県

渡辺 志保

46歳

子育ての師となり初夏のツバメかな

福島県

大和田 惠理

46歳

子が無くて花火が好きで絵本好き

東京都

谷村 節子

46歳

手に落つる花一片の重さかな

東京都

原 春美

46歳

理不尽な進化を赦せ大海鼠

神奈川県

岩渕 和信

46歳

暴風雨荒波越えろ日本丸

愛知県

仲村 一郎

46歳

ラケットを振る手に白き息をかけ

三重県

村上 光男

46歳

僕の嘘紙飛行機に乗せたまま

京都府

桝村 保孝

46歳

子供にも人脈ありて地蔵盆

兵庫県

奥田 柚香

46歳

日向ぼこ夢に出会った青い鳥

兵庫県

荒川 敏美

46歳

秋暮れる子供神輿のうしろから

兵庫県

森 啓和

46歳

猿山の猿ひきこもる鰯雲

徳島県

山田 絵里

46歳

サヨナラで少し大人になった春

埼玉県

内田 隆一

47歳

谺する螺旋階段文化の日

千葉県

石藤 浩一

47歳

洋画から墨絵に変わる秋の夕

静岡県

荒井 賢二

47歳

母といて母の手恋し寒卵

山口県

内田 和子

47歳

正月も晦日も知らぬ猫の顔

大分県

佐藤 純子

47歳

霜柱踏んで旅立つ子の背中

岩手県

小川 まゆみ

48歳

冬列車言葉も徐々に里帰り

群馬県

頼富 雅博

48歳

大根を刻むリズムが母と似る

東京都

青木 聡子

48歳

浮ぶごと落つるごとくに秋の蝶

東京都

鈴木 千惠子

48歳

初夢のシャガールの馬いななけり

東京都

陳 美樹

48歳

目と同じ高さに飛んで道をしへ

岐阜県

西田 拓郎

48歳

景気図の右肩あがれとマッサージ

愛知県

木全 賢人

48歳

夏の日や虚飾も嘘も魚も干す

兵庫県

松下 弘美

48歳

啓蟄の顔して赤子這い出しぬ

兵庫県

安井 郁子

48歳

沈黙の重みでまわる観覧車

香川県

磯崎 好則

48歳

海鳥が青の濃淡きざみ行く

愛媛県

岡田 直子

48歳

曼荼羅の都は雪に静もりぬ

茨城県

蔵之内 利和

49歳

漱石と缶コーヒーの冬ごもり

茨城県

伊藤 靖則

49歳

ゆるやかに時空を泳ぐかたつむり

埼玉県

有永 克司

49歳

先代も山門暮し寒雀

愛知県

間瀬 知紀

49歳

寒波来る何でも入れるドラム缶

兵庫県

小島 明子

49歳

日雇いの丸い背に降る冬の雨

徳島県

芝山 明義

49歳

子還りの母と添い寝す夏布団

岩手県

山岸 弘子

50歳

サイダーの泡ピシピシと親不孝

茨城県

根本 菜穂子

50歳

天牛に少年の眼の重なりぬ

千葉県

高橋 由美子

50歳

蒲公英の夢の続きか帽子買う

愛知県

大江 豊

50歳

秋晴れをそろりと撹拌観覧車

三重県

坂田 祐美

50歳

正直に生きるつもりか雨蛙

奈良県

田中 八千代

50歳

手鏡の落花を払ひ紅を刷く

佐賀県

佐藤 茘枝

50歳

角砂糖崩れるやうに暮の秋

岩手県

小野寺 尚子

51歳

振り上げた杵青空の一呼吸

山形県

池田 与四也

51歳

母子手帳小さな私がそこにいる

茨城県

猪瀬 紀代美

51歳

エプロンでサンタは子供の部屋に来る

群馬県

坂本 栄

51歳

案山子にもドンキホーテの夢がある

群馬県

勅使川原 徹

51歳

蝌蚪に足はえみどり子のよく笑う

石川県

西出 佳子

51歳

せせらぎにころり朝寝の小石かな

大阪府

木村 俊博

51歳

潮騒を恋しがる耳夏帽子

大阪府

吉松 光代

51歳

春耕のしばしば鍬にもたれおり

茨城県

小沢 真理子

52歳

そこにある芽吹きの春に香る風

群馬県

村田 浩余

52歳

雪だるま溶けて解脱の胡坐かな

埼玉県

川口 亮

52歳

夕焼けを溶かして飲みたいレモンティー

神奈川県

長野 あきこ

52歳

逝く夏を逆さまに見る砂時計

岐阜県

曽我 真理子

52歳

月冴えて切り絵もようの棚田かな

静岡県

森 恵美子

52歳

また猫に生まれて恋に生きている

愛知県

斉藤 浩美

52歳

終点に炎昼だけが待つてゐた

埼玉県

福島 進

53歳

今年から父がお客の迎え盆

埼玉県

野澤 正樹

53歳

手の甲のインクのメモや十二月

埼玉県

赤井 摩弥子

53歳

向日葵の種の数まで夢を持て

神奈川県

佐伯 隆之

53歳

葉桜の日差し明日への接続詞

神奈川県

小野寺 勇

53歳

風走り早苗の波に続く海

富山県

横山 秀子

53歳

桃吹雪舞台女優になる一瞬

山梨県

北井 恵子

53歳

追憶は流星となり海に落つ

岐阜県

梅村 健治

53歳

踏青や高く手を上げ引率す

愛知県

稲生 純子

53歳

大杉に掃き寄せられし鰯雲

愛知県

奥村 弘子

53歳

ハンモック揺らし地球と昼寝する

兵庫県

小田 慶喜

53歳

削除するものは削除をして昼寝

鳥取県

門脇 かずお

53歳

春風をみかたにつけし車イス

広島県

山根 恭子

53歳

夕焼けに逢うたび蟷螂枯れていく

福井県

石田 礼子

54歳

初参り釈迦の掌の中掌を合わす

静岡県

河原 厚

54歳

啓蟄の小さなあくび聞こえけり

愛知県

伴 三枝子

54歳

若鮎は草書の如く遡る

兵庫県

内橋 恵子

54歳

ランドセルの中は春風一年生

大分県

川野 智子

54歳

君の待つ駅に着くころ蝶になる

神奈川県

加藤 ゆみ子

55歳

凍土を出し木簡の読み難し

京都府

熊谷 安希子

55歳

もしもしの声も高まる春の風

兵庫県

扇野 義久

55歳

軍記物読む父の背に蝉しぐれ

岡山県

内田 恵子

55歳

田の神は留守ばかりして過疎の村

愛媛県

大西 政司

55歳

スミレに生まれスミレに恋をしたりけり

埼玉県

足立 利行

56歳

気付かれず負担をかけず思いやる

千葉県

斎藤 静江

56歳

冬木背に待つやわたしも簡素な木

東京都

柏木 茂

56歳

家系図の子どもと並ぶペット名

東京都

野尻 真木子

56歳

露の世のたまたま人に生まれたる

神奈川県

天野 信敏

56歳

一歳の瞳まるごとクリスマス

愛知県

杉浦 志保美

56歳

ネクタイの教師のシュート風光る

兵庫県

佐藤 日田路

56歳

虹の根のがっしと掴む地球かな

香川県

 憲子

56歳

臨月の大地より引く大根かな

福岡県

大林 圭子

56歳

愛さるる卒寿の笑顔冬ぬくし

群馬県

阿部 厚子

57歳

春風を捲いて少女の逆上がり

東京都

川辺 昭典

57歳

春日傘素足ですっくと阿修羅像

東京都

石塚 雷太

57歳

日本海白波立って冬を呼ぶ

広島県

山根 基嗣

57歳

石蹴りて無口な空の夕焼ける

広島県

藤井 茂基

57歳

静寂のころもを着せに雪が降る

福岡県

惠良 正巳

57歳

もう少しながめていたい土筆ん坊

山形県

阿部 耕生

58歳

エクボからこぼれたものはスミレです

栃木県

野口 直子

58歳

にんじんバリバリ恋でもしようかな

埼玉県

相良 敬子

58歳

氷河落ち一万年の風が湧く

神奈川県

松尾 一幸

58歳

また石に還る野仏蝉時雨

大阪府

荻田 ひかり

58歳

ちゃぶ台が昭和の日々をよび起こす

大阪府

中村 滋

58歳

ほお紅にかすかな春の気配して

大阪府

一色 和子

58歳

酒蔵の壁が呼吸する半夏生

大阪府

村田 照枝

58歳

もう一度春の聴こえる場所に立つ

兵庫県

半野田 経子

58歳

藤棚の上に青春置き忘れ

兵庫県

間 喜美代

58歳

雪捨てて帰りはソリに孫乗せて

青森県

中津 良一

59歳

卒業生しなやかにそしてしたたかに

福島県

白井 まや

59歳

エレベーターいっきに上がる冬の空

群馬県

村田 葉子

59歳

ダムが消えてんびん棒が川に立つ

群馬県

須永 竹広

59歳

早春の風は鼓動を速くする

埼玉県

井上 寿郎

59歳

タンポポのタネが電車に乗っていた

千葉県

渡辺 毬

59歳

みどり児のむすんでひらいて福寿草

東京都

草野 道子

59歳

蕗の薹わんぱく小僧のちからこぶ

神奈川県

増田 和正

59歳

一直線キャベツ畑に敬礼す

神奈川県

土佐 武

59歳

海からも山からも来て梅にあふ

静岡県

青木 昭

59歳

雲の峰見上げる十五の私が居る

京都府

川野 達子

59歳

豆撒や四畳半にも鬼棲めり

大阪府

将口 和子

59歳

素っ気ないそぶりも見せて春の風

岡山県

近藤 光子

59歳

名月や覗いてみたい月の裏

高知県

林 茂男

59歳

団栗を握りて縄文の子ら笑う

佐賀県

城島 敏明

59歳

どこまでも青空どこまでも冬木立

熊本県

坂田 淑子

59歳

石榴の実割れてやりばのない気持ち

大分県

足立 攝

59歳

日向ぼこだんだん魚になっていく

青森県

川村 英幸

60歳

雪の夜のげに美しき怖さかな

東京都

小倉 真理子

60歳

チャップリンの髭ひらひらとビオラ咲く

神奈川県

角 律子

60歳

葉牡丹は花なき花の自己主張

神奈川県

佐藤 静生

60歳

日本を抱え込んでる虹が出た

神奈川県

永井 直美

60歳

喧嘩して引き出しに入る土竜かな

福井県

山田 冨美子

60歳

つま先が春を感じるスニーカー

大阪府

楠畑 万知子

60歳

したたかに生きてやるんだちゃんちゃんこ

大阪府

窪嶋 京子

60歳

帰国して四肢いっぱいに青畳

大阪府

白戸 高子

60歳

葉桜や訛りに慣れて旅果つる

岡山県

仙田 陽子

60歳

屋根裏に居座っている残暑かな

山口県

西田 明未

60歳

かんがへることがたくさん牡丹雪

愛媛県

阿南 さくら

60歳

ひとときを星とささやく初氷

愛媛県

宮田 啓子

60歳

予報士が山茶花梅雨と告げにけり

愛媛県

江戸 幸子

60歳

大根の穴の静かに暮れにけり

福岡県

松井 督光

60歳

吾の打つ鍬音高き初御空

長崎県

福田 サヨ子

60歳

風光るコロボックルが駆け抜けた

宮城県

伊藤 悦子

61歳

奇岩にも呼び名それぞれ山笑ふ

茨城県

今井 多津子

61歳

しなる笹もどりて唄う雪の声

埼玉県

佐々木 繁

61歳

定年を待ってたように枝が伸び

埼玉県

新藤 修次

61歳

慈母の影杖だけ先に行きたがり

埼玉県

荒蒔 道夫

61歳

満開の桜が似合う君がいる

千葉県

松田 豊

61歳

耕せば故郷山河近くなる

東京都

福岡 悟

61歳

天使舞ふ空の色して春夕焼

東京都

菊池 一枝

61歳

山茶花は散って女の長襦袢

神奈川県

岡本 まさ子

61歳

春の風子犬の背なでひとやすみ

石川県

木下 悦子

61歳

苦学生茶腹で過ごす長い夜

静岡県

保科 章代

61歳

笑うまで待ってる鏡春ぬくし

愛知県

神戸 隆三

61歳

鳥の声真似て山路の春日和

三重県

瀬川 友子

61歳

海原を越えくる蝶の静けさや

大阪府

森田 倫子

61歳

手相線足らぬところはペンで書く

兵庫県

 洋子

61歳

行く秋や一筆箋を書き余す

山口県

藤兼 雅幸

61歳

富士山を回し蹴りして春一番

千葉県

池田 秀昭

62歳

白あじさい揺れて忘却かさねけり

神奈川県

浦山 みさ子

62歳

初日出で影というもの賜わりぬ

神奈川県

尾崎 竹詩

62歳

山蒼く仏の顔で横たわり

福井県

奥村 浩

62歳

合流の音凄まじき雪解かな

長野県

西 幸敏

62歳

漱石もカフカも杜甫も曝しけり

奈良県

上田 和之

62歳

飛魚はきのうの海を見て乾く

高知県

 光子

62歳

凍て付いた空に鴉がぶつかった

宮崎県

野 小百合

62歳

マスクして異端者の眼と声になる

宮崎県

仁田脇 一石

62歳

日永かな庭に雀の来ては去り

鹿児島県

平原 文江

62歳

光堂を過ぎて足早雪女郎

埼玉県

小安 章代

63歳

風のように生きてますねと年賀状

千葉県

小倉 君子

63歳

陽溜まりの茶うけにひとつ寒椿

東京都

小林 三明

63歳

バス停の椅子に先客いちょうの葉

大阪府

山本 らつ

63歳

初湯出し子を水平に運びたり

大阪府

清岡 千恵子

63歳

京言葉のように置かれた桃一つ

兵庫県

大和 繁子

63歳

赴任地へ遡っていく雪解川

兵庫県

佐野 玲子

63歳

とんど火を囲むホームの車イス

広島県

石崎 勝子

63歳

病室に父と分けあう桜餅

山口県

岡 博子

63歳

千年のかんな研ぐ音法隆寺

香川県

大西 定

63歳

威しとは言へぬ貎して立つ案山子

埼玉県

宮澤 正美

64歳

次の世はスミレと決めて今日を生く

千葉県

山端 清子

64歳

絵具ひとつ足して自画像立ちあがり

神奈川県

丹生 浩子

64歳

新しき巣箱をのぞく風の色

山梨県

浅川 青磁

64歳

雛飾りちょっと見せてと雀の子

大阪府

本田 満

64歳

十五歳平均台の素足かな

愛媛県

村重 香霞

64歳

内視鏡忘る咽越し晦日蕎麦

愛媛県

伊藤 敬文

64歳

野仏の髷になりきり子の雀

佐賀県

原口 和代

64歳

深雪晴村の百戸が立ちあがる

北海道

竹内 義忠

65歳

ほめられて孫は入道雲になる

青森県

高杉 茂勝

65歳

満月も載せて軽々人力車

秋田県

藤井 雄悦

65歳

豆まきの福をつかみに幼き手

埼玉県

西崎 久男

65歳

春一番見知らぬ街で投函す

千葉県

福田 柾子

65歳

鎌倉は春ぞミモザの萌黄色

千葉県

三浦 征洋

65歳

春光に母の残せし針を持つ

東京都

小島 暁子

65歳

蓑虫のまだ考えている未来

神奈川県

加賀田 せん翆

65歳

山間に訪ね人無き夏みかん

静岡県

佐野 由利子

65歳

紙包みひろい読みする里の味

愛知県

高田 節子

65歳

御仏の御耳くすぐる煤払

大阪府

高木 昭子

65歳

突と来てタップダンスの霰かな

兵庫県

滝沢 久子

65歳

大根が地球にあけた痛い穴

鹿児島県

有野 清和

65歳

蟻の列乱して馬車の行く峠

ブラジル

富岡 絹子

65歳

立春や男二人の野菜売り

宮城県

登坂 とし子

66歳

生徒より下手な筆の字木の芽冷

福島県

益永 孝元

66歳

茶畑や香り吸い吸い鯉のぼり

東京都

丹野 衛

66歳

立ちしまま眠れる若さ目借時

東京都

坂内 タミ子

66歳

片耳は鈴虫に貸し電話中

東京都

長久保 郁子

66歳

哀しみを拾い集めて夕日落つ

神奈川県

渡辺 帰一

66歳

星月夜遠回りした夜もあった

石川県

中山 武彦

66歳

雑炊の配膳終えて祖母になる

岐阜県

説田 祐子

66歳

サイダーに咽せて噂を聞き洩らす

愛知県

後藤 洋一

66歳

恐竜の卵の孵るはるのひる

三重県

岸 幸雄

66歳

衿あわす身の置きどころなき枯野かな

滋賀県

若林 白扇

66歳

水平線の闇を持ち上げ初日の出

岡山県

倉見 英子

66歳

菊の香やこまごま母の仮名手紙

山口県

廣中 光子

66歳

やま奥のそのまた奥の椿咲く

宮崎県

後藤 節子

66歳

土雛に平安の風流れけり

秋田県

池田 崇

67歳

いま母に母が唄いし子守唄

茨城県

高橋 済

67歳

夕焼けを冷まして山が暮れてゆく

群馬県

柳井 弘子

67歳

人込みを上手に歩くサングラス

埼玉県

菱沼 勝之

67歳

タバコ屋の婆の暗算桃の花

千葉県

相良 きょう子

67歳

たましいの鳥となるまで泳ぎけり

千葉県

小川 孝

67歳

たんぽぽの絮と胎児の心音と

東京都

平田 恒子

67歳

アンとなりアリスとなりて冬籠

東京都

小栗 しづゑ

67歳

三食に三種の薬今年竹

神奈川県

佐藤 洋子

67歳

拝啓と敬具のあわい小六月

石川県

武藤 のぶ子

67歳

絵日記を猫跨ぎ行く夏座敷

石川県

塩村 啓二

67歳

春塵も無くて賓頭盧さまの膝

滋賀県

木瀬 安来子

67歳

往診の白衣の裾も春の泥

大阪府

鯉田 みどり

67歳

峡住ひ独り占めしてゐる初音

島根県

安田 信好

67歳

晩学や指がまごつく電子辞書

島根県

花本 正昭

67歳

寂しさは書かず語らず木守柿

広島県

安冨 正則

67歳

十五夜に硯のを覗かれる

山口県

河村 加南子

67歳

縄文の火種で芋を焼きにけり

岩手県

和城 弘志

68歳

青雲の匂いほのかに春の雨

福島県

伊藤 孝

68歳

日向ぼこ余生の顔となりにけり

茨城県

藤 實

68歳

グリーンカーテンの裏側に住み深海魚

群馬県

茂木 豊恵

68歳

首筋に西日の遠慮なき電車

埼玉県

清水 三郎

68歳

海鳴りの隠し味あり鮟鱇鍋

千葉県

山本 良彦

68歳

モゾモゾとつぼみの中が姦しい

千葉県

川口 雅生

68歳

アリバイをくずしてみたき冷奴

東京都

岩川 容子

68歳

故郷は近くて嫌い夕焼ける

神奈川県

原 和子

68歳

サングラスはずし小心さらしおり

神奈川県

朝野 和世

68歳

逆上り落葉も一緒に蹴りあげて

神奈川県

内藤 徳子

68歳

干大根富士見る窓は開けてある

神奈川県

山本 啓介

68歳

ふんわりと春の匂いがポケットに

岐阜県

西本 与志子

68歳

ノアの船宇宙へ漕ぎ出す新時代

愛知県

田中 絢子

68歳

啓蟄や明日といふ日を持ち上げる

大阪府

雨堤 幸子

68歳

わが歳を置いて帰ろう忘年会

大阪府

中川 良子

68歳

田起しの農夫分厚き野良着かな

広島県

岩元 剛

68歳

貰ひたる独活もて余す妻の留守

愛媛県

永江 俊子

68歳

梅が香が抱ききれない大伽藍

福岡県

田 イサオ

68歳

点と線蟻の住み家をみつけたり

青森県

小林 芳子

69歳

雪の朝メタボすずめの思案顔

宮城県

山田 新一

69歳

待たされて待たして花の命かな

埼玉県

吉田 実

69歳

陽炎えるものを形に遺跡掘る

埼玉県

大西 定子

69歳

着ぶくれて着ぶくれの子に追ひつかず

埼玉県

摩庭 一光

69歳

合流しまた合流し雪解川

埼玉県

保坂 嘉郷

69歳

炭足して縁談少し捗りぬ

千葉県

和田 薫光

69歳

箱書きに思い溢れる仕舞い雛

千葉県

矢羽野 睦男

69歳

日の色を廻してリンゴ剥きにけり

千葉県

保坂 和郷

69歳

炎昼や叩けば動きだす時計

神奈川県

村 元明

69歳

耕して貧乏神に近くゐる

山梨県

鈴木 鈴子

69歳

稲妻に阿修羅の眉の襞深し

山梨県

福田 大日之

69歳

夜は星の空を飛びたき案山子かな

長野県

木原 登

69歳

楽しげに節約ばなし冬炬燵

島根県

安井 富美子

69歳

寒卵己が重さに転びけり

島根県

小澤 巖

69歳

白鳥の汚れる前に帰りけり

北海道

内野 弓子

70歳

帆をあげて走りたかった水芭蕉

北海道

川人 千加

70歳

マスクして眼鏡イヤホンややこしや

埼玉県

松居 一江

70歳

直角に生きているのだ麦の秋

埼玉県

金子 功

70歳

ひかえ目に風をとらえて江戸風鈴

千葉県

川島 昇

70歳

ケータイを忘れ一日無垢で居る

東京都

馬場 美昭

70歳

寒入りや恋も大きくくしゃみする

東京都

川口 年子

70歳

誰住むや紅葉が囲む生家跡

神奈川県

白崎 道忠

70歳

手鏡に閉じ込められし白菖蒲

福井県

三ッ山 シゲ子

70歳

駅舎より時雨るる街の闇深む

京都府

太田 ゆたか

70歳

雨の中一期一会の梅見かな

大阪府

山口 智子

70歳

恐竜の影絵のしのし聖夜劇

大阪府

堀脇 昌子

70歳

先人の智恵はなるほど茄子の花

大阪府

田代 八子

70歳

助手席で転がり回る西瓜かな

大阪府

高橋 一夫

70歳

萩にふれ盲導犬の立ち止まる

福岡県

白井 政子

70歳

朱の紐の付きし五円や小町の忌

岩手県

北田 

71歳

ナゾめいた話窺う蕗のとう

千葉県

野瀬 智慧子

71歳

御利益は賽銭借りた妻に行き

千葉県

國井 明彦

71歳

菜の花や初めて外へ出た小犬

東京都

大川 好絵

71歳

色ちがふ子猫どれにも同じ影

東京都

板坂 壽一

71歳

夫といふ不思議な他人冬ぬくし

新潟県

村山 洋子

71歳

曇天に老いの反骨冬木立

岐阜県

水口 達彦

71歳

なんとなく拾ってしまふ木の実かな

愛知県

大村 すみ代

71歳

お日さまに笑われ氷柱すぐに泣く

兵庫県

中井 明日美

71歳

箒目に彩遊ばせる冬紅葉

山口県

山下 悦子

71歳

梅干して太陽赤くなりにけり

愛媛県

宮部 敏博

71歳

携帯が春の畑に割り込めり

宮崎県

玉木 節花

71歳

炉の榾をつつき民話を語り継ぐ

青森県

佐藤 允昭

72歳

さくら咲く意地悪してもしなくても

埼玉県

大岡 晶子

72歳

ものよりももの影に憑く余寒かな

神奈川県

小林 比奈子

72歳

自尊とは身じろがぬこと落椿

神奈川県

小林 美代子

72歳

眼の奥にいまも鷹棲む修司の忌

愛知県

山田 正治

72歳

枝先を水に遊ばす桜かな

三重県

森田 唯夫

72歳

内視鏡終えし安堵や心太

大阪府

安井 トヨ子

72歳

交差点前後左右の寒さかな

大阪府

井島 文子

72歳

年の瀬の風に重ねて昭和うた

兵庫県

天野 英武

72歳

勝者にも敗者にも秋空高し

徳島県

長山 敦彦

72歳

この先に空家有りますかたつむり

青森県

角田 ちせ

73歳

梅咲いて眠らぬ店が村に来る

茨城県

植木 和昭

73歳

満願に土地の情けや秋遍路

埼玉県

斎藤 哲夫

73歳

己が影引き摺る重さ冬の蜂

千葉県

窪田 清二

73歳

薫風や路地渡りゆく黒き猫

東京都

鈴木 弘子

73歳

誕生日蕎麦打つ祖母の力瘤

神奈川県

平井 弘和

73歳

おぼろ夜の叩けば鳴り出す古ラジオ

神奈川県

小倉 みちお

73歳

真顔にて忘れてゐたり枇杷の花

神奈川県

田中 治

73歳

使わねば萎える知恵とや冬薔薇

大阪府

利根 敬郎

73歳

口重き漢寒さを言ひにけり

大阪府

浅川 広子

73歳

水を撫で水をたたいて種浸す

埼玉県

小薬 時三

74歳

ふる里に別れを告げる花筏

埼玉県

松川 靖

74歳

日向ぼこ呼び合うごとく集まれり

千葉県

菊間 敏子

74歳

パソコンのキーが奏でる早春賦

神奈川県

杉浦 弘祐

74歳

父の日は反戦叫びたくなる日

京都府

森 幸子

74歳

烏瓜引けばうしろの日が沈む

京都府

佐々木 信夫

74歳

はっと息呑んだ深山の薮椿

兵庫県

奈良井 恵美子

74歳

それぞれの時間を濡らす霧の村

大分県

谷川 彰啓

74歳

凍柿の味叉楽し句碑の庭

青森県

内山 秀雄

75歳

盆おどり老いの指先雲を突く

茨城県

新妻 文子

75歳

お持たせのなべふつふつと雪の夜

茨城県

瀬谷 喜美子

75歳

虻の昼カルチャースクール内託児所

栃木県

橘川 芳子

75歳

秋天をイルカの口が突っ突いた

埼玉県

安井 栄

75歳

地球儀をまあるく拭いて入学す

埼玉県

豊田 トヨ子

75歳

向日葵や笑い転げて眠りをり

千葉県

森 美樹

75歳

泳ぎ出す江戸風鈴の金魚かな

東京都

増島 淳隆

75歳

少年に夢あり朝の揚雲雀

東京都

菅野 四郎

75歳

太虹を投げて台風去りてゆく

東京都

今泉 忠芳

75歳

節分会鬼の若者畏まり

東京都

平田 陽子

75歳

牛膝もろとも龍馬脱藩す

新潟県

神蔵 久

75歳

夏休み鰭の生えてる子の急ぐ

長野県

新村 亮三

75歳

味噌玉をつるす柱の?光り

岐阜県

渡辺 千寿子

75歳

祭足袋腰の決らぬ漢なり

三重県

田中 早苗

75歳

手の中の茶碗に過去を包みこみ

兵庫県

藤本 直

75歳

古傷の下に昭和の血は流れ

岡山県

光畑 勝弘

75歳

新雪を踏む藁沓のなじむまで

徳島県

片山 康雄

75歳

皇帝てふ貫禄すでにダリア苗

福岡県

俵口 益栄

75歳

啓蟄や赤いシャツ着て雲を見て

福島県

高橋 ゆたか

76歳

茶柱が立ったと喜ぶ草食系

福島県

石川 イク子

76歳

赤とんぼ村に二人の百寿住む

群馬県

原 民雄

76歳

ここからは魔界なりけり冬すみれ

埼玉県

早乙女 文子

76歳

つり銭にぬくもりありて露天市

東京都

小林 千恵子

76歳

ランタンのうつ向き加減春の宵

愛知県

阿久津 みわ

76歳

頭数揃はぬままに村芝居

京都府

大谷 昌子

76歳

名優の又ひとり消ゆ冬さむし

大阪府

田中 二三子

76歳

手袋の右手も左手も落ちてをり

兵庫県

中尾 幾美子

76歳

枯葉にもこぼる光のありにけり

奈良県

和田 富子

76歳

異國にて愛でらる移民の富有柿

ブラジル

菊池 信子

76歳

一人居の女身幅の雪掻いて

北海道

羽賀 純子

77歳

春暁や瑞穂の村に水ひびく

北海道

小野 恣流

77歳

聞きなれし声に振りむくマスクかな

北海道

中島 土方

77歳

煮凝りや話せばわかる事ばかり

秋田県

石橋 喜一

77歳

心太海に明るき雨降れり

東京都

瀬川 浩司

77歳

寒晴れや独り同士の友と会う

神奈川県

大山 あい子

77歳

炎天へ絶叫マシンうごきだす

富山県

不破 元之

77歳

風船が引っ張ってゆく乳母車

山梨県

宮野 和弘

77歳

山吹の花に優しき負の因子

岐阜県

口 緑

77歳

母と子のえくぼ揃いぬ福笑い

滋賀県

草野 不耻子

77歳

連立ちて来て梅林にちらばれる

大阪府

西田 光子

77歳

とんぼとまる銃口に似た杭の先

広島県

別祖 満雄

77歳

葉桜や無人の駅に戻りけり

青森県

神 繁雄

78歳

煮凝の心もとなき箸さばき

埼玉県

莵原 輝夫

78歳

格段の丸きに触るる烏瓜

千葉県

馬場 ヨネ子

78歳

紫のしみじみ深きつるし雛

神奈川県

村山 安子

78歳

名物は何もない村虫ゆたか

神奈川県

須佐 はじむ

78歳

手掴みし蝉の感触少年期

神奈川県

橋 七郎

78歳

父の日のおまけの眉毛ながく暢び

福井県

高瀬 佐久良

78歳

台風は独眼竜でやって来る

愛知県

橋 満

78歳

角砂糖の桃色二つ鳥の恋

大阪府

延広 禎一

78歳

囀を入れて手紙をふくらます

福岡県

安部 泰子

78歳

何となくつぶやきそうな冬木の芽

福岡県

岩男 ミヨ子

78歳

草取りのわれの後追う小鳥かな

群馬県

岩瀬 弥市

79歳

装いを解けば細身の冬木立

埼玉県

木下 健一

79歳

寒椿落ちて日暮となりにけり

東京都

岡部 伝蔵

79歳

達者だと賀状に嘘の書ける幸

東京都

藤嵜 嶺雲

79歳

一つ家に犬派と猫派春隣

大阪府

西田 唯士

79歳

金平糖の壜に集まる秋日和

大阪府

青木 光子

79歳

角砂糖一つおとせし余寒あり

島根県

伊藤 令一

79歳

そぞろ寒薬一粒零したり

佐賀県

原 峻一郎

79歳

餅を搗く南十字を仰いでは

ブラジル

香山 和榮

79歳

体中やはらかくして種を撒く

北海道

西明 英男

80歳

寒林に触れて大きくなる夕日

北海道

四ツ柳 高保

80歳

鳶の輪のまん中で摘む蕗の薹

青森県

田村 三之助

80歳

人間を越える貌してさくら咲く

福島県

古市 富保

80歳

タンポポのわた毛も客の秩父線

埼玉県

田中 文子

80歳

だんだんに自由になってゆく土筆

千葉県

はら おさむ

80歳

熱燗や使ひ馴れたる片手鍋

千葉県

河原 詳次

80歳

朝市の春大根の元気買ふ

東京都

内藤 初子

80歳

落ちるまで瀧といふ名のついてをり

神奈川県

村松 樹光

80歳

父祖よりの性は我にも吾亦紅

石川県

堀 政尋

80歳

もろもろの音したがえて年詰る

三重県

池田 すみ子

80歳

寒空に勢ひ余る椿あり

兵庫県

中川 潔

80歳

ゆりかごと一緒に止まる子守唄

東京都

土方 昭光

81歳

旬の青白磁に盛りて夏料理

愛知県

佐久間 叶子

81歳

折鶴の三角いくつ冬に入る

滋賀県

田渕 芳枝

81歳

父の日や残るネクタイ箱のまま

大阪府

鍛治 千代子

81歳

草萌えて生きる光を放ちけり

兵庫県

福本 静子

81歳

風花をくぐり検診車に入りぬ

佐賀県

鶴田 世智子

81歳

痒さうな冬至の象の土不踏

東京都

長岡 貝郎

82歳

サーファーの力量はかる波頭

東京都

風間 良富

82歳

猪鍋や湯気までうまい里の夜

愛知県

渡辺 幹

82歳

節分の鬼に携帯かかりけり

奈良県

藤本 満男

82歳

梅ヶ香や紙に吸いとる残り墨

群馬県

中村 悦子

83歳

着ぶくれて方向感覚失へり

群馬県

星野 平一

83歳

それぞれの光背持って梅ひらく

東京都

浅野 道之進

83歳

霧吐いて山が呼吸をしてゐたり

神奈川県

田中 仁

83歳

鍬の手にふと口ずさむ早春賦

京都府

北川 ナツノ

83歳

封筒のなかで緑の風が吹く

岡山県

伊藤 寿子

83歳

夜桜の風が眠ってしまひけり

山口県

中本 千歳

83歳

一斉にぶらんこ捨てる始業ベル

北海道

茶木 ひろし

84歳

春風と二人で押してる車椅子

群馬県

栗原 英也

84歳

綿飴にふわりと春を絡めとる

群馬県

定方 英作

84歳

凍てそうな地球に輸血する夕日

大阪府

西村 省吾

84歳

昭和の日晴れてやさしき風の吹け

大阪府

入江 輝也

84歳

廻転椅子買初回す小宇宙

ブラジル

秋枝 つね子

84歳

走り根に齢読まれて山笑ふ

大阪府

森田 馨

86歳

婚活の絵馬からからと春を待つ

香川県

杉尾 恭子

86歳

初雪を撥ねて遮断機上りけり

愛媛県

大島 寅男

86歳

春泥に囲まれてゐる測量士

福井県

奥村 光子

87歳

春暁の水に色あり田拵へ

京都府

若林 かなめ

87歳

水饅頭腹の中まで透けて見ゆ

山口県

秋本 百合子

87歳

春の海音なく岸を洗いおり

奈良県

丹本 勝

89歳

弾まねば疎まれそうで毬になる

岡山県

民 静子

89歳

母の胸父の背ありての卆寿かな

埼玉県

浅香 清

90歳

初日の出どすんと自動販売機

神奈川県

藤田 和夫

91歳

物干の片棒担ぐ百日紅

埼玉県

川嵜 い志

93歳

春近し身につけしものふと重く

千葉県

南條 勝子

96歳

枯菊の香り気高く焚かれけり

ブラジル

立石 松男

96歳