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第二十回 お〜いお茶新俳句大賞
屋久杉が島を吊り上げ天に立つ
埼玉県 荒蒔 道夫 60歳
屋久島は、岩盤を薄い土壌が覆っていると聞き、あちこちに生えている大きな杉が一面に根を生やしている風景を見て、島全体を杉が覆っているように感じられた。そして天に向かってのびる大きな杉が、あたかも天に向けて島を持ち上げているように感じられた。
屋久島の縄文杉などのみごとさは、俳句で表現するには手に余るほどの眺めだが、この句は描写を基本にしながら、そこを突き破って、みごとに造型的な手法で再構成している点を強調したい。その着想のポイントは「島を吊り上げ」で、このフレーズを考えついたことで、一句の造型が成功したといえよう。奇矯な誇張ではなく、従って奇想の類ではない。その再構成の手法を「造型」として評価したい。具象の域を充分に守っているのだ。
| ※ | 文部科学大臣賞、大賞を中学生以下の方が受賞した場合は、規定により賞金の半分を所属している学校に提供させていただきます。 |