お〜いお茶新俳句大賞 > 第二十回 > 佳作特別賞 その3
第二十回 お〜いお茶新俳句大賞
冬の風夫婦のシャツがダンスする |
神奈川県 |
増田 麻紀 |
30歳 |
|---|---|---|---|
少年の夏を惜しんで坂下る |
神奈川県 |
天野 正博 |
30歳 |
シンプルな思考枯野の散歩道 |
新潟県 |
福 |
30歳 |
職場から見える巨木で遊ぶ鳥 |
石川県 |
高橋 奈苗 |
30歳 |
白水仙寒さの中で胸を張る |
福井県 |
坂尾 まり |
30歳 |
古えに思いを馳せて奈良の春 |
愛知県 |
伊藤 美春 |
30歳 |
円高が帰宅時間を早くする |
愛知県 |
岩本 圭哉 |
30歳 |
こぶし程祖母の作りし蓬餅 |
愛知県 |
山田 章人 |
30歳 |
エコー画像おなかの中であくび中 |
愛知県 |
福田 誠一 |
30歳 |
七歳の兄の真似してランドセル |
福岡県 |
光畑 理佐 |
30歳 |
夕焼けの後押し受けてプロポーズ |
宮城県 |
小野寺 正 |
31歳 |
身籠りて妻の色から母の艶 |
茨城県 |
大原 佑介 |
31歳 |
みつけたよ小さなこぶしは春いっぱい |
栃木県 |
近藤 有希子 |
31歳 |
冴ゆる風自転車こぐ頬固くなる |
埼玉県 |
松本 修一 |
31歳 |
祖祖母が電話で掻巻き送ろかと |
埼玉県 |
武藤 瞳 |
31歳 |
張りつめた風の匂いで冬を知り |
千葉県 |
袴田 功二 |
31歳 |
偶然のクリックひとつ結ばれて |
千葉県 |
高梨 真江 |
31歳 |
果てしなく睡魔と闘う春の午後 |
千葉県 |
土屋 笑子 |
31歳 |
自転車を磨いて春を買いに行く |
東京都 |
坂牧 聡 |
31歳 |
沈黙がこわくて言えぬプロポーズ |
東京都 |
山本 美沙 |
31歳 |
秋天につづく階段駆けあがり |
東京都 |
山岸 由佳 |
31歳 |
春風よ行こう彼女の実家まで |
東京都 |
松村 純也 |
31歳 |
シェルブール傘を抱えて雨を待つ |
東京都 |
清水 亜希子 |
31歳 |
池の亀背に乗り背に乗り空仰ぐ |
東京都 |
青木 綾野 |
31歳 |
昨日来た今日も来いと願う春 |
東京都 |
村山 かほる |
31歳 |
桜道幻に恋う遠きひと |
東京都 |
岡 |
31歳 |
柿すだれまぶたに浮かぶ幼き日 |
長野県 |
柴 沙織 |
31歳 |
子のためか自分のためかひな飾り |
静岡県 |
佐藤 仁美 |
31歳 |
だんごむしうちを横断ついて行く |
静岡県 |
石川 由佳 |
31歳 |
おんぶした孫に背負われ見る桜 |
愛知県 |
石川 つや子 |
31歳 |
焼き芋とお茶の香りで満足です |
三重県 |
川北 絵津子 |
31歳 |
まだ眠いゆっくりしててよ太陽さん |
滋賀県 |
河野 祐一 |
31歳 |
雪だるま日向ぼっこでやせがまん |
京都府 |
酒井 安紀子 |
31歳 |
透明の傘の水滴桜桃忌 |
大阪府 |
鎌田 修平 |
31歳 |
梅の香を泳いで進む日曜日 |
大阪府 |
杉下 龍輔 |
31歳 |
仰ぎ見る屋根の合間に弓張月 |
兵庫県 |
向井 領 |
31歳 |
エコ生活やると意外に面白い |
鳥取県 |
井上 たえ |
31歳 |
お茶摘みに二人で向かう老夫婦 |
広島県 |
|
31歳 |
こっくりとあいづちを打つ春の午後 |
福岡県 |
金森 祐治 |
31歳 |
赤ちゃんのくちびるまるで富士の山 |
福岡県 |
山本 倫史 |
31歳 |
反響の中に探して吾の在る |
佐賀県 |
徳永 浩 |
31歳 |
柿の種夢と一緒に埋めてみる |
山形県 |
中野 辰明 |
32歳 |
星空がまた明日ねと言っている |
埼玉県 |
馬場 通子 |
32歳 |
人面魚浮いて春光吸い込めり |
埼玉県 |
米山 陽隆 |
32歳 |
ネクタイをお疲れ様とたたむ春 |
千葉県 |
小山 由美 |
32歳 |
一玉のすいかを割りて夏が来る |
東京都 |
国松 加奈 |
32歳 |
お日様に重ねて描くゆきだるま |
東京都 |
川手 忍 |
32歳 |
金魚さん話を聞いてここだけの |
東京都 |
中井 房江 |
32歳 |
陽だまりでけらけら笑うタンポポよ |
東京都 |
木内 真紀 |
32歳 |
冬の夜の風切る音は我が息子 |
神奈川県 |
|
32歳 |
朝野球ひまわり達のチアガール |
長野県 |
森本 豪浩 |
32歳 |
八重桜祖父との別れ告げた花 |
愛知県 |
安井 裕美子 |
32歳 |
月々の返済多くて寒い冬 |
愛知県 |
大原 香織 |
32歳 |
沐浴の嬰の浮力や春満月 |
大阪府 |
神原 晃子 |
32歳 |
寝言でも仕事をしているお父さん |
兵庫県 |
田中 美樹 |
32歳 |
縁側でほっこり語る来世かな |
兵庫県 |
岸本 千佐子 |
32歳 |
まだ見ぬ子想い浮かべて冬支度 |
和歌山県 |
公文 基博 |
32歳 |
失恋はいつも悲しき炭酸水 |
広島県 |
今林 宏文 |
32歳 |
大吉を素直に喜ぶ理数系 |
香川県 |
大西 健司 |
32歳 |
折り紙でこさえた雛が宝物 |
香川県 |
川崎 徹 |
32歳 |
ハイハイがいつの間にやら仁王立ち |
埼玉県 |
岸本 真三市 |
33歳 |
初歩み凍える北風そっちのけ |
埼玉県 |
武藤 有広 |
33歳 |
春を待つ恋も仕事も冬眠中 |
東京都 |
野田 英里 |
33歳 |
動物園すずめを喜ぶ三歳児 |
東京都 |
荒神 裕之 |
33歳 |
肩車こっちにくるよ流れ星 |
長野県 |
丸山 美砂里 |
33歳 |
アルバムに泣き笑いあり朧月 |
長野県 |
猪瀬 史帆 |
33歳 |
猫とゐて銀河の果ての海思ふ |
静岡県 |
萩原 朝子 |
33歳 |
実りの秋橙色を描き込んだ |
愛知県 |
細田 幸司 |
33歳 |
竹とんぼいつか夢見る大銀河 |
大阪府 |
山本 肇 |
33歳 |
カフェオレ一杯分のさようなら |
大阪府 |
千葉 昌美 |
33歳 |
日本人芝生にゴロン地球人 |
大阪府 |
藤井 将人 |
33歳 |
空見ては雲の形に励まされ |
兵庫県 |
竹内 恵美子 |
33歳 |
桜舞い前歯の抜けた子が笑う |
島根県 |
庄司 かおる |
33歳 |
手の平に宇宙があると言いし君 |
福岡県 |
溝上 陽子 |
33歳 |
皮をむく母の手母の背栗ご飯 |
福岡県 |
河端 淳子 |
33歳 |
庭の木々打ち水されて笑いけり |
福岡県 |
西村 麻希 |
33歳 |
縁側で夫婦二人でティータイム |
青森県 |
溝江 美由紀 |
34歳 |
入園に胸踊らせる父兄かな |
福島県 |
長南 尚子 |
34歳 |
あるじよりよっぽど器用な猫の恋 |
福島県 |
齋藤 政弥 |
34歳 |
口癖を真似る我が子と二重奏 |
栃木県 |
森谷 景子 |
34歳 |
蝉時雨もういいかいの声も消し |
埼玉県 |
石川 宏 |
34歳 |
水墨画の余白のなかへ滝生まる |
千葉県 |
阿部 博子 |
34歳 |
縮んだ背茜の窓で葱刻む |
東京都 |
近藤 明日香 |
34歳 |
笑いジワ撫でて三十路をよっつ越え |
東京都 |
小長谷 路 |
34歳 |
飼い主を鳴いて動かす冬の猫 |
東京都 |
大島 大 |
34歳 |
春風が落とした絵馬に落ち込んで |
東京都 |
八木 順子 |
34歳 |
春の風ベビーカー押すハイヒール |
東京都 |
冨 多歌子 |
34歳 |
空の虹花束にして渡そうか |
神奈川県 |
小松 敏江 |
34歳 |
草むしりてんとう虫と目が合った |
神奈川県 |
鈴木 優子 |
34歳 |
初めての土の感触田植えかな |
岐阜県 |
加藤 聡子 |
34歳 |
空の青作ってみようと絵の具混ぜ |
静岡県 |
奥林 重光 |
34歳 |
ほおずきに収められない傷心 |
静岡県 |
長田 きみの |
34歳 |
パリ祭が実は自分の誕生日 |
京都府 |
佐々木 尚志 |
34歳 |
そらまめや僕に弟いるんだぞ |
大阪府 |
井上 千恵 |
34歳 |
過ぎゆくは風と白馬の王子様 |
山口県 |
吉田 千珠 |
34歳 |
眠い目をこすってこすってもうひと寝 |
福島県 |
坪内 敦司 |
35歳 |
がんばったビリの我が子に金メダル |
埼玉県 |
笠 祥子 |
35歳 |
いもほりの軍手真白く整列す |
東京都 |
今村 真有子 |
35歳 |
花筏あめんぼ上手に舵をとる |
東京都 |
馬場 大 |
35歳 |
草原に転げ落ちそな露の玉 |
東京都 |
加賀 すみえ |
35歳 |
湯けむりの中に浮かぶは柚子ひとつ |
神奈川県 |
尾山 悟 |
35歳 |
土まみれ水菜大根母の腕 |
静岡県 |
鈴木 大祐 |
35歳 |
冬満月レモンに夜を一雫 |
愛知県 |
|
35歳 |
不景気を知っているはず空の青 |
愛知県 |
梅木 福恵 |
35歳 |
春雷の狭間に蒼き静寂かな |
大阪府 |
足立 敏郎 |
35歳 |
くつくつと大根笑いだし香る |
兵庫県 |
久村 安希 |
35歳 |
天井の模様が描く子守唄 |
福岡県 |
江藤 美幸 |
35歳 |
銀杏の黄そこだけぽっかり光りおり |
長崎県 |
|
35歳 |
太陽をぎゅっと凝縮柿たわわ |
栃木県 |
大島 和代 |
36歳 |
節分に鬼の親子の遊びけり |
埼玉県 |
田村 佐保 |
36歳 |
化粧品家計圧迫妻綺麗 |
埼玉県 |
入沢 康夫 |
36歳 |
ビー玉にキラキラ映る遠い夏 |
千葉県 |
倉田 美子 |
36歳 |
嫁行くな言ってた父が雛飾る |
東京都 |
坂本 美保 |
36歳 |
道草や4月のノートはまだ固い |
東京都 |
安藤 明子 |
36歳 |
春立つや入浴剤の香のする子 |
神奈川県 |
古和田 あずさ |
36歳 |
木枯らしを切り裂き響けホイッスル |
神奈川県 |
石川 博久 |
36歳 |
ひざ小僧なでて揺れをる野菊かな |
岐阜県 |
小林 一貴 |
36歳 |
帰ろうか我と金魚と下駄の音 |
静岡県 |
山下 奈美 |
36歳 |
上り坂ふんぞり返る夏の空 |
愛知県 |
松井 智子 |
36歳 |
当然のやうに出遅れひきがえる |
京都府 |
芦田 美幸 |
36歳 |
娘言うママの星座はペンギン座 |
大阪府 |
玉山 智子 |
36歳 |
瘡蓋がまだ乾かない夏休み |
大阪府 |
川村 敬子 |
36歳 |
向日葵に挨拶をする園児達 |
山口県 |
森下 潤一 |
36歳 |
行ってきます声くぐもらすマスクかな |
福岡県 |
本松 みゆき |
36歳 |
茶畑も吾子も丸刈り風が撫づ |
福岡県 |
木下 知保 |
36歳 |
冬至でも日暮れ気づかぬ街灯り |
イギリス |
田中 淳 |
36歳 |
もの言はぬ子のハンカチの汚れかな |
宮城県 |
成田 ますら |
37歳 |
キミとボク地球で出会えてよかったね |
東京都 |
谷津 秀岳 |
37歳 |
見上げれば次々降りゆく紅葉かな |
神奈川県 |
馬場 美香 |
37歳 |
さよならを集めて三月雪が降る |
新潟県 |
滝沢 奈津子 |
37歳 |
遊園地お弁当だけ食べに行く |
大阪府 |
高橋 千夏 |
37歳 |
新幹線ホームの隅の蝉時雨 |
山形県 |
丹治 正暁 |
38歳 |
瞳閉じ昭和の森の蝉時雨 |
埼玉県 |
近藤 真由美 |
38歳 |
あじさいの鍵盤叩く不意の雨 |
東京都 |
今井 まり |
38歳 |
故郷の想い出運ぶかぼすの香 |
東京都 |
大洞 緩乃 |
38歳 |
北風によりかかってくランドセル |
東京都 |
福田 浩子 |
38歳 |
クリスマスうちのサンタは酔っ払い |
東京都 |
平松 ケイ |
38歳 |
ただいまと駆け込むわが子陽のにおい |
神奈川県 |
岡本 昌 |
38歳 |
不揃いなお辞儀何度も赤い羽根 |
長野県 |
丸山 志保 |
38歳 |
居酒屋で夢語るけどすぐ冷める |
静岡県 |
大橋 正明 |
38歳 |
この路地の女王のように冬の薔薇 |
京都府 |
樺澤 かおり |
38歳 |
つばめ来て献血車からハタチの子 |
京都府 |
小谷 知里 |
38歳 |
電線に雲ひっかかる枯野かな |
大阪府 |
大野 亜紀子 |
38歳 |
冬蜘蛛や網にかかりし雪を喰む |
兵庫県 |
山川 昌子 |
38歳 |
定まらぬ未来を託す受験票 |
広島県 |
粟津 良子 |
38歳 |
母さんの干し柿夕日よりも濃く |
広島県 |
松岡 江美 |
38歳 |
手をつなぐ何か感じる生きている |
香川県 |
河野 佳余子 |
38歳 |
困っても二度と聞けない母の声 |
香川県 |
大喜多 晃 |
38歳 |
ランドセルどちらがおんぶされてるの |
福岡県 |
持田 美紀 |
38歳 |
とりあえず善女となって初詣 |
北海道 |
安田 こずえ |
39歳 |
詰襟の丈初々しハムエッグ |
北海道 |
荒井 真治 |
39歳 |
この星の隅の隅まで終戦日 |
北海道 |
河野 美奈子 |
39歳 |
銀杏を拾う姿は宇宙服 |
岩手県 |
三浦 智恵 |
39歳 |
青蜜柑剥いて話は核心へ |
宮城県 |
成田 一子 |
39歳 |
風知草彼に伝えて好きですと |
栃木県 |
村上 敬子 |
39歳 |
フランスパン買ふ冬晴れの港町 |
東京都 |
金子 明文 |
39歳 |
写真屋のふたつの時計冬始め |
東京都 |
字引 章 |
39歳 |
かなしみを虚空に放ち花吹雪 |
東京都 |
堀渕 理恵 |
39歳 |
強東風に姿整崩さぬ盲導犬 |
東京都 |
三ツ木 貴臣 |
39歳 |
成長をリュックに詰めて子が帰る |
東京都 |
疋田 博昭 |
39歳 |
寒梅に祖母の人生重ねつつ |
愛知県 |
坂井 千秋 |
39歳 |
吊り革を背伸びしないで握れたね |
大阪府 |
冨田 より子 |
39歳 |
水仙のとがった口が並んでる |
奈良県 |
山下 景子 |
39歳 |
春が来た庭の緑が動き出す |
奈良県 |
尾原 書子 |
39歳 |
妻の笑み自分のように嬉しいな |
鳥取県 |
森本 慎也 |
39歳 |
白梅や怒涛のやうな日の暮れて |
岡山県 |
赤木 桂子 |
39歳 |
洗濯物たたむ中にてんとう虫 |
愛媛県 |
水谷 由香 |
39歳 |
公園で寝ころんでみる春の風 |
高知県 |
上村 優子 |
39歳 |
雪祭り横目にたどる参考書 |
秋田県 |
込山 敦司 |
40歳 |
満月をカジって欠けた虫歯かな |
埼玉県 |
馬場 勝 |
40歳 |
春一番味方につけて転職す |
埼玉県 |
山戸 則江 |
40歳 |
覚えたて校歌をのせし薫風よ |
埼玉県 |
櫻澤 恵子 |
40歳 |
記念日の銀の指輪にふえた傷 |
東京都 |
青木 直子 |
40歳 |
ランドセル音符のように揺れる春 |
東京都 |
武藤 哲 |
40歳 |
十月や紅茶の湯気の初心めく |
神奈川県 |
青山 明弘 |
40歳 |
河豚喰うて前世の恋を忘れけり |
三重県 |
増井 章子 |
40歳 |
春が来るもうすぐ我が家に父も来る |
大阪府 |
眞浦 宏 |
40歳 |
空っぽの箱を抱えて春一番 |
奈良県 |
山本 晋司 |
40歳 |
小春日や猫背も伸びる午前9時 |
鳥取県 |
近藤 慶子 |
40歳 |
耳遠い祖母の相手は猫の役 |
岡山県 |
小玉 和代 |
40歳 |
後ろ髪ひかれる朝の床暖房 |
広島県 |
梨迫 尚弘 |
40歳 |
団欒の隅で輪に入る鏡餅 |
茨城県 |
野口 隆子 |
41歳 |
駄々っ子の涙乾いて寒桜 |
埼玉県 |
井上 智佳 |
41歳 |
北風の力をかりて寄り添えり |
埼玉県 |
石川 充 |
41歳 |
運動会我が子以外はエキストラ |
千葉県 |
小沢 仁士 |
41歳 |
ギター弾く手を休めたら雪の音 |
千葉県 |
佐々木 真穂 |
41歳 |
まだ飲むの叱る女房が先に逝く |
東京都 |
薮崎 彰良 |
41歳 |
お気軽においでください猫じゃらし |
東京都 |
大川 勝康 |
41歳 |
おかえりと言う瞬間母になり |
石川県 |
北川 由美子 |
41歳 |
季の移り頬染め告げる桜餅 |
愛知県 |
栗木 幹代 |
41歳 |
花冷えに暦見返す寝床かな |
愛知県 |
近藤 正治 |
41歳 |
同窓会怖いもの見たさに行ってみる |
京都府 |
山内 祐佳 |
41歳 |
小春日は過ぎ去る時間呼び戻す |
香川県 |
天弘 光枝 |
41歳 |
桃色を重ね描いて春近し |
福岡県 |
石井 良江 |
41歳 |
積もる雪ケーキの街のできあがり |
北海道 |
檜垣 直幸 |
42歳 |
迂闊にも無賃乗車の赤とんぼ |
千葉県 |
伊庭 英理子 |
42歳 |
どの道を行っても春の影法師 |
東京都 |
渡辺 香織 |
42歳 |
海水浴みんな地球に浮かんでる |
神奈川県 |
小野 恵 |
42歳 |
銀盤の少女にショパンも恋をする |
神奈川県 |
武居 裕美子 |
42歳 |
なごり雪ボタン代わりに手に秘める |
新潟県 |
平野 恵子 |
42歳 |
かたつむりてるてる坊主に話しかけ |
新潟県 |
鈴木 靖 |
42歳 |
雪うさぎ楽しくはねる子ども達 |
大阪府 |
和田 和洋 |
42歳 |
大家族子供の笑顔が福をよぶ |
島根県 |
佐藤 正規 |
42歳 |
ぽっくりと大根抜けてくる寒さ |
愛媛県 |
斉藤 のぞみ |
42歳 |
雪降るや町の匂いを書き消して |
愛媛県 |
紙崎 照明 |
42歳 |
冬服のマネキン微かに唇を開く |
愛媛県 |
川野 尚子 |
42歳 |
かくれんぼう蜻蛉にしーっと指立てる |
東京都 |
宮川 惠 |
43歳 |
クリスマス彼とのデートはまだ未定 |
東京都 |
小田 恭子 |
43歳 |
水仙の花の形に独り言 |
東京都 |
松崎 みゆき |
43歳 |
鰯雲アイロンかけて伸ばそうか |
東京都 |
鑓田 久美子 |
43歳 |
マスクして少し無口な今日の母 |
静岡県 |
松下 陽子 |
43歳 |
餅伸びて切れない縁をふと願い |
静岡県 |
杉浦 佐知子 |
43歳 |
冬の星イヤリングにして出かけたい |
大阪府 |
三浦 薫余 |
43歳 |
ファスナーを一直線にあげて夏 |
大阪府 |
瀬野 則子 |
43歳 |
ラムネの栓落ちて始まる夏の恋 |
大阪府 |
船戸 育代 |
43歳 |
夜の蟻貴方も思案中ですか |
大阪府 |
中山 幸恵 |
43歳 |
越してゆく十二月といふ峠かな |
東京都 |
楠田 伸彦 |
44歳 |
ぴったりと足に合ふ靴春隣 |
東京都 |
平林 典子 |
44歳 |
眩しさは心を映す白いシャツ |
神奈川県 |
岩見 京子 |
44歳 |
冬の夜心は遠くへ行きたがる |
神奈川県 |
和泉 まさ江 |
44歳 |
まだ来ない迷子になった福の神 |
新潟県 |
佐藤 和子 |
44歳 |
髪切って最初にあなたに逢いたいの |
新潟県 |
新飯田 たか子 |
44歳 |
わかるんだ雨の匂いときみの嘘 |
静岡県 |
根本 富士子 |
44歳 |
まっ白な歯がかぶりつく青りんご |
大阪府 |
大泉 重美 |
44歳 |
お月様私が眠るまでそばに居て |
広島県 |
田中 玲子 |
44歳 |
冬の月カーブミラーのその先に |
徳島県 |
藤本 亜矢子 |
44歳 |
ゆるゆると浮きを見つめる茶がうまい |
茨城県 |
猪狩 直樹 |
45歳 |
キャラメルを並んでたべる都会人 |
東京都 |
海老沢 信一 |
45歳 |
赤とんぼ二塁打打たれ河川敷 |
東京都 |
吉成 秀賦三 |
45歳 |
ひまわりや君はUFO見ただろう |
東京都 |
谷村 節子 |
45歳 |
せんべいのつや美しき秋暑かな |
神奈川県 |
竹澤 聡 |
45歳 |
景気よく天の岩戸よさあ開け |
神奈川県 |
岡田 大作 |
45歳 |
もみじ狩り母の姿を懐かしむ |
大阪府 |
大橋 清美 |
45歳 |
スナフキンに話したいこと暮の秋 |
徳島県 |
山田 絵里 |
45歳 |
マニキュアで指に輪を描き君想う |
徳島県 |
今田 真理 |
45歳 |
愛犬と歩む八十八夜かな |
福岡県 |
藤崎 昌一 |
45歳 |
梅咲いてバウムクーヘン丸かじり |
青森県 |
千吉良 岳 |
46歳 |
街路樹のてつぺんの影踏んで秋 |
群馬県 |
中野 千秋 |
46歳 |
宝くじ必ず当たる下一桁 |
埼玉県 |
佐藤 孝浩 |
46歳 |
髪切ってみんな忘れて見る桜 |
埼玉県 |
内田 隆一 |
46歳 |
白球に飛びつく君は鳥になる |
愛知県 |
寺田 久美子 |
46歳 |
カーテンの隙間から見る冬満月 |
三重県 |
坂本 哲治 |
46歳 |
白波に湾もりあがり初出漁 |
大阪府 |
相模 通王 |
46歳 |
障害を負って聞こゆる風の声 |
福岡県 |
田中 博行 |
46歳 |
紅白の巫女の仕草に凜となる |
佐賀県 |
大島 博文 |
46歳 |
五線譜に手拍子勝る祭りかな |
山形県 |
鈴木 実 |
47歳 |
こんなにも唐黍高く育ちけり |
埼玉県 |
神谷 小百合 |
47歳 |
一粒の宇宙の孤独金平糖 |
埼玉県 |
津村 みゆき |
47歳 |
雲切れてまぶしき里の冬紅葉 |
神奈川県 |
早乙女 健太郎 |
47歳 |
苺買い弾ける笑顔予想する |
愛知県 |
野田 美和子 |
47歳 |
柚子を |
広島県 |
寺岡 寿敬 |
47歳 |
英字新聞にチューリップ包まれる |
山口県 |
東大寺 妙子 |
47歳 |
雪降れば町はカンバス子はゴッホ |
山形県 |
阿部 勉 |
48歳 |
病める子の春を待っての桜餅 |
山形県 |
迎田 幸子 |
48歳 |
一回で決まるジャンケン風光る |
埼玉県 |
篠塚 千恵美 |
48歳 |
生徒より先には泣けない卒業式 |
東京都 |
武江 和三 |
48歳 |
鉛筆の先丸くなり春は来る |
静岡県 |
佐野 暢彦 |
48歳 |
愛犬と同じ夢みる春の午後 |
大阪府 |
原 理恵子 |
48歳 |
鬼瓦最後の雪を落としけり |
兵庫県 |
住谷 秀樹 |
48歳 |
相合傘恋もしずくもはんぶんこ |
兵庫県 |
金曽 和子 |
48歳 |
セーターは情熱の赤待ち合わせ |
島根県 |
河村 和子 |
48歳 |
遮断機の向こうはトンボ共和国 |
北海道 |
井口 裕之 |
49歳 |
おお苦い娘の彼氏がいれたお茶 |
東京都 |
山田 宜裕 |
49歳 |
ひとつずつメニュー読む夫小正月 |
東京都 |
川上 智子 |
49歳 |
パソコンの前で息子にさからえず |
東京都 |
岩波 啓子 |
49歳 |
寄り添うて今再びの春を待つ |
東京都 |
高倉 あけみ |
49歳 |
ラジオより圓朝怪談ノイズ入り |
長野県 |
竹村 雄次 |
49歳 |
独り居に飛蝗くわえて猫帰る |
香川県 |
豊島 令子 |
49歳 |
立春や受験の息子の靴洗う |
福岡県 |
柳本 昭子 |
49歳 |
大佛や幾度越へる年の暮 |
東京都 |
坂本 智 |
50歳 |
青林檎剥く手首の白さかな |
神奈川県 |
中込 江津子 |
50歳 |
色彩を忘れてしまう冬の朝 |
福井県 |
大久保 雄一 |
50歳 |
スウィトピー新しき出会いに幸あれと |
広島県 |
奈良井 曜子 |
50歳 |
月光を浴びて狐になりました |
埼玉県 |
菅野 耕平 |
51歳 |
トンネルの向こうは雪だと知らぬ子達 |
千葉県 |
芋川 一昌 |
51歳 |
初雪がもったいなくて妻を呼び |
千葉県 |
山田 高平 |
51歳 |
一坪のコーヒースタンド小鳥来る |
東京都 |
関塚 文子 |
51歳 |
往来のひとを避けつつ落ち葉掃き |
東京都 |
花沢 寛子 |
51歳 |
見て見てと野から飛び出すつくしの子 |
広島県 |
中尾 直子 |
51歳 |
「サクラサク」そんな家計簿作りたい |
山口県 |
金保 知子 |
51歳 |
鱗雲追って一人の午後暮れる |
香川県 |
石川 晶子 |
51歳 |
書き溜めたレシピそのまま吾子巣立つ |
北海道 |
古賀 まゆみ |
52歳 |
Tシャツの砂を払って閉会式 |
埼玉県 |
赤井 摩弥子 |
52歳 |
ランドセル殿様飛蝗連れ戻る |
東京都 |
斎藤 三津雄 |
52歳 |
メールより電話が恋しい夜長かな |
神奈川県 |
石川 久美子 |
52歳 |
駅裏で時間調整春一番 |
神奈川県 |
大西 惠 |
52歳 |
寝る場所を変えて飾りし雛人形 |
愛知県 |
本郷 直 |
52歳 |
片隅で春を打ち合う卓球部 |
鳥取県 |
門脇 かずお |
52歳 |
ジリジリと線香花火の底力 |
広島県 |
大竹 保行 |
52歳 |
五十路きて生きる意味問う文庫本 |
北海道 |
菅井 亜沙子 |
53歳 |
勲章と無縁冷酒冷奴 |
千葉県 |
白石 勉 |
53歳 |
朝顔がピクンと跳ねて露が散り |
千葉県 |
宝来 稔子 |
53歳 |
いもうとに熟年の恋石蕗は黄に |
東京都 |
尾上 恵子 |
53歳 |
父母に一息つかす夏の雨 |
新潟県 |
山賀 ユキエ |
53歳 |
小春日に一日得した暖かさ |
新潟県 |
齋藤 茂弘 |
53歳 |
水際に妻を待たせて朧かな |
福井県 |
石田 礼子 |
53歳 |
君の名は桃太郎てふトマト買ふ |
山口県 |
勝島 裕子 |
53歳 |
日が沈み夜のペンキ屋やって来る |
佐賀県 |
古賀 由美子 |
53歳 |
強風に空は動じず五月晴れ |
埼玉県 |
中垣 薫雄 |
54歳 |
哲学をすなるゴリラに春の風 |
東京都 |
浅野 幹男 |
54歳 |
節分に笑える程の豆を喰う |
東京都 |
小倉 千恵美 |
54歳 |
女湯も男湯もただ盆の月 |
岐阜県 |
纐纈 敏彦 |
54歳 |
頭文字だけで予定を入れる春 |
愛知県 |
青砥 和子 |
54歳 |
雪催い電球五個を買ひ置きぬ |
大阪府 |
太田 省三 |
54歳 |
草野球夕日まるごと打ってやる |
兵庫県 |
平手 礼子 |
54歳 |
右耳にみんみん蝉を棲まわせり |
高知県 |
野村 悦子 |
54歳 |
イケメンの前にぽとりと寒椿 |
秋田県 |
渡辺 ユキ |
55歳 |
稲光る中を新線突っ走る |
茨城県 |
斉藤 洋子 |
55歳 |
春隣り陽だまりで待つ交差点 |
栃木県 |
中山 紋子 |
55歳 |
秋の蚊を叩いて季語が消滅し |
千葉県 |
鈴木 久枝 |
55歳 |
冬将軍4泊5日でやって来る |
東京都 |
橋本 ナナコ |
55歳 |
揚げ花火三段腹の波打てり |
神奈川県 |
加藤 孝子 |
55歳 |
干されたる大根のよう床に入る |
福井県 |
内藤 尚子 |
55歳 |
解雇されまぶしすぎるよ春の陽は |
長野県 |
村松 みどり |
55歳 |
大南瓜そろそろ馬車にならないか |
兵庫県 |
平林 野楚子 |
55歳 |
これ以上吸はぬ掃除機秋の蝉 |
愛媛県 |
栗田 修次 |
55歳 |
障害を笑い飛ばせる妻強し |
熊本県 |
松村 元美 |
55歳 |
霧島の鹿棲む森を縫って行く |
埼玉県 |
大島 すみ子 |
56歳 |
ひぐらしの声の先っぽ風となる |
長野県 |
丸山 匡 |
56歳 |
UFOは海月の母船かもしれぬ |
長野県 |
高垣 純子 |
56歳 |
魚市の蛸が |
大阪府 |
寺岸 康守 |
56歳 |
島原の灯りまぶしい夜勤かな |
熊本県 |
切通 英子 |
56歳 |
生徒らを叱りし帰路の月明し |
北海道 |
増田 篤子 |
57歳 |
漬物に素粒子論を感じとる |
埼玉県 |
横田 みち子 |
57歳 |
限界の村に今年も梅の花 |
千葉県 |
日下部 佐知子 |
57歳 |
年越しの鐘の数よりまだわかい |
千葉県 |
黒川 厚生 |
57歳 |
酒断ちて体内時計遅れけり |
千葉県 |
吉井 加壽人 |
57歳 |
ハイジャンプ木の葉のように越えてゆく |
千葉県 |
小田中 準一 |
57歳 |
自販機もごろりと歌う雪の駅 |
大阪府 |
峠岡 利博 |
57歳 |
啓蟄や墨つぼに水足してやる |
愛媛県 |
渡辺 功 |
57歳 |
父と子のじゃんけん歩き冬茜 |
千葉県 |
谷口 よし子 |
58歳 |
退職後己等は妻のアッシー君 |
長野県 |
小林 一二三 |
58歳 |
等高線四五本越えて秋に会い |
岐阜県 |
細野 理 |
58歳 |
百年の味噌蔵香る小六月 |
愛知県 |
桑田 隆行 |
58歳 |
ゆっくりと話せば春の風になる |
大阪府 |
赤松 ますみ |
58歳 |
歳月に皺を刻まれ吊し柿 |
鳥取県 |
西村 朱美 |
58歳 |
人生を輪切りにすればハ長調 |
岩手県 |
高橋 悦朗 |
59歳 |
古本の『親鸞』買って冬の坂 |
千葉県 |
小泉 健治 |
59歳 |
とんぼうや句帳を覗き去りにけり |
千葉県 |
築舘 呑空 |
59歳 |
遠花火音がとぼけて後を追ふ |
東京都 |
小倉 真理子 |
59歳 |
年金を考えてゐる水すまし |
東京都 |
長谷部 はる子 |
59歳 |
暖かさポッケにしまう帰り道 |
神奈川県 |
原 豊 |
59歳 |
菜の花や仏壇に陽の匂いして |
神奈川県 |
福島 海光 |
59歳 |
今の私そのまま冬の日本海 |
石川県 |
中田 君枝 |
59歳 |
背泳ぎでさくらの海を泳ぎ切る |
静岡県 |
今井 忠雄 |
59歳 |
腹の虫なだめてくれた握り飯 |
大阪府 |
島尾 清子 |
59歳 |
わがうちの狩人の血よ野火走る |
山口県 |
安達 輝美 |
59歳 |
忘れ鉢隅で咲いてる福寿草 |
栃木県 |
斎藤 千代子 |
60歳 |
昼顔が客待ち顔の分譲地 |
埼玉県 |
東條 容子 |
60歳 |
いにしえの見えてきさうな式部の実 |
埼玉県 |
宇音 洋子 |
60歳 |
ブーメラン春のなごりを切ってをり |
東京都 |
井上 かつ美 |
60歳 |
満天の星を流して光る川 |
神奈川県 |
高橋 緑 |
60歳 |
子の靴が秋を拾って帰りけり |
愛知県 |
神戸 隆三 |
60歳 |
野仏の鼻の低さが温かい |
大阪府 |
村上 恵美子 |
60歳 |
一つだけ残った柿を百舌と見る |
大阪府 |
亀川 富雄 |
60歳 |
ドレミファのラが恋をして春の虹 |
兵庫県 |
立脇 操 |
60歳 |
すききらいすききらいすきはなすみれ |
兵庫県 |
國分 則夫 |
60歳 |
初湯かな胸のふくらみそめし子と |
香川県 |
中山 善子 |
60歳 |
音さえも隠してしまう冬の夜 |
大分県 |
松岡 好将 |
60歳 |
ふるさとをなお遠くする無人駅 |
埼玉県 |
森戸 遊馬 |
61歳 |
山盛りの春を花屋が解き放つ |
埼玉県 |
高橋 惠子 |
61歳 |
当たったらと捕らぬ狸の宝くじ |
千葉県 |
大和 国敏 |
61歳 |
平成の宇宙人となり冬帽子 |
東京都 |
高橋 透水 |
61歳 |
団栗の机上にひとつレノンの忌 |
静岡県 |
山崎 正憲 |
61歳 |
帰省してしきりに庭を掃いており |
大阪府 |
谷川 すみれ |
61歳 |
山々の |
大阪府 |
木村 伊佐子 |
61歳 |
この星の回る音聴く花の夜 |
大阪府 |
吉田 薫 |
61歳 |
六花とは素敵なことば手の平に |
鳥取県 |
山元 眞由美 |
61歳 |
ひっそりと文人農夫筆遺し |
鳥取県 |
谷口 潜風 |
61歳 |
菜の花や駅弁手に手に途中下車 |
香川県 |
大池 暹 |
61歳 |
煮凝や二人に然したる話題なし |
茨城県 |
奥村 雄治 |
62歳 |
菜畑や空の領域まで冒す |
群馬県 |
高橋 智子 |
62歳 |
湯豆腐の湯気も上手にすくいけり |
東京都 |
佐藤 博 |
62歳 |
カレンダーといえど富士山一礼す |
香川県 |
大西 定 |
62歳 |
侘助や本堂までの長き廊 |
山形県 |
齋藤 峯男 |
63歳 |
獅子踊り秋夕焼の中に舞ふ |
山形県 |
|
63歳 |
赤とんぼ未だ昭和が抜けきれず |
千葉県 |
南木 きちゑ |
63歳 |
暖かや一日券で巡る駅 |
東京都 |
本多 永勝 |
63歳 |
落ち葉掃く男どうしの会話かな |
神奈川県 |
南里 要 |
63歳 |
夏草の匂いの回る洗濯機 |
岡山県 |
船越 洋之 |
63歳 |
万緑の呑み込んでゆく一軒家 |
熊本県 |
牧野 立身 |
63歳 |
遠足の子等に混じって遍路行く |
埼玉県 |
大森 昇司 |
64歳 |
一日は二十四時間かたつむり |
埼玉県 |
廣田 絹子 |
64歳 |
燕来て余生に小さき弾みあり |
千葉県 |
永田 球美子 |
64歳 |
独身を貫いている麦わら帽 |
神奈川県 |
加賀田 せん翠 |
64歳 |
干支の牛賀状の端で畏まる |
新潟県 |
中村 栄美子 |
64歳 |
佗助がコロリと落ちた鉢の中 |
大阪府 |
藤原 千恵子 |
64歳 |
島渡る風に数多の干鰈 |
兵庫県 |
片山 蛍石 |
64歳 |
つばめの子地球丸いか四角いか |
奈良県 |
|
64歳 |
ふるさとの花の便りは風に聞け |
山口県 |
世良 昭 |
64歳 |
紫陽花の四等身を壷に活け |
愛媛県 |
八木 紘子 |
64歳 |
雑魚寝して往時語らう夏座敷 |
北海道 |
佐藤 正文 |
65歳 |
禁断の言葉こぼしてからすうり |
茨城県 |
海東 時江 |
65歳 |
この年を確かに生きて煤払う |
埼玉県 |
国吉 真弘 |
65歳 |
朝市の客に囲まれ魚干す |
千葉県 |
木村 桂子 |
65歳 |
大股で越ゆるジーパン春の泥 |
東京都 |
長谷川 瞳 |
65歳 |
郭公や雲に棹さし太公望 |
神奈川県 |
三田 義之 |
65歳 |
光る爪ベビーカー押す浅き春 |
長野県 |
横山 憲司 |
65歳 |
赤児抱く花の蕾を抱くごとく |
京都府 |
亀谷 侑久 |
65歳 |
生身魂指輪かざしてをりしかな |
鳥取県 |
岩水 節子 |
65歳 |
鰯雲つぎつぎ屋号告げる村 |
沖縄県 |
豊里 美代子 |
65歳 |
どか雪の二度来て未だ序章なり |
秋田県 |
池田 崇 |
66歳 |
下車駅は今夕立の中にあり |
栃木県 |
平川 宏子 |
66歳 |
折紙の角を合わせて十二月 |
埼玉県 |
田中 暢子 |
66歳 |
木枯しの吹きぬけてゆく埴輪の目 |
千葉県 |
小川 孝 |
66歳 |
ボロ市の売子まどろむ昼下り |
神奈川県 |
千葉 実 |
66歳 |
寒稽古身丈に余る防具負ひ |
静岡県 |
安藤 勝志 |
66歳 |
出来立ての寒九のカレーライスかな |
兵庫県 |
村上 寿恵 |
66歳 |
合掌のかたちに両手春の水 |
香川県 |
田岡 弘 |
66歳 |
縄文の香りを繋ぐ稲を刈る |
秋田県 |
池田 郷太郎 |
67歳 |
癖のある踊りの後に |
埼玉県 |
清水 三郎 |
67歳 |
門に出て初秋の風を受取りぬ |
千葉県 |
春山 武雄 |
67歳 |
こんなことしてる場合か夢の中 |
東京都 |
喜瀬 倫男 |
67歳 |
家計簿に火の手があがる三の酉 |
東京都 |
納堂 寿恵 |
67歳 |
草の実を床にこぼして着替えする |
神奈川県 |
原 和子 |
67歳 |
出航の敬礼受ける百合鴎 |
神奈川県 |
山口 和子 |
67歳 |
手みやげに母の大事な寒卵 |
長野県 |
曽根原 幸人 |
67歳 |
湯タンポが雪降る音を聞いている |
三重県 |
水野 隆夫 |
67歳 |
ほお張れば母の手塩の隠し味 |
大阪府 |
寺脇 純一 |
67歳 |
黒猫のいる売り家の夏の月 |
大阪府 |
谷口 裕治 |
67歳 |
銀杏の数でもめてる茶碗蒸し |
宮崎県 |
近藤 國法 |
67歳 |
若菜摘む地球の隅をすこし剥ぐ |
埼玉県 |
大西 定子 |
68歳 |
寝息ごと渡す赤子や春隣 |
千葉県 |
保坂 和郷 |
68歳 |
てのひらに福の軽さよ達磨市 |
東京都 |
佐藤 まり子 |
68歳 |
桜散り日本の祭り一つ終え |
東京都 |
津村 信之 |
68歳 |
冬木の芽空の蒼さに答えけり |
山梨県 |
有泉 政弘 |
68歳 |
UFOも溶け込む様な冬銀河 |
岐阜県 |
不後 功雄 |
68歳 |
コーヒーを立てる間の夕立かな |
和歌山県 |
楠木 たけし |
68歳 |
朝霧にパン工房の匂いかな |
茨城県 |
川田 昌 |
69歳 |
やがて来る銀河系から給水車 |
埼玉県 |
野村 辰秋 |
69歳 |
烏瓜どのスイッチを押せばつく |
埼玉県 |
松居 一江 |
69歳 |
行く春の名残を惜しむ花筏 |
東京都 |
深井 仁志 |
69歳 |
満月を龍馬が背負う桂浜 |
東京都 |
岡村 一道 |
69歳 |
寒の水注し晩学の筆を持つ |
福井県 |
山内 てるこ |
69歳 |
地図の海およぎきつたる夜の蟻 |
岐阜県 |
鈴村 泰左右 |
69歳 |
騎馬戦の先頭の子の声がわり |
愛知県 |
伊井 松美 |
69歳 |
目を入れて白極わまれり雪うさぎ |
滋賀県 |
岡本 正平 |
69歳 |
おにぎりが百倍美味し梅日和 |
大阪府 |
日野 満子 |
69歳 |
花屑に染められてゆく石の段 |
大阪府 |
内海 善子 |
69歳 |
やりくりを妻にまかせて無一文 |
大阪府 |
中野 義弘 |
69歳 |
急ぐこと何もなけれど夏帽子 |
大阪府 |
高橋 一夫 |
69歳 |
夏期休暇右脳左脳も遊ばせて |
青森県 |
阿久津 凍河 |
70歳 |
光る野におんぶばったの愉悦かな |
埼玉県 |
久世 孝雄 |
70歳 |
急がぬと決めて団子や秋遍路 |
千葉県 |
中山 美枝子 |
70歳 |
公園に響く親子の否定形 |
千葉県 |
有薗 哲也 |
70歳 |
着ぐるみの汗だくゴジラ戦闘中 |
千葉県 |
宇都宮 正 |
70歳 |
みな昼寝先住民のレストラン |
東京都 |
三浦 正明 |
70歳 |
大夏野馬体に刻む名字かな |
東京都 |
深澤 敬子 |
70歳 |
あっちむいてぷいのまんまや十三夜 |
神奈川県 |
一宮 英典 |
70歳 |
春光に螺鈿の青の動き出す |
福井県 |
丸岡 清美 |
70歳 |
炎天やいづこの道も地のほてり |
静岡県 |
酒井 瑛弌 |
70歳 |
芋を掘る園児地球をゆさぶって |
京都府 |
四方 格 |
70歳 |
欲出すな花も見頃は八分咲き |
大阪府 |
榎木 重一 |
70歳 |
他所行きも着ぶくれてゆく母が好き |
兵庫県 |
中井 栄子 |
70歳 |
終電の過ぎしホームに雪女 |
群馬県 |
森 美智子 |
71歳 |
賽銭の尽き果てにけり福詣 |
埼玉県 |
小澤 淳二 |
71歳 |
疾すぎて手で押えたくなる時間かな |
東京都 |
奥脇 敏夫 |
71歳 |
石けりの小石包める春の草 |
神奈川県 |
加藤 紀久 |
71歳 |
作るほどに大きくなりぬ草の餅 |
神奈川県 |
小林 比奈子 |
71歳 |
涙ため大きな返事卒業す |
富山県 |
林 武司 |
71歳 |
古稀すぎてなお靴軽き更衣 |
石川県 |
前川 久宜 |
71歳 |
春立つやことりと開く木の扉 |
大阪府 |
岸 薫 |
71歳 |
点滴に春の力をもらいけり |
徳島県 |
冨本 直子 |
71歳 |
花木瓜や母のよろこぶ金平糖 |
愛媛県 |
三崎 由紀子 |
71歳 |
雪の峰ひそめ潤おう最上川 |
山形県 |
加藤 進二 |
72歳 |
田じまいの煙一筋遠筑波 |
茨城県 |
斉藤 美智子 |
72歳 |
夏掛けの我より孫へ移りけり |
千葉県 |
後藤 |
72歳 |
水音が鳥になるまで絞りけり |
東京都 |
福沢 千秋 |
72歳 |
あいうえお「ん」迄書けて卆園し |
神奈川県 |
平井 弘和 |
72歳 |
クレパスの全色春の色となる |
静岡県 |
桑原 由紀子 |
72歳 |
絵本より踊り出でたるハローウィン |
愛知県 |
辻 昌子 |
72歳 |
初日さす窓の結露の耀きぬ |
三重県 |
境谷 紀子 |
72歳 |
怪獣のおならという子春一番 |
京都府 |
中村 貢 |
72歳 |
ままごとやひょいととかげの客が来る |
広島県 |
中原 弘美 |
72歳 |
温暖化地球が裂ける音ばかり |
北海道 |
江田 三峰 |
73歳 |
米を研ぐ母の水音まだ昭和 |
秋田県 |
小林 春光 |
73歳 |
白線が残る校庭卒業す |
埼玉県 |
角貝 久雄 |
73歳 |
年とらぬ影みちづれに初詣 |
千葉県 |
菊間 敏子 |
73歳 |
乳母車片手で開脚春の街 |
千葉県 |
比留間 丈夫 |
73歳 |
方言ではずしてくれる枝の凧 |
東京都 |
森本 和子 |
73歳 |
木菟と内緒話をしてみたい |
神奈川県 |
金子 嵩 |
73歳 |
ハンドベル駅舎に響くクリスマス |
静岡県 |
吉井 仁 |
73歳 |
侘助や幼なじみがひよっこりと |
愛知県 |
森下 芙美子 |
73歳 |
これ写楽あれはピカソの福笑ひ |
京都府 |
佐々木 信夫 |
73歳 |
子らもみな荷物持たされ暮の駅 |
大阪府 |
中西 スミ子 |
73歳 |
藁赤き古代米なり注連作 |
秋田県 |
藤原 洋子 |
74歳 |
校長の大きな顔に落花かな |
神奈川県 |
島田 ひかる |
74歳 |
路地夛き旧き街並風光る |
兵庫県 |
新倉 三保子 |
74歳 |
頬被朝市の人声太き |
茨城県 |
廣瀬 和喜 |
75歳 |
凧あげに父親の株上げにけり |
埼玉県 |
宮田 昭歌 |
75歳 |
華やかな源氏絵巻や花の午后 |
東京都 |
井原 毬子 |
75歳 |
大根畑一直線に富士に伸ぶ |
神奈川県 |
西岡 和之 |
75歳 |
家中で西瓜と平和の丸噛り |
福井県 |
笹木 志津子 |
75歳 |
退屈の寄って来てゐる日向ぼこ |
大阪府 |
寺井 満穂 |
75歳 |
金平糖分かちて春の日溜りに |
島根県 |
池田 ツルヨ |
75歳 |
用件を切り出す前にすするお茶 |
熊本県 |
和田 信敏 |
75歳 |
椋鳥の大群一樹をのみ込めり |
北海道 |
羽賀 純子 |
76歳 |
種袋ふれば水恋う音がする |
栃木県 |
川俣 百子 |
76歳 |
湯豆腐や湯気を分ちて五十年 |
新潟県 |
嶋 八重子 |
76歳 |
ようこそと椅子をすすめる日永かな |
静岡県 |
金澤 澄子 |
76歳 |
走り根のところどころに蕗の薹 |
三重県 |
榎本 せい子 |
76歳 |
喝采に秋を奏でる混ぜごはん |
香川県 |
三木 宏茂 |
76歳 |
春一番冬をけとばし通り去る |
栃木県 |
七原 孝夫 |
77歳 |
薄き日を集めて杣の目刺焼く |
東京都 |
瓜生 順 |
77歳 |
押入にしまひ忘れし余寒かな |
東京都 |
森住 霞人 |
77歳 |
極楽へ少し間があり春炬燵 |
神奈川県 |
須佐 はじむ |
77歳 |
冬うらら五百羅漢の五官かな |
山梨県 |
清水 睦美 |
77歳 |
ふるさとは熊に注意の村となる |
長野県 |
内川 伝夫 |
77歳 |
立春のカステラ厚く切りにけり |
大阪府 |
坂本 安子 |
77歳 |
十二月八日きりりと髪束ね |
兵庫県 |
土居 信子 |
77歳 |
鴬が来てゐるという嫁の声 |
埼玉県 |
前田 美智子 |
78歳 |
万太郎好みの猪口やどぜう汁 |
東京都 |
北山 雅義 |
78歳 |
健啖は昔のことよ雑煮餅 |
岐阜県 |
林山 章三 |
78歳 |
鉛筆のコトリと落ちし寒さかな |
佐賀県 |
原 峻一郎 |
78歳 |
セーターにふとポケットのない不安 |
北海道 |
西明 英男 |
79歳 |
牛乳の大きなコップ若葉風 |
福島県 |
齋藤 正 |
79歳 |
寒牡丹紅のひとひら落としけり |
茨城県 |
吉田 都代子 |
79歳 |
交番から戻ってこない蝶がいる |
千葉県 |
はら おさむ |
79歳 |
音沙汰という風吹くあたり梅三分 |
東京都 |
豊田 イサ子 |
79歳 |
病室に蛍放つを奢りとす |
福井県 |
寺井 富三郎 |
79歳 |
行く秋や性善説に棹をさす |
三重県 |
小林 秀夫 |
79歳 |
不知火の見ゆる駅まで切符買う |
福岡県 |
牟田 正 |
79歳 |
薬より美人ナースで快復し |
東京都 |
土方 昭光 |
80歳 |
金髪を黒に戻して卒業す |
東京都 |
岡林 俊子 |
80歳 |
躓いた石を宇宙へ蹴りかえす |
神奈川県 |
平綿 良則 |
80歳 |
鷹鳩と化して少年兵の墓 |
福井県 |
橋本 典男 |
80歳 |
繋がれし舟のし上げて水枯れる |
静岡県 |
松下 茂 |
80歳 |
茶摘歌空の明るさ引き寄せる |
兵庫県 |
田中 昭子 |
80歳 |
幼稚園サクラのような顔ばかり |
兵庫県 |
鈴木 武夫 |
80歳 |
秋彼岸頼まれてゐる馬穴かな |
北海道 |
佐藤 晴峰 |
81歳 |
夏近し鯨の雲が街に来た |
新潟県 |
鈴木 寛 |
81歳 |
絵手紙の蟹が横這いして困る |
岡山県 |
原 次代 |
81歳 |
信心といふて鰯の頭挿す |
群馬県 |
志賀 敏彦 |
82歳 |
沈黙をこよなく愛す寒卵 |
群馬県 |
星野 平一 |
82歳 |
二人には広いテーブル冬薔薇 |
東京都 |
栗栖 和枝 |
82歳 |
夕顔に覗かれているしまい風呂 |
東京都 |
木村 光子 |
82歳 |
きさらぎの日差し牽き出す仔牛かな |
福井県 |
橋谷 重子 |
82歳 |
鳶舞へり春爛漫を輪に入れて |
長野県 |
仙石 佳雄 |
82歳 |
巻貝の奥は未知数おぼろの夜 |
岐阜県 |
小林 昌子 |
82歳 |
病院までの雪先づ掻いて道つくる |
愛知県 |
春日井 純子 |
82歳 |
掌を出せば四温吐き出す蛇口かな |
三重県 |
谷合 美代子 |
82歳 |
躓いて木の実の国へ転びけり |
山口県 |
中本 千歳 |
82歳 |
何したと言ふことなく年暮れり |
北海道 |
小山 良 |
83歳 |
立春や朝の新聞廻し讀み |
新潟県 |
高橋 キヨミ |
83歳 |
日に風に骨を抜かれし干し大根 |
東京都 |
松宮 昭 |
84歳 |
熱の児に飾り雛様抱かせけり |
福岡県 |
山本 恒子 |
85歳 |
日本語で話す人欲し十三夜 |
ブラジル |
赤木 まさ子 |
85歳 |
しばらくは海を見ている新入生 |
埼玉県 |
木元 恵津子 |
86歳 |
乳母車野に白蝶をふやしおり |
神奈川県 |
多田 武 |
86歳 |
美しい汗を隠して踊り笠 |
徳島県 |
坂野 暁月 |
86歳 |
蹴る石も無き家路ゆく啄木忌 |
石川県 |
河島 春子 |
87歳 |
秋の空青一色の平和かな |
長崎県 |
吉本 カネ |
87歳 |
紅葉の先の先まで見つくさん |
東京都 |
古閑 カイ |
90歳 |
途中より教師が夢中雪だるま |
岐阜県 |
水野 金吾 |
90歳 |
高き山富士と名づけて移民老ゆ |
ブラジル |
木村 都由子 |
90歳 |
地図のなき黄泉路の旅や春惜しむ |
群馬県 |
鈴木 うめ |
91歳 |
古団扇移民の秘話をあふぎ出す |
ブラジル |
小橋 矢介夫 |
92歳 |
日溜りを掬いし指に春立ちぬ |
千葉県 |
南條 勝子 |
95歳 |
白魚の茹で上りたる匂ひかな |
東京都 |
山際 満恵 |
101歳 |