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お〜いお茶新俳句大賞 > 第十二回 > 佳作特別賞 その2

第十二回受賞作品


佳作特別賞
その2

ダッフルのフードでかくす涙のあと 富山県 吉田 悦子 23歳
年休をもらって猫と昼寝する 愛知県 伊藤 直美 24歳
雛に会い雛の目鼻で眠りけり 富山県 中尾 真紀 26歳
打ち寄せる岸辺がなくて冬の旅 広島県 甲斐 隆宏 27歳
嫁ぐ日にグラスの向こうでにじむ父 神奈川県 市原 祐子 29歳
おてんばでスカート知らずもひな祭り 福岡県 村山 恭子 29歳
木枯しの吹く日馴染みのパン屋消え 神奈川県 舘岡 文 30歳
負けないぞシングルママは風を切る 神奈川県 阿部 好江 30歳
子供の手頭にのせると春の風 千葉県 高木 日登美 32歳
ストレスも出せたらいいなゴミの日に 愛知県 安部 ゆかり 33歳
満ちたりし光蜻蛉の羽の影 東京都 小澤 小百合 33歳
つちのこに齧られている春の月 兵庫県 神ア 政治 33歳
夕焼けを見て少年に戻りけり 神奈川県 川原 浩和 33歳
歩道橋黄色い帽子のヒヨ子たち 埼玉県 菅原 典子 35歳
ちびかいじゅうねている時はおひなさま 滋賀県 清田 文子 35歳
なつかしいにおい子供の給食袋 大阪府 西脇 真由美 36歳
今日の日が癒されてゆく夜の梅 東京都 津山 孝文 36歳
風の子とかけて笑えばわれも風 千葉県 堀江 香織 37歳
たんぽぽに内緒話のもんしろちょう 大阪府 藤谷 恵美子 37歳
まだすこしお化粧下手な紅葉たち 奈良県 上原 悦子 37歳
春間近ねむりひめなど演じよう 北海道 松田 佳子 37歳
サイダーの泡のごとくに働きぬ 東京都 名取 光広 38歳
冬瓜も人も水分ばかりの身 富山県 早野 美以子 38歳
宝石の量り売りかな芋の露 東京都 久保 隆 39歳
なぜ生きるそれを知りたいから生きる 岩手県 三井 礼子 39歳
ただいまの声がピョンピョンはずんでる 滋賀県 和辻 麗子 39歳
古書店に転がっている夏休み 東京都 宮坂 美香 40歳
立読みの肩の触れ合ふ十二月 青森県 古川 和子 42歳
屋根裏に青蛇居たり籖を買う 静岡県 田名瀬 新太郎 45歳
大根をわが子のように抱き上げる 愛知県 加藤 学 50歳
夫すぐに記者の目となる消防車 長野県 縣 展子 50歳
雛壇の一人となりて妻がいる 大阪府 鈴木 茂雄 50歳
バレエ好きつま先ちょっと立ててみる 大阪府 中西 佐千代 51歳
夜桜や猫やわらかに宙に消え 兵庫県 志茂 哲郎 51歳
皮ジャン着てバイクに乗る母喜寿をすぎ 静岡県 村松 厚子 52歳
何もしないという贅沢もあり新茶くむ 東京都 伊藤 亜無 52歳
冬銀河猫の孤独とすれ違う 東京都 平原 りの 52歳
春日や市民課に置く老眼鏡 北海道 鮎川 由美子 53歳
原宿がいつしか巣鴨散歩道 東京都 吉田 正子 53歳
夕焼をすくい取ってるパワーショベル 大分県 岸本 千鶴子 55歳
春の雲ちぎれて眠りこける母 千葉県 福田 柾子 56歳
暑中見舞最後に愛と書きしかな 愛知県 渡辺 修 57歳
なあばあさんはいおじいちゃん日向ぼこ 北海道 村山 紀之 60歳
豆しぼり背中で眠る夏祭り 新潟県 桑原 朝子 60歳
何となくおわれるごとく落葉焚く 兵庫県 岸 慶子 62歳
味気なき世といふなかれ唐辛子 静岡県 米山 潤三 62歳
夜濯の小物ばかりを叩き干す 兵庫県 田辺 公恵 63歳
水餅の上ゆく淋しい帆船が 愛知県 とうむら みよこ 63歳
図書館といふ深山や西行忌 東京都 渡邉 遼水 64歳
白梅や独りのときも背を正し 千葉県 土屋 世津子 65歳
手話の子のつぶらな瞳桃の花 愛知県 梶田 道子 65歳
無印の家です今は立葵 神奈川県 金子 経子 65歳
真夜中の妻のハミング菖蒲風呂 大分県 井元 誠司郎 66歳
毛糸編むロシア民謡愛しをり 愛知県 中村 実 66歳
朝刊のまとひし秋気ひろげをり 広島県 岡田 幸 66歳
みどり児の手相くっきり星涼し 埼玉県 藤井 順子 67歳
春うらゝ乳歯光って屋根の上 新潟県 金井 智代 67歳
分別の果ての独りに至福の茶 東京都 落合 昌子 70歳
みどりごをころがして拭く十三夜 滋賀県 清水 良次 70歳
正月の面白くなる齢かな 岐阜県 山村 忠男 70歳
人参の人参色で冬はじまる 東京都 高本 松栄 70歳
一人にも夕支度あり大根たく 徳島県 猪子 梅子 71歳
入道雲お前は誰の門番か 千葉県 河原 詳次 71歳
夢のひとつは歩いて陽の中花の中 神奈川県 印南 房吉 72歳
裸拭くたびに自分を消してゐる 静岡県 西場 栄光 73歳
雪解かす風あり人生肯定派 東京都 松本 茂 74歳
一からの数の終りの天の川 茨城県 岡野 一郎 74歳
鴉にも美声のありて春隣り 愛知県 西谷 千枝子 75歳
ピーマンの色で迷っている料理 新潟県 野沢 正二 76歳
たくましき少女の腿の五人抜き 静岡県 堀内 陽雄 76歳
初蝶の風見つけては乗り移り 広島県 石田 黄雀 78歳
春昼や引けば鳴るなり小抽出 広島県 世良 元子 79歳
右肩が凝ってるバスの二人席 千葉県 猶原 繁野 79歳
紙風船畳む中より笑い声 兵庫県 村山 孝雄 81歳
銭湯の富士の麓の御慶かな 東京都 星野 敏夫 88歳