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ゴルフ5レディスプロトーナメント(2002)

初日にトップに立ったのは、プロ6年目の小林ひかるプロ。7バーディー、2ボギーの自己ベスト67をマークした。トップと1打差の2位には秋山琴美プロ、2打差の3位に天沼知恵子プロが続き、2アンダーの4位タイに、地元の服部道子プロ、平瀬真由美プロ、そして塩谷育代プロらがつける展開となった。
2日目は、初日4位タイにつけていた塩谷育代プロが6バーディー、1ボギーというすばらしい内容でラウンドし、トータル7アンダーで小林ひかるプロに並んだ。新しいドライバーが非常にしっくりきて、全てのショットが充実していたという。そして3位タイには昨年の賞金女王不動裕理プロが、前日の10位タイから順位をあげてきた。若手の大山志保プロが4アンダー5位タイ、台湾の大物ルーキー・魏ユンヂェプロが3アンダー7位タイでトップを狙う。 

最終日、塩谷育代プロはスタートから4連続バーディー。特に4番ホールでは20mのバーディーパットを決め、10番のロングホールではイーグルを奪うなど、1年2ヶ月ぶり、通算19勝目に向かって独走態勢を築いた。しかし終盤、13番・15番とボギーを打ち、最終18番を迎えた時点では、小林ひかるプロに2打差まで迫られていた。最終ホール18番、最初にティーショットを打った小林ひかるプロはフェアウェーど真ん中へ。
一方、塩谷育代プロは左のラフに曲げてしまいピンチに見舞われた。セカンドショットはグリーン奥へこぼした。バーディー・ボギーでプレーオフとなる状況の中、塩谷育代プロの3打目は絶妙なアプローチでパー圏内に寄り、小林ひかるプロのバーディーパットはわずかカップの右を通りぬけた。塩谷育代プロは結果的にはボギーだったが、かろうじて1打差で今季初優勝を飾った。1年2ヶ月ぶり、通算19勝目。ハラハラドキドキの優勝となった。 

この大会の始まる4日前に、弊社会長の本庄正則が急逝した。訃報を聞いて駆け付けた塩谷育代プロは近親者で執り行われた通夜・告別式に参列し、その足でトーナメント会場に入った。「本庄会長に優勝を約束した」、終始強い気持ちで臨んだ大会でした。 塩谷育代プロ、本当におめでとうございました。

インタビュー
Q.1年2ヶ月ぶりの優勝おめでとうございます。 色々な想いを胸に一杯つめこんでラウンドをしたかと思いますがいかがですか。
今回の優勝は亡くなった伊藤園本庄会長から頂いた優勝だと思います。本庄会長との最後のお別れで「必ず優勝する」と誓いました。自分だけの力だけではなく、すべてのショットに本庄会長の後押しを3日間感じながらラウンドできました。
Q.ゴルフ5ではどんなゴルフを心がけましたか。
始まる前から優勝を意識してプレーしました。
Q.最終日はスタートから4連続バーディー。4番の長~いバーディーパットは狙って入れたのですか。
入るとは全く思っていませんでしたが、あの長い距離のラインがスッと頭にイメージできました。でもあのパットは何回打っても2度と入らないと思います。
Q.試合前にアイアン、ドライバーを代えたそうですが、うまくいきましたか。
今までにいろいろと調整してきましたが、ようやく自分にあったクラブが出来あがりました。今までとは大きな違いはありませが、ちょっとした微調整がうまくいったと思います。
Q.17番で同組でまわった小林プロがバーディーをとりました。塩谷プロは11アンダー、小林プロは9アンダーでその差が2打に縮まりました。その時の気持ちは。
小林さんのバーディーパットは入る予感がしました。しかしそれによって弱気になったり動揺したりはしませんでした。
Q.18番でドライバーが左へ行きました。セカンドショットは足場が悪いラフでしたが、グリーンを狙っていたのですか。
勿論グリーンを狙いました。2位との差は2打でしたが、攻めのゴルフを心がけていましたから。
Q.18番でパーパットをはずし、ウィニングパットが30cmほどでした。一度マークしましたが、どのような心境でしたか。
54ホール目で初めて「このパーパットを入れよう」という気持ちが薄かった気がします。難しいラインでしたから、距離を合わせるだけで2パットで良いと思って打ちました。その結果、初めて弱気なパターをしてしまいました。もしウィニングパットが40cmだったら外していたかもしれません。
Q.通算19勝。この数字はいかがですか。
まだまだ途中の段階です。今年プロ20周年。20勝に向けてがんばります。
Q.ホールアウト後すぐに息子の大河君が「お母さん」と飛びついてきましたね。
引っ込み思案で照れ屋な子がまさか出てくるとは思わないので、びっくりしましたが、嬉しい気持ちでした。でも、抱き上げてすぐ大河が「あの車が…」と副賞の車のことを言いかけたので、思わず口をふさぎました。
Q.久しぶりの胴上げはどんな気持ちでしたか。
あまりの高さに怖かったです。けれども皆に祝福してもらって嬉しかったです。
Q.今の気持ちを教えてください。
次の試合の準備もあるので喜びに浸っている間もなく慌しく過ごしています。とりあえずホッとした気持ち、そして寂しさです。でもこれから自分がしっかりして、今回の優勝で安心せず、より良いプレーをしてもっともっと上を目指していきたいです。
Q.伊藤園の本庄会長への今の気持ちをお聞かせください。
本庄会長とは、伊藤園レディスのアマプロ大会で直接お声を掛けて頂き、所属のお誘いを受けたことから始まりました。とにかく私は伊藤園の所属になってから、自分のゴルフに専念できる最高の環境を与えてもらっています。伊藤園の仕事は全くといっていいほどしないで、いつも心苦しく思っています。にも関わらず本庄会長をはじめ本庄八郎社長、伊藤園の社員の皆様から温かく見守って頂いており感謝しています。
当時リバー富士カントリークラブで開催されていた第6回の伊藤園レディスで優勝して以来、グレートアイランド倶楽部に移ってからは恥ずかしながら予選落ちの方が多いと思われるくらいで、予選を通過してもパッとしない成績で、情けなく思っています。 でも今年は、会長の思いのつまったグレートアイランド倶楽部で優勝をして、会長をはじめ皆様に恩返しが出来るように、これからの後半戦を頑張りたいと思います。
これからもどうぞ宜しくお願いします。
塩谷プロの成績(ホールバイホール)
最終日・最終組の成績(ホールバイホール)
結果・賞金ランキング

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