「池が視界に入ってしびれました」のしかかる重圧の中、2打目でグリーンを捕えてパー。ツアー初優勝を歴史あるトーナメントで飾ってみせた。藤本にとってグレートアイランド倶楽部は2009年に新人戦を制した舞台でもある。相性はいい。2002、2003年の不動裕理以来となる大会連覇へ、期待がふくらむ。
昨年に限らず、18番はさまざまなドラマを演出してきた。2004年には首位に並んでいた不動が池に入れて脱落。2007年には単独首位に立っていた佐伯が池につかまり、プレーオフで涙を飲んだ。不動、佐伯、そして横峯とツアーを代表する実力者が魅入られたように池に吸い込まれ、優勝を逃してきた18番。スリリングなフィニッシングホールがトーナメントを一層、盛り上げている。
リベンジしたい横峯にとって心強いデータがある。池に泣いた不動は翌年、佐伯は3年後に雪辱の優勝を果たしているのだ。かつて、横峯は伊藤園レディスを苦手としていたが、2009年に大会初優勝を果たしたあとは7位、3位と3年連続ベスト10。得意コースへと変わっている。苦い思いが残る18番を今年は笑顔で上がってきたい。
45年目を迎えた女子ツアーは残り3戦。賞金女王争い、最終戦のLPGAツアーチャンピオンシップ出場権を狙う者、シード権ボーダーライン上の選手―。それぞれが、さまざまな思いを胸にアグレッシブに伊藤園レディスに臨んでいる。
3年連続賞金女王がかかるアンソンジュは今年も安定したプレーをみせている。5月のワールドレディスでは連覇を果たし、ニトリレディスで通算10勝目を挙げた。
日本に来て8年目の全美貞は過去最高のペース。
8月のCat Ladiesでは通算20勝を挙げ、翌週にはいち早く賞金1億円を超えている。
有村智恵は開幕当初こそ左手首の故障で出遅れたが、日本女子プロゴルフ選手権で公式戦初優勝を飾るなど復調。今月末に控える米女子ツアー最終予選会に向けても弾みをつけたいところだ。
木戸愛や成田美寿々ら、初優勝を飾ったニューヒロインたちのプレーも注目される。
劇的なドラマを生む18番ホールで最高の笑顔を見せるのは果たして誰か。