ツアートーナメントをスポンサードするとは、単に競技会を円滑に実施すればいいというものではありません。そこには、見る人に夢を与え、大会に参加するすべての人に誇りや充実感をもたらすものでなければならないと思います。
この伊藤園レディスを創設した株式会社伊藤園の故・本庄正則会長、現・本庄八郎会長は、終始一貫、その思いで本大会を創り上げてきました。
例えば、「マンデートーナメント」の導入。出場資格を持たないが、その時期に好調な選手に出場資格を与える、大会独自の予選競技のことですが、これを実施することでいわゆる「シンデレラ・プレーヤー」が登場するチャンス、夢が生まれるのです。
また、ここグレートアイランド倶楽部を造る際にはこんなことがありました。このコースは本庄正則会長と私の共同設計ですが、最初、会長は私にこう提案したのです。
「私がアウト(FRONT9)を設計するから、きみはイン(BACK9)を設計しなさい」と。そのうえで会長は、完成後のトーナメント開催を見据え、インの終盤にはドラマが生まれる戦略的なレイアウトを求めたのです。
そして、図面を描き上げると、終盤をさらにチャレンジングで、スーパープレーと同時に波乱も生まれやすい設計にならないかと、二人で追求したのでした。
その結果、完成したのが、池を取り囲む15番〜18番ホールです。
実際、伊藤園レディスでは大会の大詰めで、過去いくつもの劇的なドラマが生まれています。ここは、ゲームの最後の最後まで“勝利の夢”をつなげる舞台なのです。
もうひとつ。大会に参加する人に誇りや充実感を感じてもらう、という主旨で設立されたのが、独自のボランティア組織の「伊藤園グリーンクラブ」です。
単に大会運営に協力するのではなく、大会づくりに主体的にかかわってもらおうと発足したボランティア組織ですが、年々その規模、活動内容が拡充。今年は参加希望者が予定数を超え、順番待ちをお願いするまでになりました。
本大会では毎年のように熱い接戦が繰り広げられています。その背景には、こうした「見る人に夢を与え、参加者に誇りと充実感を持ってもらいたい」という大会側の思いがあるのです。ギャラリーの皆さんには、そのことを少しでも感じ取っていただければ幸いです。