主な研究成果

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2015年7月16日

チチヤスヨーグルトに使用されている乳酸菌Streptococcus thermophilus ST9618株の風邪症状予防効果を確認

「薬理と治療(JPT)Vol.43 no.5 2015」(ライフサイエンス出版発刊)に掲載

日本乳酸菌学会2015年度大会にて発表

 

株式会社伊藤園(社長:本庄大介 本社:東京都渋谷区)の中央研究所は、チチヤスヨーグルトで使用されている乳酸菌のひとつである、Streptococcus(ストレプトコッカス) thermophilus(サーモフィラス) ST9618株(以下ST9618株)が風邪症候群に予防効果があることを確認しました。この詳細は、5月に発行された「薬理と治療(JPT)2015 Vol. 43 No. 5」(ライフサイエンス出版)に掲載されております。また、2015年7月11日(土)から和洋女子大学(千葉県市川市)で開催された「日本乳酸菌学会 2015年度大会」で発表いたしました。

経緯
乳酸菌による免疫機能増強作用については、さまざまな乳酸菌種で報告されており、近年ではインフルエンザや風邪症候群の予防効果が示されております。
今回は、チチヤスヨーグルトに使用されている乳酸菌の中で、免疫増強作用の高い菌株として選抜されたST9618株について、ご高齢の方を対象として、インフルエンザや風邪症候群の予防効果について検証しました。

研究内容
チチヤスヨーグルトで使用されている主な乳酸菌の中から、培養細胞を用いた試験により免疫増強機能の高いST9618株を選抜しました。
ご高齢の方を対象とした臨床試験(無作為化プラセボ対照並行群間比較試験)は、民間の研究機関のヒュービットジェノミクス株式会社のサポートにより、行いました。対象者100名を2群に分け、一方はST9618株のみで発酵させたヨーグルト(試験食品)、もう一方は乳酸菌を含まないヨーグルト様食品(プラセボ食品)を1日1カップ、毎朝食事に5ヶ月間摂取していただきました。評価方法は摂取期間中のインフルエンザ、風邪症候群の罹患人数の観察を行い、罹患率を算出しました。また、被験者の日常の変化や自覚症状を、アンケートや介護士、保健師の観察により記録しました。

結果
インフルエンザについては、流行時期が遅れ、試験期間中に対照群の1名のみの発症であったため、群間で差は認められませんでしたが、風邪症候群は試験食品摂取により発症者数が有意に低減しました。
また、自覚症状として風邪の症状を感じていた方も試験食品の摂取により、低減する傾向が認められました。

■試験結果



チチヤスヨーグルトで使用されている乳酸菌1)によるIL-12p402)誘導能
1) LB9667・・・Lactobacillus delbrueckii ssp. bulgaricus
 ST9618, T10・・・Streptococcus thermophilus
 H1・・・Lactobacillus helveticus
 L1, L2・・・Lactococcus lactis

2) IL-12p40・・・免疫細胞から産生される物質であるIL-12の構成因子のひとつです。
  IL-12は自然免疫活性化作用の指標として知られております。

インフルエンザ及び風邪症候群発症、風邪自覚症状例数

項目

試験食群

プラセボ食群

p

対象人数

47

48

 

インフルエンザ感染

0(0.0)

1(2.1)

1.00

風邪症候群感染

0(0.0)

6(12.5)

0.027♯

風邪症状(自覚症状)

2(4.2)

8(16.7)

0.091※

発症人数 ( )内は%

p<0.05 プラセボ食群と比較し、有意に低減。
p<0.1 プラセボ食群と比較し、低減傾向

p値:結果が偶然の産物であるかを示す確率。p値が0.05(5%)未満であれば結果は偶然ではないと考え、有意な差がある、0.1(1%)未満であれば有意ではないが改善傾向があると解釈する。

以上より、チチヤスヨーグルトで用いられているST9618株は、免疫賦活作用を持つ乳酸菌として、風邪症候群の予防に有効であると考えられます。

当社では、おいしさはもちろん、安全性や機能性など、食に対する関心がますます高くなるなかで、さまざまな素材の可能性を追究すべく、今後も研究を行ってまいります

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