主な研究成果

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平成18年

2006年8月1日

“竹柄茶配合パネル”を装着した自動販売機を開発

~「茶配合樹脂」を使用しているので抗菌効果があり病院などのインロケーションや景観を考えたアウトロケーションへの設置を検討~

株式会社伊藤園(社長:本庄八郎 本社:東京都渋谷区)は、緑茶の茶殻を原料とした地球環境配慮型の工業製品として、“茶配合パネル”を装着した自動販売機を平成16年より展開していますが、今回、その第2弾として竹柄に加工した“竹柄茶配合パネル”を装着した自動販売機を開発いたしました。

竹柄茶配合パネルは、国内で最も支持されている茶系飲料「お~いお茶」の茶殻を配合した『茶配合樹脂』を原料にしています。『茶配合樹脂』は、カテキンなどの緑茶成分に由来する抗菌性能をもつ素材として、日本油脂株式会社(本社:東京都渋谷区)の油化事業部と共同で平成15年に開発したもので、これまでに茶配合樹脂を活用したものとしては、「茶配合パネルを装着した自動販売機(平成16年)」や「お茶入りベンチ(平成17年)」があります。

道の駅「但馬のまほろば」(兵庫県朝来市山東町)に設置された竹柄茶配合パネルを装着した自動販売機

 今回あらたに、三司馬物産株式会社(本社:北海道札幌市)と共同で竹柄模様のパネル(竹柄茶配合パネル)を装着した自動販売機を開発いたしました。竹柄茶配合パネルは、カテキンなどの緑茶成分由来の抗菌性能をもつ素材として、病院や介護施設などのインロケーションに適するものと考えます。また、天然竹材より耐水性があるとともに表面が天然竹のような自然に調和する外観を有するため、竹柄茶配合パネルを装着した自動販売機は、景観不良問題を抱える観光施設などの改善にも期待できます。

《 参考 》竹柄茶配合パネルの仕様:

使用原料

茶配合樹脂

竹柄茶配合パネルを構成する
竹材のサイズ(長さ×幅×厚さ)

竹パネル:
1,600~1,900mm × 300mm × 12mm
割竹:
1,600~1,900mm × 75mm × 35mm

色調

緑色

茶殻の使用量

1台あたり「お~いお茶」500mlペットボトル
約350本分

【「茶配合樹脂」研究・開発の背景】

競争が激化する中で、「お~いお茶」はこの10年間、毎年10%以上販売量を伸ばしていますが、それに伴って、年々原料茶の使用量および茶殻の量も増加しています。当社では「みんなで環境を考える伊藤園」という経営方針の一環として、飲料残渣を地球環境配慮型の工業製品などに有効利用する研究開発を推進しており、その成果のひとつとして、当社の含水飲料残渣の腐敗を抑えて輸送し、かつ常温で数日間保存できる技術と、日本油脂(株)の専用添加剤技術を組み合わせ、茶殻を乾燥させることなく既存のプラントに投入しコンパウンド化する新たな技術を共同開発いたしました。この技術により製造された『茶配合樹脂』をかまぼこ状に押出し成型したものが“竹柄茶配合パネル”です。

【竹柄茶配合パネルの機能】

竹柄茶配合パネルには、抗菌性をもつ茶特有の成分である緑茶ポリフェノール、茶の香りなどが付加されています。また、浸漬法を用いて竹柄茶配合パネル上の菌液(MRSA)の生菌数を測定したところ、優れた抗菌効果が確認されております。

《 参考 》竹柄茶配合パネルの抗菌特性

菌名

生菌数(CFU/枚)

0時間→

24時間後

コントロール
(プラスチック板)

茶配合竹パネル

MRSA

3.0×105

4.2×105

4.3×102

当社は『茶配合樹脂』のほか、茶殻を配合した「茶配合ボード」を開発するなど、環境配慮型製品の研究開発に積極的に取り組んでおります。昨年12月には、当社のこうした一連の「茶殻リサイクルシステム」が、エコプロダクツ大賞推進協議会が主催する「第2回エコプロダクツ大賞(農林水産大臣賞)」を受賞しました。
今後さらに、食品廃棄物として処理されることが一般的だった茶殻を未利用資源として有効活用し、さまざまな方面へ提案してまいります。

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