主な研究成果

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平成19年

2007年1月

ゼブラ株式会社との共同で
茶殻を配合した“抗菌ボールペン”を開発

茶殻を配合した樹脂をボールペンの軸に使用

日本で初めて緑茶飲料を開発した株式会社伊藤園(社長:本庄八郎 本社:東京都渋谷区)と、日本で初めて国産鋼ペン先の製造を開始したゼブラ株式会社(社長:石川真一 本社:東京都新宿区)は、共同で茶飲料残渣を有効活用する技術開発に取り組み、茶飲料残渣を配合した抗菌性を有する“抗菌ボールペン”「お茶入りボールペン」を開発いたしました。
「お茶入りボールペン」は、ボールペンの軸部分に茶殻を配合した樹脂(茶配合樹脂)を用いることにより、茶の香りや抗菌性などを付与した機能性ボールペンです。また、10本あたり、緑茶飲料「お~いお茶」500mlPET約1本分に使用される茶殻を使用した環境配慮型製品です。

抗菌ボールペン 「お茶入りボールペン」(サンプル)

“抗菌ボールペン”「お茶入りボールペン」(サンプル)

≪「お茶入りボールペン」仕様≫

軸材

10本あたり「お~いお茶」PET500ml 約1本分の茶殻を使用

形式

ノック式ボールペン(替え芯タイプ)

全重量

約10g

グリーン

≪「お茶入りボールペン」抗菌特性≫

菌名

生菌数(CFU/枚)

0時間→

24時間後

コントロール
(プラスチック板)

お茶入りボールペン

MRSA

2.3×105

8.6×104

<10

測定方法 : 抗菌製品技術協議会のフィルム密着法を用いて試験片上の菌液(MRSA)の生菌数(CFU/枚)を測定

【研究開発の背景と経緯】
近年の茶系飲料の需要増に伴い、生産工程で排出される茶飲料残渣の量は年々増加しています。当社においても緑茶飲料「お~いお茶」の売上増とともに年々原料茶の使用量が増加しており、それに伴って茶飲料残渣の量も増加しています(2005年の年間茶殻排出量:39,000トン)。
当社は、「新技術に挑戦する伊藤園」「みんなで環境を考える伊藤園」という経営方針の一環として、飲料残渣を地球環境配慮型の工業製品などに有効利用する研究を推進しており、茶殻の抗菌効果や消臭効果を利用した茶配合製品(「茶配合ボード」「茶配合樹脂」「茶入りせっこうボード」など)を開発するなど、独自のリサイクル技術を確立しております。また、茶配合ボードを用いた「さらり畳」((株)北一商店と共同開発)や茶配合樹脂を用いた景観配慮型自動販売機などの応用開発も行っております。これら茶殻リサイクルへの取り組みが評価され、第二回エコプロダクツ大賞(エコサービス部門)の農林水産大臣賞や、地球温暖化防止活動環境大臣賞を受賞しております。
一方でゼブラ(株)は、国内を代表する筆記具メーカーとして、1994年4月から社会的使命として「環境への配慮」を事業活動の中に明確に位置づけ、再生PET樹脂製油性ボールペン「ジムニーケア」や詰め替えタイプの水性顔料マーカー「リ・ユース」などのエコロジー商品の研究開発ならびに市場展開をしております。また、環境に配慮した素材を使うだけでなく、使う人の気持ちを考えた製品づくりを心がけ、「使いやすさへのこだわり」や「環境にも人にもやさしいエコロジー商品」を追求し商品開発を行っております。
今回、両社の「お客様と地球にやさしい製品づくり」という考えが合致し、抗菌性を有する“抗菌ボールペン”「お茶入りボールペン」の開発にいたりました。現在、ノベルティとしてのサンプルを用意していますが、年内には代理店を通じて販売を開始することを検討しております。

【今後の展開】
茶殻は昔から一般家庭において畳掃除や消臭剤などとして利用されてきた馴染み深いものです。しかし現代では、茶殻のもつ消臭性や抗菌性などを活用する意識が薄れ、茶殻は廃棄物であるという認識になりつつあります。当社では、茶配合製品の研究開発に積極的に取り組み、普及させることにより、社会において「茶殻=廃棄物」ではなく、身近な有用資源であるという考えを定着させ、「茶殻=有用資源」という意識付けに役立てたいと考えております。

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