主な研究成果

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平成20年

2008年12月11日

緑茶による抗アレルギー効果のメカニズムを解明

EGCgがアレルギー疾患関連遺伝子の発現を抑制

日本薬理学会近畿支部会で発表

株式会社伊藤園(社長:本庄八郎 本社:東京都渋谷区)の中央研究所は、徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部の福井裕行教授との共同研究で、緑茶による抗アレルギー効果は、EGCg(エピガロカテキンガレート)がアレルギー疾患関連遺伝子の発現を抑制することによるものであることを発見しました。EGCgとは、緑茶の主成分であるカテキンの中でも、特に抗酸化力の強い成分です。この内容を11月14日(金)に神戸商工会議所(兵庫県神戸市)において開催された第114回日本薬理学会近畿支部会で発表しました。

【研究の背景・目的】
近年、アレルギー性鼻炎、花粉症、気管支喘息などに代表されるアレルギー患者が急増しています。これらI型アレルギー反応は、外界からのさまざまな刺激により肥満細胞から分泌されるヒスタミンがヒスタミン受容体(H1R)と結合することにより引き起こされます。これまでも、緑茶抽出液およびEGCgが、肥満細胞からのヒスタミン分泌を抑制することでアレルギー抑制効果を示すことは知られていました。このたびの試験では、アレルギー疾患関連物質であるヒスタミン受容体(H1R)およびアレルギー情報伝達物質の遺伝子発現に対するEGCgの効果について検討しました。

【研究の概要】
アレルギー疾患関連遺伝子(ヒスタミン受容体(H1R)の遺伝子およびアレルギー情報伝達物質の遺伝子)の発現に対する効果について、これらの遺伝子を発現するHeLa細胞およびRBL-2H3細胞に、緑茶抽出液およびEGCgを添加することにより試験しました。
試験の結果、緑茶抽出液およびEGCgは、ヒスタミン受容体(H1R)の遺伝子発現およびアレルギー情報伝達物質のひとつであるIL-4の遺伝子発現を抑制することが明らかとなりました。
これにより、緑茶に含まれるEGCgがアレルギー疾患関連遺伝子の発現を抑制するという抗アレルギー効果のメカニズムを解明するとともに、EGCgがアレルギー反応を軽減することが示唆されました。

図1:EGCgによるヒスタミン受容体(H1R)の遺伝子発現抑制効果

図2:EGCgによるアレルギー情報伝達物質(IL-4)の遺伝子発現抑制効果

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